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働き方改革・企業内スタイリスト、という一つの実例と未来。本質的な人が改めてファッションを学ぶ理由。


自分の知識や経験・人脈を組み合わせることで新しいポジション、仕事が生まれる・その立ち位置がどんな喜びを生むことができ、関わる社会に貢献、人に幸せをもたらすのか?

坂本玲子・日本アイ・ビー・エム デジタルサービス(株)に勤務する一人の教え子さんの軌跡をたどりながら、この新しいポジションを得たリアルを紹介していきたい。この時代を生きていくヒントが多々散りばめられているので自分のこととして最後まで読んでいただければ幸い。

↓ 坂本玲子さん

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私自身は生粋のファッション道35年、出産時や大病をした際にイラストレーターやデザイン、書道の仕事を請け負う時期もあったが、基本はファッション&ファッション教育が軸にあった。パーソナルスタイリングサービス会社ファッションレスキューを立ち上げた数年後、スタイリスト志望の後進たちを育てるスクールPSJを併設。当初は、パーソナルスタイリスト業一本で立つプロフェッショナルを育成するという信念を持って学校を作った。その気持ちに一ミリの迷いもなかったと思う。学校の歴史は長く17期まで続いており、その使命を共に背負い、今もこの道一本で立ち活躍するプロフェッショナル達を輩出・育て続けている。その信念が変わったというより、時代に応じ、進化させているという話でもある。

↓ ファッションレスキュー併設校。授業の様子 場所は弊社サロンにて。

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坂本さんはスクールの卒業生で14期生。「プロフェッショナルとは」をまだまだ連呼していた時代の卒業生だが、実はもっと以前から直感的に「プロフェッショナル一本の生き方にもリスクが伴う」ということを感じはじめてはいた。スタイリストに限らずその道一筋、生粋の超一流は今後も存在していくだろうが、その一流でさえ、相当な柔軟性が求められる時代だ。コロナでその実態はより炙り出され、2極化は否めない現状となったと思う。実際食べれないスタイリストたちからの相談は後をたたず、スタイリストのみならず、ファッション業界全体が窮地に立たされているとも感じている。(趣味的スタイリスト、お洒落が好きだからちょっとやってみたいな次元は、この話では筋がずれるので触れないこととします)例えば私の場合、まさか自分がユーチューブを始めるなど思っても見なかったが(笑)これも要望あってのことで、新しい世界は大海に放りこまれたような怖さも面白さもある。この先10年を考えれば今着手はラスト滑り込み?のような感覚。学校ならば、一本筋のプロパーソナルスタイリストだけを育成するという概念では、時代のニーズに背き、あらゆる可能性を削ぐものにもなるだろう。プロとして残れないなら、それも仕方がないだろう、はやく気がついてもっと自分を生かせる仕事を見つけたほうがいい、というのが以前の私の考え方だった。一方でスタイリストを小銭稼ぎとして推奨している団体も存在するが、今一度冒頭の一文を思いだしていただきたい。私が思う進化とは根本的に違っている。

自分の知識や経験・人脈を組み合わせることで新しいポジション、仕事が生まれる・その立ち位置がどんな喜びを生むことが出来、関わる社会・人に貢献・幸せをもたらすのか?

坂本玲子さんをこのたび例に挙げて書きますが、今年1月にパーソナルスタイリストのコースだけではなく、ファッションエデュケーター学科を立ち上げてからは、会社に勤めながら学ぶ生徒さんたちが圧倒的に増えた。彼らの多くは小銭稼ぎや表面的なスキルの習得が目標ではなく、今置かれたポジションに誇りを持ちながら、新たな生き方を創造する人たちだ。より本質的に生きるためにファッションの学びが必要だと考えたうえで、弊社のスクールを選び全国から集まっている。彼らは今後、エデュケーター上級に進む人は進み、(コロナでオンラインに移行、内容現在検討中)職業名をどう名乗るのか?などはたいした問題ではなく、それぞれがエデュケーターの学び(ファッション教育)をどう社会に生かすか。その答えは全員がパーソナルであり、こうでなくてはいけない、ということではないと私は考えている。その流れの中で坂本さんの存在が一つのロールモデルとなり、大きなヒントになっていくのだろう。以下先日の彼女のSNS投稿の一文を以下に掲載します。

本業とか副業とか区別なく、自分のスキルを活かして、人の役に立てることは、純粋に嬉しい。」

「私が勤務している会社が、7月1日に3社合併して新会社になり、Websiteの担当なので、多くの皆さまと協力して新しいWebサイトを創りました!素晴らしい社内のデザイナーの方に入って頂き、ダークモードのデジタル感あるサイトが出来ました。また、Webサイト掲載の社長の写真を6月に撮影したのですが、副業のスタイリストのスキルを活かすことができ、とても嬉しかったのです(^^)!
会社内でスタイリストしてることを初めて話しましたが、本業とか副業とか区別なく、自分のスキルを活かして、人の役に立てることは、純粋に嬉しい。」


以下リンクは日本アイ・ビー・エム・デジタルサービス株式会社(IJDS)の新HP

https://www.ibm.com/jp-ja/about/subsidiaries/ijds?fbclid=IwAR3ubfr0r6LjtAByMXlzH38nuUtkRzH5O0yvuBrrDud4SrTrbTZLwv5gxkA


そしてこうも続く。
「最近、ユニリーバやYahoo!など、副業で人材募集する企業も出てきていますが、自社の社員の中から副業してる人を募り、そのスキルを本業に取り入れ融合していくような働き方も、社員のリソースを活かすという視点からありなのではないかと思います。企業内スタイリストやりたいな~。」

私は坂本さんのことを長年見てきましたが、学校説明会のときから非常に印象的で、就学中も色濃い生徒たちの中でピンで立つ強さより協調性を重んじ、かといって誰かに迎合するのではなく自分を持った上でのポジションを作れる人だった。卒業後も定期的に弊社のイベントなどをヘルプし、経験を積み、昨年1月に新しい概念で募集したファッションエデュケーター学科ゼロ期にも参加。プロパーソナルスタイリストのスキルだけではなくエデュケーション(ファッション教育)の学びから、より深く多面的に学び、まもなくしてコロナがやってきたというタイミングだった。もともと在宅ワークを10年前からやっていたという彼女、特に痛手を追うこともなく6月には自分史上一番働いたという。笑 

FB投稿の私とのコメント会話は以下。

私・おおお~~~目指していたことが叶ったわけだ!!!今後はこういう人増えるとは思うけど真の先駆けだね。先駆けであるってことが社会のインパクト。うちの堂々たる卒業生として、今後の学生にそこんところ話してほしいなぁ

坂本  ・ 代表ありがとうございます😊 チャンスは突然降りてきました。代表のおっしゃってた通りだなーと思いました。働き方に関しては確かに先駆けですね。私がではなく会社の文化がそうなんですが。私自身も在宅ワークは10年前からやってます。

↓ 画像は卒業してからも弊社のイベントなどをヘルプ。自ら装力士(弊社認定講師)として登壇も果たした際の坂本さん。

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学びを生かす、これからの生き方のヒント。大きくは3つある。

坂本さんがチャンスを手にしたのは、

①以前から 彼女の生き方・働き方の理想がぶれなかったこと。こうありたい、という人生と働き方について自分の考えがあり、周囲に流されず、自分スタイルを持っていたこと。あるいは、持とうとしてきたこと。

②継続的に学びを続け、装いの表面的な似合うにとどまらないメソッド・装力を身につけたこと。パーソナル系のスタイリストが数多く存在する中で、本質的な学びを得て、差別化を図れたこと。

③その中で出会う人脈を大事にしてきたいことにある。事実、彼女のスタイリングを支えたのは、弊社スクールの同級生たちだった。HP内の社長に着せたプロフィール写真を彩るジャケットとワンピースは、坂本さんと同じクラスだった卒業生、大神真由美&菊原亜紀江さんがプロデュースしたものだというのだから更に嬉しいことではないか。よって、チャンスは突然やってきたというより、この3つを整える努力をしてきたから、降りてきたんだと思う。

人脈という点では、弊社スクールでは一生涯のビジネスパートナーができた(前出の大神・菊原も事例です)一生涯の伴侶となった、一生涯の親友となった、といった絆の深い繋がりが全国にできており、単なる卒業証明欲しさに集まるスクールとはまた一味違った伝統になっていることを、卒業生たちが証明してくれている。

人脈とは、自分より影響力のある人に擦り寄る精神では生まれないものだ。知り合うこと、繋がることはある意味簡単な世の中だからこそ、互いを認め合い、真に協力すること、愛を持って繋がれることは尊く、仕事をやっていく上でとても重要なことだ。そこに信頼関係がない限り人脈とは呼べない。信頼を得るには、楽をして卒業できるような機関なら、感じあえないものだろう。

その立ち位置がどんな喜びを生むのか

現代を生きる一番のポイントは「その立ち位置がどんな喜びを生むの?」ってとこ。これからの世の中、自分が生み出す喜び、唯一無二な存在は、特にカリスマである必要もない。ナチュラルに自分をちゃんと持つということ、誰かが作った答えについていくのではなく、自身のマーケットを持ち、クライアントとの相思相愛を可能にすることが大事。坂本さんに限らず、自分が働くフィールドで役に立ち、やらされているのではなく喜んでで汗を流しているということが、まず肝心なのだ。そのオーラが相手に伝わり、結果的に唯一無二になれる。坂本さんが成したことは私には決して出来ない事だから価値があるのである。副業だからこそ可能になった新しいポジションを創造した坂本玲子さん、昨日はお誕生日でしたね。
昨日中に投稿したかったのだが今日になってごめんね、玲ちゃん。

お誕生日おめでとう。ますますのご活躍を。画像は、玲ちゃんといえば夏、ひまわりのイメージということで。

企業内スタイリストという新しい働き方の先駆けとして、ますます耀いてくださいね。

↓ シンセカイ激写のショットから。

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