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日本心理学会シンポジウム『心理療法研究の最前線:エビデンスと個別性の双方を尊重するために』の活動報告+資料集

心理ネットワークアプローチやProcess-Based Therapy (PBT) について必死に学んでいる身として,近年の臨床心理学では「エビデンスと個別性の双方をいかに尊重するか」ということが大きな課題となっているなということを実感します。そうした問題意識を共有する菅原 大地 先生 (筑波大学) が企画代表となり,私と北原 祐理 先生 (筑波大学) が共同企画者となって,日本心理学会第87回大会でシンポジウムを企画しました。

現在注目を集めている心理療法の様々なアプローチについて,認知行動療法の実践や心理療法の統合にずっと注力されている先生方はどのように評価するのだろうか?また,これから心理療法の実践や研究に携わる身としてはどのようなことを意識すると良いのか?そういった疑問を,そのままダイレクトに形にしたシンポジウムとなりました。

初めての座組でしたが,参加されたみなさまだけでなくシンポジストの先生方もとても楽しそうで,やって良かったと思える機会になりました!「医学のレールに従うのではなく,心理学ならではの視点を大事にして様々な心理療法を打ち出していく必要が今後はありそうだ」といった,業界単位のマクロな視点での課題も数多く見出すことができました。

実りが多かったこのシンポの熱を少しでも多くの方々と共有したい!ということで,この場でシンポのスライド集を公開することにしました。みなさまの学習の材料としていただければ幸いです!



シンポジウムのスライド集

シンポジストのみなさまのスライドを,許可がいただけた順から随時公開していきます。


■企画主旨説明 by 菅原 大地 先生 (筑波大学)


■話題提供①「プロセス・ベースド・セラピーにおけるエビデンスと個別性」by 菅原 大地 先生 (筑波大学)


■話題提供②「心理ネットワークアプローチがもたらす『臨床革命』」by 樫原 潤 (東洋大学)


■話題提供③「エモーション・フォーカスト・セラピーにおけるエビデンスと個別性」by ⼭⼝ 慶⼦ 先生 (東京⼥⼦⼤学)

※権利の関係で,一部分のみ抜粋しての公開となります。


■話題提供④「Mentalization-Based Treatment (メンタライゼーションに基づく治療) から考えるエビデンスと個別性」by 北原 祐理 先生 (筑波⼤学)


■指定討論① by 伊藤 絵美 先生 (洗足ストレスコーピング・サポートオフィス)


■指定討論②「実践の効果を高めるよう導くリサーチエビデンスとは?」by 杉原 保史 先生 (京都大学)


■指定討論に対する回答 by 菅原 大地 先生 (筑波大学)
※他の話題提供者は,シンポジウム当日に口頭で指定討論への回答を述べました。


おまけ:『PBT勉強会』『Psych Networks Japan』の参加者募集

この企画は,菅原先生・北原先生たちと日頃から取り組んでいる共同研究の延長として着想したものですが,その共同研究では『PBT勉強会』『Psych Networks Japan』という2つのオンラインコミュニティを運営しています。本シンポジウムの話題提供でも取り上げたProcess-Based Therapyや心理ネットワークアプローチについて興味のある人たちが,ゆるーく交流して情報交換するためのコミュニティとなっています。

参加方法は下記の記事にまとめましたので,少しでも気になる方はぜひ積極的にご参加ください!



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