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24歳、鬱病になる。ー【106】気丈

私24歳にして、今年2023年の1月に鬱病と診断を受けました。

鬱病になった私に起きたことや、そこから立ち直れるにようになるまでの姿を、自分なりに整理して、書き起こしてみたいと思います。

自分のために、そして同じような境遇の人の何かの一助になればよいなと思っております。


前回の記事では、大学時代のサークルの忘年会会場へたどり着いたことを書きました。今回は、その忘年会の様子を書き記したいと思います。

・・・

後輩に連れられて、みんなが集まる座敷に行きました。部屋に入ると、サークルの現役生とOP生が15人くらい集まっていました。私がLINEで連絡を取った1つ上の先輩と同期は、テーブルの中間部に座していました。先輩は私の顔を見て優しく手を振ってくれ、それに私は安心しました。

私が着いたところで、店員が注文を取りに来ました。私は禁煙と同時にお酒も断っていたので、ウーロン茶を頼みました。

私は遅れて来たので、末席に座っていました。隣は、2つ下の4回生の女の子でした。私との面識は少しある程度の知り合いでした。

女の子は自分から積極的に話すタイプの子ではなかったので、私から「就職は決まったの?」とか、「卒論はもう終わりそうなの?」とか、他愛のない話を紡いでいました。正直な気持ち、そんな話よりも、先輩や同期と最近の調子が良くなってきた経緯や再就職活動事情、それと映画の話などをしたかったのですが、会が始まってすぐに席移動するのもはばられたので、末席で辛抱していました。

そんな会話をしていたら、1人の別の後輩が私に聞いてきました。

「先輩は今、何をされているんですか?」

やはり聞かれるであろうと思われたその質問に対して、私はもちろん回答を用意していました。私は気丈に振る舞い、笑顔を浮かべながら言いました。

「いやはや、お恥ずかしい話、今年の6月に退職いたしましてねっ!今は、再就職活動中でございます」

その言葉に、その後輩は驚いた顔をして、また聞きました。「なんで辞められちゃったんですか?」

「まあ、それは、一言で言えば過労ですかねっ!」と、私は冗談っぽく言いました。

「え~、社会人ってこわ~い。あたしも来年から働くの嫌になるな~」その言葉を発した後、その後輩は別のグループの会話へと消えていきました。

私はその瞬間から、ずっと胸のなかで妙な不快感を抱き続けました。


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