クライアントの本音に向き合う。 積み上げてきたキャリア・自信にに溢れた外見からは想像できない、疲れた、という言葉。
私もついに、通常サービスをオンラインに切り替え、試し運転でご要望に応じている。そんななか、服のあれこれのまえに、どう生きるか?を必ず対話するのですが、静かに心の本音を話してくださった。
疲れました
「疲れました。自分のほんとうの心の弱さ、寂しさ、むなしさ、そういうことが拭いきれないまま、目標や夢を無理やり追いかけるように生きてきて、実は疲弊している」
というクライアントの心の声。
コロナでその本音の部分が、もう隠し切れなくなったのだと。
外に出て人と会い、追われる仕事に躍起になり、夜は会食。本音を紛らわせていたのかもしれないと、今は思うそうだ。
自分にとって本当に必要なものことひとはいったい何で誰だったのか?
ここをごまかして服を考えることは駄目だと思っていたという。
きっと政近さんなら見抜いてくるだろうと噂を聞き、思い切って相談したのだと。
お申し込みフォームに書かれていたのは、管理職に向けての服の選び方の話、だったのですが、
「いまの仕事は、あなたはどんな良い未来を目指しているのですか?」
という私からの問いに、しばし絶句されていました。
自分のこと、自分の昇進しか考えていなかった、なのに自分は結局「ほんとうは」幸せではない、のだと。
幸せなふりをすることは簡単です。社会ではある程度、そんな気概も必要なこともあるでしょう。
しかし、あなたの本性を根っこから認め、愛してくれるひと、愛したい人、もらうのではなく与えたいひと、恋愛だけではなくその実感が日々があるのかどうか。彼女はその枯れた気持ちを誰にもはなすことが出来なかったという。
「今の仕事に対する純粋で素直な愛情は何でしょう。」
お金のためだけに働いていますか?よい未来を目指すということに本当に必要なのは何ですか?お金ですか?名誉ですか?
何がしたい、こうなりたい、という話だけで私は服を着せられない。
あなたの弱みも知った上で、生き方のどこに私は共感し、ファンになれるのか?
思い描く未来に応援の心無くして、ベストな服は選べないから。
そうね、表面的に似合う服探すのなんか簡単だ。
彼女とのオンラインコンサル、次回は具体的に服を見ていきます。服から滲み出るオーラから、大概のことは読み取れます。そこには例えば自己愛、自己肯定でしかない服だけだとか、あるいは、仕事服、と割り切ったものしかないとか、これは見なくとも見えてしまう。
ウイズコロナがあったからこそ、向き合えた自分自身。
今後は、多くが仕事、プライベート、外出、自宅、とパキッと分ける生き方ではなくなってくるでしょう。
よって、、服もそうなります。もちろん、毎日出勤!何も変わっていない、という実態も多々ありますが、どこまでが仕事で、ここからがプライベート、ではなく、生き方そのものが服になっていく時代。
あるクライアントは、ほぼリモートになり東京から郊外へ引っ越しましたが海が目の前。必要なものことひと、は完全に変化。服も劇的に変化した。
彼の場合、「いまの仕事は、あなたはどんな良い未来を目指しているのですか?」の問いに、明らかな答えがちゃんとあったから引越しもためらいなく実現したのでしょうね。
ご家族も断然、しあわせそうです。
ホームウエアが仕事着にもなりえるし、作業着がアウトドアーにもなる時代ですね。
これは昨日の私の足元。スタイリストでレセプションパーティーばかり行っていた生活は激変。
クライアントの彼女のワードローブから見えてくる本当のこと、とは何か。そして必要な服とは?
続きは、また。彼女が真にハッピーになれたときにでも。
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