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童話丨街クジラのマチクン

  街クジラのマチクンのお話をするよ。
お母さんは毎日寝る前に布団の上で絵本を読んでくれるの。

・・・

「街クジラのマチクン」

  海にいるクジラの仲間の中に、とてもとても小さいクジラがいました。みんなより泳ぐのが遅かったり、餌を見つけるのも大変で、いつも仲間達に支えられ助けられて生きていました。ある日その小さいクジラは考えました。

「ボクも何かの役に立ちたい。一体何ができるんだろう。」

 昔お父さんがテレパシーで教えてくれた。ボク達の住むここは「ウミ」で、ウミの外は「チジョウ」というらしい。チジョウにはいろんな生物が存在する。中でも「ニンゲン」という動物は「コトバ」というものを使って、気持ちを伝えあっているようだ。よし、ニンゲンに会ってみよう。もしかしたらボク達クジラ仲間のテレパシーのように気持ちが通じ合うかもしれない。そしてボクにも何かできるかもしれない。
先ず仲間がいない「ウミ」から「チジョウ」に出てみよう。そのために外で生きられる呼吸の仕方を練習をするんだ。

  小さいクジラは一生懸命海の外での呼吸を練習して、浜辺で周りの景色や植物、動物を見ては感動しました。海の外もこんなに美しいのか!と。手とお腹で歩く練習をしました。それは何年もかかったそうです。

  いよいよ「チジョウ」で生きていく準備ができました。出発する日はクジラ仲間達が「応援してるよ。いつでも帰ってきて良いんだからね。」みんなが小さいクジラに向かって背中から潮を吹いて見送りました。小さいクジラは浜辺で、もう潮を吹けなくなっていたからテレパシーで「ボク、何かの役に立てるためにがんばるよ。ありがとう。」と伝えて海を出ました。

    小さいクジラは、地上をゆっくりゆっくり手とお腹で歩き始めました。始めは慣れなくてお腹が傷だらけになったんだけど、小さいクジラは泣かなかった。それよりもワクワクしていたから。浜辺から、山を超えて、川を渡りずっと歩いた。
段々肌も慣れてきてなめらかに歩けるようになってきました。

  ある日、海では見たことのない物が沢山ある賑やかな場所に辿り着きました。

  初めて「ニンゲン」と出会った。ボクも「ニンゲン」もビックリして後ろを向いた。
恐る恐る振り返るとニンゲンが「小さいけど、もしかしてクジラなの?」と言った。
ボクには「コトバ」が分からなくて手をパタパタさせたら、「クジラさん、どうしてこの街にいるの?」と心の声で話しかけてくれた。
ニンゲンにも心の声、気持ちが通じるんだ!と嬉しくなって、テレパシーで「ボクはウミから出て、何かの役に立つためにチジョウに来たんです。」「そうなのね。私の名前は美晴(ミハル)。あなたの名前は?」「ミハル?ナマエ?って何ですか?」「クジラさん達には名前がないのね。地上では人間が呼びかけたり、話す時に使うのが名前。私がつけてあげる。そうね…」「何ていうナマエだろう?」「海じゃなくて地上の街にいるから『街クジラ!』」「マチクジラ?」「ここは『街』という場所なのよ。長いから、あだ名は『マチクン』にしよう!」「ナマエ、マチ、マチクジラ、マチクン。」何度も心でささやいてみる。よく分からないけど嬉しいな。

  美晴はマチクンを連れて散歩することにしました。人間はみんな「小さなクジラ?」とビックリしたけれど、美晴が「私の新しいお友達の『マチクン』仲良くしてね!」と言うので、みんな「マチクンよろしく。」と目を丸くしたまま言っていました。
その人間の言葉が分からないマチクンに、いつも美晴が心の声で教えてくれた。そのうち心の声で話せるニンゲンは美晴だけなんだと気付きました。
「マチクン、ここは海から遠いから、『何かの役に立つ』という夢を叶えて海に帰るまでは、私の家にいたら?」と、マチクンは美晴の家に住むことになりました。
美晴の家には猫がいました。
「マチクン、猫の『ジュンちゃん』よ。仲良くしてね。」「ネコ?」「そう。マチクンと同じで言葉は話せないけど、心の声で話せる大切な家族なの。」美晴はジュンちゃんに「これから家に住むことになったクジラの『マチクン』よ。家のこと、いろんなことを教えてあげて。」真っ白い猫のジュンちゃんは、ニャオーと鳴いてから、マチクンに心の声で話しかけました。「あなたクジラなのにずいぶん小さいわね。美晴と同じくらいじゃない。なんで海からここに来たの?」「ジュンチャンさん、はじめまして。ボクは『何かの役に立つ』ためにチジョウに来ました。」「ジュンでいいわよ。しょうがないわね、教えてあげてもいいわよ。ずいぶん歩くのが遅いわね。まあ、ここは海の中じゃないからね。あれが美晴のお父さんとお母さん。あたしは言葉を話せないけど、心の声を体を動かして気持ちを話すの。あたしのお世話をしてくれるし、あたしも膝に乗ってゴロゴロ甘えたり、何か困ったり、危ないことがあったらみんなを助けるの。地上には良いことも悪いこともあるわ。危険な動物や植物、人間もいるし、物もね。」「そうなんですね。ボクにもできることがありますか?」「それは自分で見つけるのよ。」尻尾をピーンと立てたジュンちゃんは家の中を案内してくれました。
お父さんもお母さんも優しくて、小さな魚をご飯に用意してくれたり、「たまには水に入りたいでしょう?海よりはだいぶ小さな水だけど。」とお風呂に冷たい水に少しだけ塩を混ぜてお風呂に入れてくれたりしました。水に入るとマチクンは海を思い出します。仲間達の顔を思い出して胸がキュッと痛くなるけど、「ボクは『役に立つ』と決めたんだから!」と、水に浸かりました。
時々海の中を思い出して胸がキュッとすると、ジュンちゃんが頭をペロペロとなめてくれます。「なぜなめてくれるの?」「あたしも本当のお父さんお母さんを思い出して胸がキュッとなる時があるわ。それを『寂しい』『悲しい』気持ちというのよ。そんな時、美晴やお父さんお母さんが頭を撫でてくれるの。するとホッと安心する。あたしは撫でられないけど、なめることはできるから。」「ジュン、ありがとう。サミシイ、カナシイ気持ちから、心がホッとあたたかくなった。」「フフンたいしたことないわよ。」ジュンちゃんは白い尻尾をフリフリしながらどこかへ歩いていきました。
ジュンちゃんが寂しそうな時は、マチクンがそっと横に寄り添い、手でジュンちゃんの手を撫でるようになりました。

  ミハルと何日も散歩していたらね、いろんなニンゲンが「マチクン!」と話しかけてくれるようになったんだ。ボクはニンゲンの口がパクパク動くのを何回も見ていたら、「マチクン」「オハヨウ」「ゲンキ?」「バイバイ」という「コトバ」を覚えたよ。ボクはコトバを話せないから、代わりに手をパタパタ振るんだ。するとニンゲンは「エガオ」という顔になる。ミハルが「笑顔はね、嬉しい時や、楽しい時になる顔なの。みんなマチクンと会うと嬉しくなるから、笑顔になるのよ。」と教えてくれた。ボクも嬉しい。
ジュンが言っていたように、コトバが話せなくても、体の動きで嬉しいという心の声、気持ちは伝わるんだ。

  美晴は保育園の先生でした。夏休みが終わったので、マチクンも一緒に保育園へ連れて行くことにしました。子ども達は最初はビックリしたけれど、すぐにマチクンとお友達になりました。
「マチクンあそぼう!」「マチクンかわいい!」手をつないだり、抱きついたり、頭を撫でてくれました。マチクンはとても嬉しくて何度も手をパタパタさせました。子ども達はいつも笑顔でマチクンと遊びました。
「マチクンだーいすき!」と言われて、マチクンは「ダイスキって何?」と美晴に心の声で聞くと、「大好きはね、一緒にいると胸がホカホカして元気が出て幸せ。という意味なんだよ。」とマチクンに教えてくれました。「それはボクがいるとお友達がシアワセになるってこと?役に立ってるの?」と聞くと、「そうだよ。マチクンがいるとみんな嬉しくて笑顔になるから役に立っているのよ。」マチクンはとても喜びました。
給食の時間は「おさかなきらいなの。でもマチクンがちいさいおさかなをおいしそうにたべてるから、わたしもたべる!」とお友達とご飯も楽しく食べれるようになりました。「ホイクエン、オトモダチ、アソブ、カワイイ、ダイスキ」ボクもお友達がダイスキ。エガオになれているのかな?わからないけれど、海の中のお友達と一緒にいた時のようにタノシイしウレシイから、きっとボクもエガオになっているんだよ。と思いました。

ある日、ボクはミハルの「オバアチャン」の家に行ったんだ。
ミハルが「お婆ちゃんはね、あまり言葉を話さなくなって、いつも悲しい顔をしてるの。」「どうしてカナシイの?」「お爺ちゃんが亡くなって一人で暮らしているから。マチクンも海の中を思い出すと寂しくなるでしょう?同じ気持ちなのよ。」「そうなんだ、オバアチャンはサミシくてカナシイ気持ちなんだね。」
「お婆ちゃん、今日はクジラのマチクンと会いに来たわよ。」オバアチャンは座ったまま「美晴…。」と一言つぶやいて下を向いてしまった。
ボクにはオバアチャンの心の声が聞こえてきたよ。「美晴、元気かい?クジラのマチクンを連れてきてくれたんだね。お爺ちゃんがいなくなって、ずっと寂しくて悲しかったから、とても嬉しい。」どうやらミハルにはその心の声が聞こえないみたい。ミハルはオバアチャンを見てカナシイ顔をしている。
ボクはそっとオバアチャンの横に行って、手で手と膝を撫でてあげたんだ。ジュンや、みんながやってくれるように。そしたらオバアチャンは顔を上げてエガオになって「ありがとう。」と言ってくれた。今度はオバアチャンが「会いに来てくれて嬉しいよ。」とミハルの頭を撫でてね、ミハルもエガオになったんだよ。ボクも心の中ではエガオになった。「ダイスキ」ってこういうことなんだってわかったんだ。帰る時、「また遊びにおいで。」とオバアチャンはボクの手と頭を撫でてくれた。嬉しかった。
帰り道、「マチクンはみんなの役に立ってるよ。嬉しくて楽しくて幸せな気持ちになる。お婆ちゃんも笑顔になったでしょう?」ミハルは、とびきりのエガオでボクにそう言ってくれた。
ボクはみんなの役に立ってるんだ!ボクにもできるんだ!できたんだ!

  その日は美晴が熱を出していました。マチクンはいつも美晴と保育園へ行っていましたが、「ボクひとりでホイクエンに行く!お友達がサミシイ気持ちになるから。」「マチクン、外は危険なこともいっぱいあるのよ。今日は一緒に家にいよう。」と美晴が言っても、マチクンは外に行こうとしました。すると猫のジュンちゃんが、「あたしが一緒に行くわ。道に迷うかもしれないし、あたしがマチクンを守るから。美晴はゆっくり寝て。」美晴はとても心配でしたが、「何かあったら絶対にすぐ帰ってきてね。」と見送りました。
保育園までの道を歩きながら、「ジュンありがとう。」「あたしはいつもの散歩に行くだけだから。フフン。」とマチクンの横について白い尻尾をピーンと立て、姿勢よく歩いて行きました。

  しばらく歩くと後ろから声が聞こえてきました。「何だあれ?猫と変なのが歩いてるぞ。」
マチクンとジュンが振り返ると、保育園のお友達より少し大きい子ども達がマチクンに石を投げてきました。「痛い、痛いよ、やめて。」マチクンの心の声はその子達には聞こえません。「アハハハ、おもしろいな!」
ジュンちゃんは背中の毛を逆立て、尻尾は膨らみ、手からは爪を出して、マチクンが見たことのないような怖い顔で「あたしがマチクンを守る!」と、「フゥーッ!ニャー!フギャーーー!」と叫びながら子ども達に飛びかかりました。子ども達の腕をバリバリバリと引っ掻き、「わー!」とビックリした子ども達は手に持っていた石を落としました。「痛っいな!何するんだよ!」とジュンちゃんをバシッと手で払い、ジュンちゃんは道に倒れてたしまいました。「もう帰ろうぜ。」と子ども達はどこかへ行ってしまいました。
「ジュン、大丈夫?起きれる?」「フン、あたしはたいしたことないわよ。それよりマチクン痛かったでしょう。」と言いましたが、体からは血が流れ、倒れたまま動けなくなってしまいました。「ジュン!ジュン!」「………。」

  マチクンは急いで街へ向かいました。街のみんなは「マチクン、今日はひとりかい?」「美晴ちゃんはどうしたの?」と声をかけてくれます。
マチクンは言葉を話せないので、いつもより手をバタバタバタバタ振りました。そして、ジュンちゃんのいる方へ振り返りました。街のみんなは「マチクン、頭と背中が傷だらけじやない、何かあったのか?」とマチクンに着いて歩き始めました。すると「ジュンちゃんが倒れてる!大変だ、早く美晴ちゃんの家に連れて帰ろう。」とみんなで協力してマチクンとジュンちゃんを抱きかかえて美晴の家へ行きました。
美晴はビックリして、涙を流しながらジュンちゃんを動物病院に連れて行きました。街のみんなはマチクンの傷を消毒して薬を塗り、ガーゼを貼りました。
三日後、ジュンちゃんが動物病院から家に戻ってくると、体中に包帯が巻かれ、歩けなくなっていました。マチクンは一生懸命ジュンちゃんの手と顔を手で何度も何度も優しく撫でました。ジュンちゃんは心の声でマチクンに、「フン、大袈裟ね。あたしはなんてことないわよ、すぐ治るから。でもマチクンとても嬉しいわ、ありがとう。」

  ボクはね、ジュンに助けてもらったんだ。だから今度はボクがジュンを助けるんだ!ミハルの目から水が沢山あふれてる!「ミハル、ボクはジュンが元気になるまで撫でるから。ボクはジュンや、ミハル、マチのみんなにいつも助けられている。みんなをダイスキだから、がんばるよ。カナシイ気持ちにならないで。」

  ジュンちゃんがすっかり元気になった頃、マチクンは段々とご飯が食べれなくなってしまいました。歩くのも今までよりも遅くなり街や保育園にも行けなくなりました。お母さんが用意してくれる塩をほんの少し入れたお風呂に入っても元気が出ません。
美晴はマクチンに「マチクンどうしたの?どこか具合が悪いの?」と心の声で聞くと「ボクね、息がクルシイの。なぜだかわからないんだけど動けないんだ。」手もパタパタできなくなりました。
美晴は涙を流しがら「マチクン、そろそろ海に帰ろう。マチクンは沢山の人達の『役に立つ』ことができて、私達家族も、街の人達、保育園のお友達もみんないっぱい笑顔になったよ。だから海に帰って、クジラ仲間達に地上でこんなに『役に立つ』ことができた!ってお話しよう。」と言いました。
「ボクはまだチジョウで役に立ちたい。」美晴は優しくマチクンの手と頭を撫でながら「マチクンが元気じゃないと、みんなが悲しい。海のクジラ仲間達もきっと心配してる。テレパシーで感じてると思うよ。」猫のジュンちゃんも一緒にマチクンの手と頭を舐め続けていましたが、パッと顔を上げてマチクンの目を見つめ、「あたしだってマチクンに助けられたし、毎日そそっかしいマチクンといれてヒヤヒヤするのも楽しかったわ。元気になったらまたいつでも地上に戻ってくればいいじゃない。フフン。」とまるで笑顔になっているかのように見える顔で言いました。
「わかった。ボク海に帰るね。元気になったら、みんなに会いにチジョウに戻って来るから。」

  動けなくなったマチクンを板に乗せて、お神輿のように美晴と街のみんなで力を合わせて担いで海まで連れて行きました。
ジュンも、美晴のお父さんとお母さんも保育園のお友達も後ろからついて行きました。

浜辺でマチクンを降ろしました。
みんなが、「マチクンありがとう!」「マチクンだーいすき!」笑顔で何度もマチクンの頭を撫でました。
美晴も「マチクンが地上に来てくれて、出会えて幸せだったよ。沢山の人達の『役に立つ』ことができたね。」と笑顔で抱きしめました。猫のジュンちゃんも「マチクンと家族になって過ごせて楽しかったわ。フフン。」と頭をペロリとなめました。
マチクンも、「チジョウに来れて、みんなの『役に立つ』ことができて嬉しかった!」心の声の代わりに力を振り絞って手をパタパタさせました。

浜辺からみんなで海の中へヨイショヨイショとマチクンを押しました。
マチクンは海へ入ると息がどんどん楽になってきました。
スルスル気持ち良く泳げます。
マチクンが元気に泳ぐ姿を見て、みんな「マチクーン!ありがとう!」と叫び、手を振りました。

マチクンは背中から長くて勢いのある潮を何度も吹いて、心の声で「みんなありがとう!」と伝えクジラ仲間のいる沖へと泳いで行きました。

マチクンの姿はもう見えなくなりました。みんなは大粒の涙を流しましたが笑顔で見送りました。

マチクンは久しぶりにクジラ仲間と再会しました。
テレパシーでチジョウでの話をすると、「待っていたよ。よく頑張ったね。役に立てたなんて凄いよ!体が小さくても、みんなを笑顔にする力は誰よりも大きい。たくましくなったね。」クジラ仲間達は喜びました。マチクンを優しく迎えてくれて一緒に泳ぎました。

それからは浜辺に出ると呼吸ができなくなっていました。
もうチジョウのみんなとは会えない。胸がキュッとするけど、ボクはずっと、チジョウのみんなのことがダイスキだ。
潮を吹きながらテレパシーで「ダーイスキ!」と言っていました。

地上のみんなもいつもマチクンを想い、時々海へ行きます。
すると遥か遠くにクジラの潮吹きが見えて「きっとマチクンだ!」
「マチクンありがとう!大好きだよ!」と笑顔で手を振りました。

・・・

お母さん、今日の絵本は長かったけど、とてもあたたかい気持ちになったね。
いつもいろんな絵本を読んでくれてありがとう。
私もいつか誰かの『役に立つ』ことができるかな?
あなたはいつも家族やお友達を笑顔にしてるでしょう?今もいっぱい役に立ってるのよ。
あなたがいるだけでみんなが幸せなのよ。
とっても嬉しいな。マチクンも同じ気持ちだったんだね。
そうね、いろんなことがあるけれど、笑顔でいられるのは幸せよね。
そろそろ寝ようね。
おやすみなさい。
おやすみなさい。

おわり

・・・

小牧幸助さん、素敵な企画をありがとうございます!

最近は  #シロクマ文芸部 の締切に間に合わなくて、いつも諦めていました。
今回は「間に合わなくても書きたい!」と強く思い、6月30日から約一ヶ月かかり、仕事や家事の隙間時間にコツコツ下書きしていました。全然かけない日も沢山ありました。

「チャレンジしたいからする」「間に合わなくても一生懸命がんばる」と下書きし続けました。
結果、大、大、大遅刻で間に合いませんでした。
けれど完成した時は嬉しくて嬉しくて涙がボロボロ出て、小さいクジラのマチクンも頭を撫でてくれたような気がします。
またチャレンジしたいです。

この童話は、娘のように可愛がっている女の子のもうすぐ生まれる赤ちゃん。友人の子ども達、いつか会えるかもしれない孫、地球中の生物の子ども達を思い書きました。
そして、何年、何十年かかっても今回のように諦めず、自分で絵を描いて「絵本」にしたいと思っております。

新たな「希望」と「夢」ができました!

小牧幸助さん、この童話を読んでくださったみなさん、心より感謝申し上げます。

じゅんみは

あとがき

素敵な素敵な #シロクマ文芸部
note休業中、嬉しい楽しいことも、辛く悲しいことも、いろんなことがありながら、約一ヶ月かけチャレンジしてみました!
ヘッダーの絵は自分で描けず、みんなのフォトギャラリーからお借りしました。
白黒ええよんさん、可愛くて素敵なクジラの絵、ありがとうございます!
いつか絵本を作る時には、自分で沢山絵を描きたいと思っております。

猫のジュンを登場させたのは、クジラのマチクンと同じように人間の言葉が話せなくても心は通じる。
動物や植物、空や地面や海、家やいろいろなもの、みんな大切だと思えば共存できて、それぞれが出来ることで、良いことも悪いことも分かち合い、思い合う、支えることができる。
その時上手くいかなくてもいつかは。
私はそう思っていますし、そうでありたいと願っています。
私自身、いつも周りの人達、動植物、自然、様々な物、そしてnoteのみなさんに支えてもらっているから。それを伝えたかったのです。

そして、私の大切な家族である愛猫、三毛猫三姉妹が大好きだからです。

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