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放課後のヒソヒソ

放課後、友人のトシオがタカシとヒソヒソ話をしていたので、話しかけた。

ヒロユキ「お前ら誰もいない教室でな~にヒソヒソ話してんだよ。誰も聞いてないんだから、普通にしゃべれよ」

トシオ「うわぁ、ヒロユキ。まずい奴に見つかっちゃったよ、ヒソヒソ話なんかしてねーよ」

ヒロユキ「嘘つけよ~。今、どう見ても顔をくっつけてヒソヒソやってたじゃねーかよ。隠し事しないで教えてくれよ」

トシオ「えぇ~どうするよ」

トシオがさっきまで顔を近付けていたタカシに目配せをした。

ヒロユキ「大丈夫だって、誰にも言わないし、こんなところで内緒話してるお前らも悪いからな。そんなに聞かれたくないなら、誰もいないところでやるべきだろ」

トシオ「そうだけどよ~」

トシオは、またタカシに助けを求めるような顔をしている。タカシはトシオに向かって、ゆっくり頷いた。話してもいいよ、の合図だ。

ヒロユキ「よし、トシオ。誰にも言わないって約束するから教えてくれ」

トシオ「あぁ。俺が言ってたわけじゃないからな」

ヒロユキ「なんだよ、勿体ぶってないで早く言えよ」

トシオ「ヒロユキ、お前のことなんだけどだよ」

ヒロユキ「えっ、俺のことなの、なんだよ~」

トシオ「あのよぉ~」

ヒロユキ「早く言えよぉ~」

トシオ「ヒロユキってさぁ、マザコンなのかなぁ~って」

ヒロユキ「なんだよ、そんなことかよ。そんなことならはじめっから直接俺に聞けよ」

トシオ「でもよぉ~。なぁ。」

またトシ夫がタカシに同意を求めている。

タカシ「で、どうなんだよ。クラスのみんながお前がマザコンかどうかで、今日の休み時間に盛り上がってたんだよ。仲の良い俺らには本当のこと言ってくれよな」
さっきまでダンマリを決め込んでいたタカシがようやく口を開いた。

ヒロユキ「俺がマザコンかどうかだろ、チョット待ってくれ。聞いてみるわ」

そういうとヒロユキは、学校内での使用は禁止されている携帯電話をバックから取り出し、家に電話を掛け始めた。

ヒロユキ「もしもしママ?」


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