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澱 ori

わたしの中に澱がある。

置き去りにして蓋をした記憶。

どろどろ、へどろ。

嫌な臭いがぷんぷんする。

このへどろにわたしはなんて言えばいい?

自分に訊ねたら・・・

謝った方がいいよ。って言われた。

ずっと体のどこかに押しつけて、固めてきた。

そんな自分が卑怯に思えて、

その気持ちまで重ねて封印してたんだ。

繰り返し見る夢の意味がわかった気がする。

わたし、お父さんに対してこんなに怒っていたんだな。

えげつないくらいに、怒っていた。

それくらい、居なくなって不安だった。

父に対しての要求が出てきた。

こんなことおもっとったんか。

けっこう溜めとったんな。

溜めていた分、ちょっと過激ね。

仕方ないよ。

わかる、わかる。

くっついてると安心したんやね。

遊んでほしかったんね。

テレビ見たり、おやつ食べたり、何てことない時間を一緒に過ごしたかったんね。

やらかしても味方で、いざというときは力になったる。

ごはんも食わせたるがな。

任しとき。

そういう頼もしさを期待していたんやな。

わたしは男の人にそうやって安心させてほしいのだなあ。。

男性性はわたしの中にも存在してる。

何があっても自分の味方で、

いざというときは対外的に守ってくれたり、

養ってくれる。

そんな存在でいてほしいんだなって思った。

書いているとゴロゴロ出てきた。

わたしの中のどろどろの声。

卑怯で、冷酷で、薄情なわたしの顔。

わたしの中に偏見、差別がある。

階級がある。

優劣がある。

そこから生まれる罪悪感、劣等感、自分の魅力を失ってしまうような・・・無価値感。

自分がガラクタみたいに思えてくる。

綺麗な、無罪なものでできていると思いたかった。

それがわたしの本質だと思いたかったな。

そうすればラクに生きられるんじゃないかと、期待していた。

しかし、自分の中にへどろが溜まって、

わたしを「卑怯者!」って断罪しているよ。

わたしを置いてアガリになるなんて許さない!!

戻ってこい!!

夢で思い出した父に対する感情は、

わたしの澱がわたしに対して発する言葉でもあったんだ。

やっぱりわたしは・・・ふつうの人間だったんだなあ。

いい人の自分が崩れている。

やっと気づいたなと、キチガイな自分が笑っている。

嫌なところ担わせていたわたしの一部、長い間ごめんなさい。

出て来られてよかったす。

たぶんこれで順調なんだ。


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