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ここは?

ここを借り始めたのは2020年の6月。
それからほぼ毎月1回、イベントの様に自分のお店を開いている。
お店は最初、お酒やお肉料理がメインで、スペインバルのようなお店を意識していたが、メニューの試行錯誤があり、今はパスタやケーキ、パフェなど喫茶店のような色が強くなってきた。実際お酒を飲まない方も多くなってきたし、常連さんの誕生日が近い時には、苦戦しながらもケーキを手作りして振るまい、そのまま毎回ケーキもメニューに加わった(手作り感満載💦)
料理に関しても、ベジタリアンの方が来たのをきっかけに、植物性のみで、麺もグルテンフリーのパスタ料理を考案したり、粉入れて固めたほうが良いよ、なんてアドバイスをいただいて改良した商品もあったり、少しづつ、お客さんと触れ合って変化してきた。それでも看板メニューは「チリコンカン」や「ミートローフ」、やはりお肉料理ですね。

普段、僕はサービス業の仕事をしている会社員であり、少ない(?)自由時間の中で、パペット(人形)を創作したり、パペット動画の制作、配信もしているので、お店でもお客さんが簡単なパペット創作ができるように、材料を用意したり、時には一緒に創ったり、僕のパペットで大のおとなたちが遊んだり、もちろん、少ないけど子どもたちも夢中になってくれたり。
とにかく柔らかい、優しい空間になっている。

ここは、阿佐ヶ谷にあるシェアカフェ。
知ったのはもう5年くらい前か。
身近な人がここで自分のお店を出すということになり、僕がアシスタントをすることになった。
何度か一緒にやるうち、自分ならこうしたい、ああしたい、自分の色を全面に出してみたいなんて欲が表れ、少し間は空いた後に、オーナーさんや何人かの出店者の方が集まるミーティングに参加した。

若く見えるが実際には父親くらいの年代の男性オーナーさんは、なんでも、「いいよ〜」「やってごらん」と言うような朗らかでそよ風のような人🍃
このオーナーさんの話はまた長くなるので別の機会にしたいが、すこしだけ紹介を。本や雑誌にも載っていたりするこの世界(どの世界⁉️)では有名な方。中野で伝説の無国籍料理をず〜っと前に営み、多くのカルチャー人を生み出し(関わる人がやはり個性的な方が多かったようですね)、中野、杉並にあるシェアカフェ(カフェ、というが、出店者によっては飲食に限らない)多くの人に影響力与えているが本人はそんなこと気にしないで、彼のペースで今はなんと、鳥取に住んでいる。そしてやはり彼らしいお店をやったりやらなかったりしながら、シェア空間や魅力的な様々な人たちと関わって生きている。

そんなオーナーさんとたっぷり一緒に過ごしたわけではない。
コロナの影響でシェアカフェ自体もお休みのような期間も合ったし、僕の出店も遅れたし、オーナーさんもほぼ東京には来れなくなった。
毎月のミーティングで、鳥取からZOOM配信で顔を合わせることくらいだが、
一度都内に来た時は、ミーティングに物凄い人数が集まった。(換気あり!)
泣きそうになってツーショット写真を撮ってもらった。大スターに会えたようなに嬉しかった。
途中から近所に引っ越したり、2年以上きちんとこのシェアカフェに携わるようになる。
古くていろんなものが壊れたり、直したり、持ち寄ったり、メンバーみんなで探して少しでも安くて良いものを購入したり、近所のお店の方とも親しくさせてもらったり、他出店者さんたちとも深く交流する中で、この場所、この空間、この空気が、ますます自分の生活に入り込み、ここは自分(達)の家。みんなは親戚(近い、遠いあるけど)のような気持ちになっている。
そして思えば、このシェアカフェ自体があのオーナーさんとイコールになってるようにも思える。あのオーナーさんだから、僕たちは「なんか好きだし」「大切にしないとな〜」と思えてくる。
同じ空間でも出店する人により、同じお店に見えないくらい内装は変わる。ちょっとした小物を置いたり、凝ったメニュー表や絵を壁にかけたり。僕の場合は沢山の自前のパペットや、常連のイラストアーティストさんの手がけたTシャツなどを展示している。
それでも根底にある柔らかさと明るさは全く変わらない。だから、出店者同士もお客さんになって入り浸ってしまう、実家のような居心地の良さがある。

ここはとっても狭い空間です。そう、バージニア・リー・バートンの「ちいさなおうち」なイメージ🏡✨
ちいさなおうち。みんなのおうち。
そんなところが阿佐ヶ谷にあります🍀


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