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【育ちがいい人】読書は、前のめりにならず、引いて読む位がちょうどいい。

今回は
「本は前のめりには読まないで!」の巻

『育ちがいい人だけが知っていること』
(ダイヤモンド社)が
非常によく売れていますね。
好評だから、2冊目も出ました。

今の日本には、
「育ち」を気にしたり、
「育ち」をよくしたいという人が
こんなにもいるのかあ、
と私はびっくりです。

格差社会がいよいよ
顕在化してきたなあ、
という感覚を私はま真っ先に
憶えました。

私はもう育ちが悪い方だし、
育ちも52歳になれば、
今さら変えようもないので、
自分はあきらめてますが、
他の人はどんな心理で
この本を買うのか、向き合うのか、
その心境が興味津々です。

本を立ち読みしてみたら
(買わずにごめんなさい)
いわゆるマナー本でした。
ソファーに座る時は
ひざ下を45度まげてオシャレに
座りましょうとか、
手紙や食事のマナー、
電話やメールのマナー、
そうした事柄で、とにかく
上品そうに見える方法を
網羅した内容でした。

これ、本当に育ちのいいひとが
読んだらどう思うんだろう?

というより、
この手の啓発本で
恐ろしいのは、
自分は「きちんと」
美しくオシャレで上品さを
心がけて生きてます!
という自負までならいいのですが、
それをしていない人は
育ちが悪い、品が悪い、
人から嫌われる、という
価値観になってしまうこと。

読んでる本に前のめりに
なりすぎて怖いのは、
「自分はきちんとしてる」感が高まり、
そうではない人を
どういう存在に位置づけるか、です。

ここで、多様性や寛容性が
どれくらい、
もともとあるかで
その読書が
薬にも毒にもなるんですよね。

育ちがあるとは、
昔の上流社会の作法を
手本にすることでもあり、
それは、ひいては
「階級制度」や「格差社会」が
じわじわと出来てしまうことを
助長しないだろうか?という違和感。

今の日本は、階級制度の再来に
恐怖を感じなくなってきたのかしら。
私はそれが一番怖い。

ちょっと杞憂でしょうか?

読書は、前のめりに
読むよりも、可能なら
ちょっと引いて読む位が
ちょうどいい場合もあるでしょう。

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