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【本の希望】百年の孤独、即売切れ。本には希望がある。

今日は本屋さんの話を少々。

最近の話です。
近所のチェーン型書店
啓文堂書店 仙川店で、
6月26日発売の
ガルシア・マルケス
『百年の孤独』が数日で、
「『百年の孤独』は品切です。
再入荷までお待ち下さい」という
お知らせが貼られていた。

『百年の孤独』が
今の日本で、売り切れになる?
あんな重厚な南米文学の大長編が
日本の小さな仙川という駅の書店で
売り切れになったの?
ほんとうに!?
私には衝撃でした。

これは素晴らしいことです。

とにかく、今年の年始から
ネットで話題だったから。 
これは、出版界隈がわざと
流した話題だった気がします。
それって、やらせ?
いや、本好き文化人がネットの対談か
何かで話題にしてただけだから、
セーフか。

これは、ビジネス書的にいえば、
「企業努力」ということなのかな。

でも、正直、
『百年の孤独』よりもっと
売れていい本、売れるはずの本が
まだまだいっぱいあるのに。
なかなか動かないのは、
売る側の問題だったってことは
間違いない。それは確かだ。

これまで、本が売れないと、
毎日、ネットや出版界で誰かが
嘆いていたけれど、
それは、
売れる努力をしてなかっただけか?

いや、こうも考えられます。

そもそも『百年の孤独』くらい
本の虫レベルの本格的な本は、
深いディープなお客さんには
確実に買ってもらえる可能性が高い。
ほどほどの本好きに売ろう、
そうしてきたのが、
これまでの本屋さんや
出版社の傾向だったろう。
浅瀬にターゲットを絞っていたのだ。
で、なかなかディープな層には
触ってこなかった。

そこそこのよくある類いの
ミーハーな本を薄利多売するより、
本格的な、
本好きな人に向けた本を
きちんと作り、
きちんと宣伝し、
きちんと売っていく方が
いいんじゃないか?
という真実を、今回の、
『百年の孤独』は
教えてくれているのではないか?

最近は、
ますます、出版社が
本をたくさん出そうとなっている。
年間の刊行点数は、
ますます、多くなってきた。
売れない焦りが、
発刊点数を増やしているのだ。

ますます、本の業界は
薄利多売的な発想になっている。
そこから、ジャンプして
発想を変えるべきかも知れませんね。

とにかく、
海外文学で、
重厚で難解な南米文学の最高峰
『百年の孤独』は
新潮文庫になった途端、
売り切れになりました。

本はまだまだ売れる可能性がある。
本屋には希望があるのだ。
ガルシアマルケスからの
メッセージかもしれません。

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