Jun Kashihara (樫原 潤)
最近の記事
日本心理学会2024新刊連動講座『心理ネットワークアプローチ入門:行動科学者と社会科学者のためのガイド』の活動報告+資料集
近年の心理学研究では,人間の心理をひとつの「複雑系」として捉える「心理ネットワークアプローチ (Network Psychometrics)」が活況を呈しています。この10年強で爆発的に発展したこのアプローチは,臨床心理学研究で盛んに用いられ,社会心理学・教育心理学・感情心理学など心理学の全体に影響を及ぼしつつあります。 このとてつもなく魅力的なアプローチを扱った体系的テキストとして,『Network Psychometrics with R』が2022年に英語で出版された
日本心理学会2024チュートリアル・ワークショップ『心理ネットワークアプローチ入門:RとJASPで横断データ分析をはじめよう』の活動報告+資料集
近年の心理学研究では,人間の心理をひとつの「複雑系」として捉える「心理ネットワークアプローチ (Network Psychometrics)」が活況を呈しています。この10数年で爆発的に発展したこのアプローチは,臨床心理学研究で盛んに用いられ,社会心理学・教育心理学・感情心理学など心理学の全体に影響を及ぼしつつあります。 とにかく刺激的で,学びの多いアプローチなので,なんとか広めたい! ということで,樫原 潤 (東洋大学) と柳 百合子 さん (国立精神・神経医療研究センタ
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記事
Stefan Hofmann先生の1日ワークショップ体験記②:「Process-Based Therapyのネットワーク図は,クライエントが描くもの」
※トップの写真は,2023年6月2日にWCCBT@韓国ソウルで撮影されました。左から,Stefan Hofmann先生 (Philipps-University Marburg),筆者=樫原 潤 (東洋大学),Steven Hayes先生 (University of Nevada, Reno),筆者の共同研究者の菅原 大地 先生 (筑波大学)。 2023年6月,世界の認知行動療法家が集まるWCCBTという大会に参加してきました!この大会には,筆者たちが翻訳を進めている『L
日本認知・行動療法学会シンポジウム『先進的なデータ収集・解析技術によって認知行動療法の実践はどう変わるか?』の活動報告+資料集
近年,臨床心理学研究者の間では,先進的なテクノロジーを駆使した研究スタイルが増えてきています。最近では,以前ほどのコストを割かなくても多種多様なデータを高い頻度で収集できるようになっており,それらのリッチなデータから有用な知見を見出すための高度なデータ解析も広がりを見せています。こうした技術を駆使して臨床実践のテーラーメイド化を進めよう,といった夢のある話が研究者の界隈では増えてきました。 一方で,臨床実践に携わる先生方からは,「確かにすごいけど,臨床現場に実装されるのはず
Stefan Hofmann先生の1日ワークショップ体験記①:「Process-Based Therapyが生き残るかはまだわからないが,ネットワークアプローチは生き残る」
※トップの写真は,2023年6月2日にWCCBT@韓国ソウルで撮影されました。(左) 筆者の共同研究者の菅原 大地 先生 (筑波大学),(中) Stefan Hofmann先生 (Philipps-University Marburg),(右) 筆者=樫原 潤 (東洋大学) 2023年6月,世界の認知行動療法家が集まるWCCBTという大会に参加してきました!この大会には,筆者たちが翻訳を進めている『Learning Process-Based Therapy』の著者であるS
『研究の再現性を高めるための事前登録の実際』チュートリアル・セミナーに登壇しました:話題提供スライドの公開,振り返りコメントの共有
2022年8月~9月にかけてオンライン開催された「日本教育心理学会第64回総会」で,学会企画チュートリアル・セミナー『研究の再現性を高めるための事前登録の実際』に登壇しました! 話題提供スライドの公開セミナーで用いた話題提供スライドを公開しますので,ぜひご覧ください。 セミナーの振り返りコメントセミナーが終わってからかれこれ3か月,振り返ってみていろいろと思うことがあったので,気ままに書き記してみます。「スライド資料に書いた内容とはまた別に思ったこと」を中心に書きます。
日本認知・行動療法学会シンポジウム『Process-Based Therapyとは何か? その概要と発展可能性を議論する』の活動報告+資料集
近年の臨床心理学では,Process-Based Therapy (PBT) という枠組みが提唱され注目を集めています。このPBTを学ぶための勉強会を推進してきたメンバーと学会シンポジウムを企画し,「PBTを初めて知る先生方にはどのように映るのか?」をお伺いして,PBTの位置づけや発展可能性を議論してまいりました。 初めての学会でしたが,参加されたみなさまにも楽しんでいただき,とても良い機会となりました!今後もPBTを広めていくとともに,「PBTを1つの話のタネとして,研究
『Learning Process-Based Therapy』読書会完結! 資料の一覧と総括コメント,お役立ちリンク集など
近年の臨床心理学では,Process-Based Therapy (PBT) という枠組みが提唱され注目を集めています。このPBTを学ぶための勉強会を2022年2月に立ち上げて,下記の『Learning Process-Based Therapy』という書籍の読書会を進めてきたわけですが,2022年8月に読書会がめでたく終了しました!ブラボー! 本当に,沢山の方々にご参加いただいて,まずは半年間走りきれたと思います!その感謝の気持ちを込めて,総まとめの記事をお届けします!勉
Process-Based Therapy勉強会:第13章 Using the Tools of PBT in Practice
PBT勉強会の第6回が,2022年8月26日に開催されました!第6回後半では,Learning Process-Based Therapy の「第13章 Using the Tools of PBT in Practice」を扱いました。発表者は齋藤 順⼀さん (広島⼤学病院/早稲⽥⼤学),感想記事の執筆係は石井 寛さんでした。 第13章 Using the Tools of PBT in Practiceの発表スライド発表者の齋藤 順⼀さん (広島⼤学病院/早稲⽥⼤学)