1章 トランクス「新しい剣が必要なんです…①」
孫悟飯があのセルを倒し、
トランクスは過去の世界から戻った。
その後、無事に人造人間を倒してから数か月後———
ブルマ「新しい剣??今更どうしたのよ?あんた剣なんかなくたって、今この地球で一番強いのよ?そんなモノ必要ないでしょ?」
トランクス「えぇ、確かに剣はなくても今のオレならこの地球を守っていけるのではないかと思うのですが、いつまたセルや人造人間のような強敵が現れるかも分かりませんし…」
ブルマ「ふ〜ん、、そうねぇ〜剣かぁ、剣っていったってアンタたちみたいな人間離れした人種にとっては剣を折るくらい訳ないでしょ?その都度新しい剣を用意する訳ぇ?」
トランクス「まぁ確かに母さんのおっしゃる通りですが...でも剣が必要なのは自分の攻撃力強化のためだけという訳ではないんです...!」
ブルマ「え?どうゆうことよ?トランクス」
トランクス「過去に戻って父さんや悟空さんの修業する姿、そして悟飯さんの超サイヤ人を超えた超サイヤ人、そうですね、、つまり超サイヤ人2とでもいうのでしょうか、そんな自分の肉体の限界を超え極め続けていく。生身の人間の身体や精神には、あまりにも負担がかかり過ぎることがわかったんです...」
ブルマ「なるほどねぇ...たしかに孫くんやベジータみたいな純粋なサイヤ人ならまだしも、アンタの身体の半分にはアタシの血が流れてるんだもんねぇ〜...そんな事考えてもみなかったわ...母親なのにね。」
トランクス「あ、いえ..!そんなつもりで言ったわけではないんです!」
ブルマ「ううん、ごめんなさい。アンタ悟飯くんと同じで子供の頃から並外れたパワーを持ってたから、なんかちょっと普通の感覚とは違うというか、どっかそんな風に思ってしまっていたわ。」
トランクス「確かにオレの身体には父さんから受け継いだ誇り高いサイヤ人の血が流れています。実際オレも悟飯さんも、父さんたちよりも圧倒的に早いスピードで超サイヤ人に変身出来るようになりました。しかし、父さんとの修業をする中で気づいたことがあるんです。いくら成長のスピードが早くても、そもそものポテンシャル、肉体と精神的なタフさは純粋なサイヤ人である2人とは違うんです。そんな状態でサイヤ人としての力を酷使していくのは確実に自分の身体や精神に負担を掛けていくことになります。そんなサイヤ人の力に頼り切るには、これから先、オレがたった1人でこの地球を守っていくための時間を大きく縮めてしまうのではないか...そんな風に考えるようになったんです...」
ブルマ「それで、自分の身体への負担を軽くした状態で攻撃力を高めるための武器が必要ってわけね!」
トランクス「はい!!その通りです!」
ブルマ「う〜ん、でもさっきも言ったけど、剣なんかある程度の実力者と闘ったら簡単に折られちゃうわよ?その辺はどう考えてるの?」
トランクス「あ、いや...何というか、母さんなら絶対に折れない剣とか作れないかなぁ〜なんて...ははは」
ブルマ「アンタねぇ〜っ!!いくらアタシが世界一の天才っていっても、そんなモン作れる訳ないでしょう?!ただでさえ、都の復興で物資や、設備が足りないってのにぃ!!!」
トランクス「す、すいません...」
ブルマ「でもそうねぇ〜...折れない剣、折れない剣かぁ、う〜〜〜ん….」
道端のおっさん「ご、強盗だぁぁぁっー!!!」
ブルマ「トランクス!!」
トランクス「はい!!」
ダッ!バッ!!!!
トランクス「待てぇー!!!気円斬!!!」
ブゥゥゥーン!!!!
強盗「う、うわぁ!!な、なんだこりゃぁぁ!!?」
ブルマ「?!」
ギュルルルルル、スパン!スパン!!
強盗の拳銃と盗んだ荷物の取手が一瞬で切断された
強盗「ひ、ひぃーーっ!!!お助けぇ〜!!!」
強盗は盗んだ荷物を置いて逃げて行った
トランクス「ふぅ。はい!これ取り返しておきましたよ!」
道端のおっさん「あ〜!!ありがたい!!本当にありがとうございます...三日振りに手に入れた食料だったので、、これで息子にご飯を食わせてやれる...この御恩は忘れません!!所であなた一体何者なんですか?!」
トランクス「え?いや...オ、オレは…」
ブルマ「アタシの息子よ!!」
道端のおっさん「いやぁぁ、立派な息子さんをお持ちだぁぁ!きっとあなたの息子さんはこの世界を救う立派な人間になりますよ!!では!!」
ブルマ(ふふ、もう一度救ってるけどね笑)
トランクス「母さん、早くこの西の都も復興させなくてはいけませんね!」
ブルマ「そうね!ところでトランクス、アンタ今何やったの!!?」
トランクス「え?...何のことでしょうか?」
ブルマ「今、強盗の銃を真っ二つにしたやつよ!!!アレどうやったのよ?!」
トランクス「えっと...あれは気円斬といって、元はクリリンさんが過去の世界で使っていた技なんです。”気”を刃状に変形させて引き裂くので、かなり気のコントロールが難しいんですが、でもその分少ない気で鋭利な刃を作り出すことが出来るんです!あのフリーザでもこの技で引き裂くことが出来ると聞いたことがあります!」
ブルマ「それよ!!それ!!!!」
トランクス「え?!どうゆうことでしょうか?」
ブルマ「折れない剣!!そもそも刃を物質にしなければ折れることなんてないわけでしょ?!」
トランクス「た、確かに!!つまりオレの"気"を剣状に変化させれば...」
ブルマ「それじゃダメよ!それだと結局アンタの中のパワーを利用することになるわ。」
トランクス「そうか…ではどうやって?」
ブルマ「アンタさっき言ってたわよね?少ないエネルギーを上手にコントロールすることでとても鋭利な刃になるって!それを応用してテクノロジーの力で超高密度なパワーを内燃する仕組みを剣のグリップの部分に仕込んで刃を作れるようにすれば良いのよ!!」
トランクス「そうか!!確かにそれならオレのように巨大なパワーを持っていなくても、攻撃力の高い武器を作れるというわけですね!!!」
ブルマ「そう!!本当にこの技を作ってくれたクリリン君に感謝ね!」
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