いよいよカキの季節の到来だ。僕は昔からカキが大好きだ。何度かカキにあたったがそれでも止める事が出来ない。日本でチェーン化しているオイスターバーには殆どいかない。何故か薬臭く感じるからだ。アルバイト君に聞いたら蠣を社内で食べる事は禁止らしい。体調が悪いとカキにあたるリスクがあるからだそうだ。何だかヘンテコだ。カキを通年で食べられる事は素晴らしいが、秋冬以外のカキは冷凍か特殊な環境での養殖でしか獲れない筈だ。
僕は秋から冬。冬。冬から春にかけてしかカキを食べない。それも出来れば養殖では無く天然物が好きだ。養殖物は鍋で煮ると半分ぐらいに小さくなる。広島産の蠣の市場占有率50%の様だが淡白な味なので物足りない。生育が早ければ味が凝縮していない証拠でもある。僕の好みは濃厚味の北海道の厚岸の蠣、サロマ湖の蠣(海水と淡水とで育まれた小ぶり蠣)、気仙沼のブロン蠣(フランスの種で丸くミルキー)、そして能登三陸地方の岩ガキだ。
最近でこそ、冷凍保存技術が進み、クール便が発達しているので、日本中、どこからでも、どこでも美味しいカキが食べれれる事は有難い限りだ。
フランスでは冬場になるとカキ料理屋さんがたくさん出店する。砕いた氷のツリーに生ガキが一杯装飾宜しく刺さっていて、シャブリワインと一緒に頬張る。毎年、多くのカキ食中毒での○者が出るがニュースにもならない。
タイのプーケットで現地のタイ人3人とシーフードレストランに入ったら生の岩ガキがメニューに掲載。危険を顧みず20個オーダーした。各々2個ずつ食べたが何故かタイ人の箸が進まない。後の12個を不本意ながら僕が全て腹に入れた。その晩から強烈な腹痛に見舞われ、日本帰国後も熱が引かず入院となった。何と普通の食中毒の100倍の病原菌が僕の体内から抽出された。
その後タイでは生のカキを食べるのを中止。その代わりにホイトッド、オースワンというカキのお好み焼きだけ食べる事にしている。このタイ風カキのお好み焼きは中々美味。タイではカキの養殖技術が進んでいないので小ぶりのカキだ。天然に近いのでサロマ湖のカキに似て味も濃厚。そして安い。
タイ人コックに調理させるのは加熱具合など危険なので僕が調理して今後販売して行く予定だ。お楽しみに。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?