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タイは中国にある日本工場の移転先として再び注目されている。確かにバーツ高で円安の今、昔ほどタイは人件費が安くはない。しかし両国とも天皇制で仏教国だ。タイはプミポン前国王の人徳もあり、親日教育を受けているので中国の様な工場労働者暴動の様なタイ進出日本企業のリスクは少ない。

バンコク、アユタヤ、リオン等の日本企業が進出している中心地域では物価、人件費が高く工場進出の魅力は少ないが、主たる観光客の中国、ロシア人が激減している今、日本という新たな観光地が脚光を浴びている中でタイのサービス業は疲弊しつつある。新規工場のポイントの人材集めは容易だ。

また、タイの田舎に目を向ければ貧困状況は都心部と比べ左程改善されていない。1家族当たり月収入が10万円以下が普通だ。同時にバンコクやチェンマイでの求人も少なくラオスに接するイサーン等は出稼ぎもままならず、より貧しい生活を余儀なくされている。一方、高速道路は暫時伸長している。

ここに、新たな加工工場や水資源さえあれば工場進出の可能性が広がっている。僕は以前雇用していたタイコックの田舎に呼ばれた事があるが、バンガローの様な家でつつましい生活だった。庭に出れば野飼いの鶏が走り回り、街路樹にはタマリンド、マンゴー、コブミカンがたわわに茂っている。

今日の晩御飯は、社長が来ているからと1羽の鶏を潰して食べるという事になった。外で皆で丸焼きにしたが、それはそれは美味だった。畑の人参を抜いてきて食べたが、甘くて美味しい。野趣そのものだが、自然と共に生き、永田農法(無農薬、無肥料の高級農法)以上の美味の野菜。地鶏そのものの刺身で食べる事が出来る新鮮な鶏。自然と生きる喜びが其処にはあった。

戦後、日本は急成長し食品もスーパーで殆ど揃う。しかし本当の食品の美味しさを忘れてしまった。アトピー、アレルギー罹患症患者の増え方とスーパーの増え方とがほぼ同じという現実。表向き豊かになった反面、保存料、農薬汚染の影響を受けた虚弱体質の人が増えている訳だ。個人月収入2万円の田舎のタイ人が個人月収入10万円の平均的日本人より豊かかも知れない。

亜熱帯気候に突入した日本。コロナを始め様々な風土病がこれからも蔓延する可能性が多い。だからこそ、亜熱帯気候と貧しさの中で逞しく生き残って来たタイ人から学ぶことは多い。クワンチャイではタイを楽しみながらタイハーブを使った料理で心と身体の免疫力UPに繋がる提案をしていきます。


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