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「陶芸家になるには」ーマーケット編ー 5 < まとめ >

マクロからミクロへ

陶芸という限られたジャンルの中でも、多様なマーケットがあり、戦略プランも様々だということが見て取れたかと思います。

なるべく早い段階で、自身の活動フィールドやポジションを知ることが、効率の良いスタートには重要です。

ここでは、カテゴリを3つに分けましたが、もちろんこれらのミックスもあり得ます。
キャリアプランも、作家の数だけあるかと思います。

まず重要なのは、立ち位置を俯瞰で見ることです。

大きくてカオス的に見えるマーケットを、理解できるレベルまで細分化していく。
そして、自身のスタイルと照らし合わせながら、ポジションと方向を確認していく。

そうすることにより、朧げながらも、目標や目的地が見えてくると思います。

「陶芸家を志す」=「創ることが好き」なはずです。
このような人種は、得てして籠り、制作に没頭しがちです。

しかし、資本主義経済のルールで生きていく以上、誰もがそれに関わっています。
制作に籠る時間を捻出させるためにも、必要不可欠な部分を効率的に知ることは、とても大切だと実感しています。

「俯瞰的に大きな道筋を確認していく」

「うまく進めなければ、柔軟に対応していく」

この繰り返しが、陶芸マーケットへの自己マネジメントかと思います。


第2章「マーケットを知る」編では、マクロな世界での自己マネジメント方法を考えてきました。
上で何度か出てきた、「俯瞰でみる」という言葉がそれにあたります。
これにより、「目的地を明確にし、方向性を定める」ことができます。

次の第3章「ランニング」編では、近視眼的な自己マネジメント方法を見ていきます。
すなわち、ミクロな視点です。
「定めた方向へ航海を続けるために、どのように沈まず、止まらず、推進力を得るか」
この方法に焦点を当てていきます。

当たり前ですが、私たちは食事をしないと生きていけません。
それは、食物を生命活動に必要なエネルギーに変換しているためです。

陶芸作品も、何もしないで、いきなり焼きあがるわけではありません。
電力やガスを熱エネルギーに変換して、焼成を行います。

このように、何かしらの行動をするためには、エネルギーや動力源、つまりコストが掛かってきます。

燃料切れを起こさずに、どの様にこのマーケットを航海し続けるか。
次章ではそこを確認していきます。


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