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24歳、鬱病になる。ー㊿笑い

私24歳にして、今年2023年の1月に鬱病と診断を受けました。

鬱病になった私に起きたことや、そこから立ち直れるにようになるまでの姿を、自分なりに整理して、書き起こしてみたいと思います。

自分のために、そして同じような境遇の人の何かの一助になればよいなと思っております。


前回の記事では、退職代行業者に退職を代行してもらい、その申し出が受理されたことを書きました。今回は、その後のことを書き記していこうと思います。

・・・

「退職」という現実を実感して私を包み込んだのは、解放感だけではありませんでした。そこに影を落とすのが、罪悪感でした。私の退職を知った上司の方々は、私のことをどう思うのだろうかということが、気になって仕方ありませんでした。

まず頭に浮かんだのが、常務の言葉でした。6月の頭に新入社員が早期退職した時、常務は言いました。

「全く、あんな無責任なヤツだと思わなかったよ」

「無責任」…私もそう言われているのだろうかと思うと、悲しい気持ちが湧いてきました。

そんな気分でせっかく退職できた胸中を塞いでしまうのは、気持ちのいいことではありませんでした。そこで私は、とにかく誰かと話して気分を晴らしたいと思いました。

誰かと…それは平日の真昼間に電話を掛けても屈託なく話してくれる相手でした。思い当たる人物はいました。それは、GWに連絡をくれた高校の同級生でした。大学院生をしているというので、電話に出てくれる可能性はありました。

彼に私は電話を掛けました。しかし、出ませんでした。「忙しいのか…」と思い、残念な気持ちを抱きました。

しかしそれから数分後に、折り返しの電話がありました。私はスマホに飛びつきました。

「もしもし、どしたぁ~」と彼は言ってきました。

私はまず、当たり障りのない言葉を続けながら、会話をしていきました。そうしてから「実は…」と切り出しました。

「今日、会社を辞めちゃったんだよね」と言いました。

彼は「そうか…。電話があったと時に、薄々なんかあったんだろうなって思ったんだよな」と言いました。それから彼は、特段私に事情を聴いてくることはありませんでした。それよりか、高校時代のような馬鹿話を私たちは続けました。

本当にバカバカしい話を続けて、私は声を出して笑いました。

「マジで面白いよ。ここ数ヶ月で、久々に笑えた」と私は言いました。その言葉の通り、私は少なくともこの1ヶ月はそんな風に心の底から笑えることはなかったのです。

その言葉を聞いて、「よかった」と彼は言いました。

「そういえばさ、俺、今週末地元に帰るんだわ。だからさ、折角だから会おうぜ。ドライブでもしようよ」と彼は言いました。

私は「ぜひ!」と返しました。

「それなら、決まりな。楽しみが増えたぜ!」と彼は言って、会話は締めくくられました。

電話が切られてから、罪悪感を抱いていた心は消え去っていました。私の心は、週末の楽しみでいっぱいになっていたからです。


記事のバックナンバーなどは、こちらのマガジンでまとめていきます。