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24歳、鬱病になる。ー㊾退職

私24歳にして、今年2023年の1月に鬱病と診断を受けました。

鬱病になった私に起きたことや、そこから立ち直れるにようになるまでの姿を、自分なりに整理して、書き起こしてみたいと思います。

自分のために、そして同じような境遇の人の何かの一助になればよいなと思っております。


前回の記事では、心身の不調により会社に休むかどうかを悩んだ末に、最終的には退職代行に頼んで、退職をを申し出たことを書きました。今回は、その退職の行く末について書き記していきたいと思います。

・・・

退職代行から「代行を執行します」という連絡が来てから、私の胸中では安堵の気持ちとともに、ハラハラした気持ちが同居していました。退職が実際に受け入れるかどうか、半信半疑だったからです。

時刻は9時前。事務局は9時に開かれるので、まだ退職代行の業者からの返信には時間がかかることは予想がつきました。この待つ時間をどう過ごそうかと悩みました。

もしも退職が受け入れられなかった時のために、授業準備をやはりしておいた方がいいだろうか、と思いました。しかしそんな気力はもうないことはわかりきっているので、社用パソコンに再び電源を入れる気にはなりませんでした。

とにかく何も考えないようにしようと、外に出て、散歩をすることにしました。外は真水色の空が広がる晴天でした。梅雨に入ったにもかかわらず、全く雨の少ないここ連日でした。そんな気候外れの青空は、その日の私の気分を少し軽くしてくれる手助けをしてくれました。

私が住む町は、海へと繋がる川におおわれた港町。私はふらふらと土手へと向かい、キラキラと太陽の光を反射する川を眺めました。特に何も考えず、汗で背中がびっしょりとするまで川をただただ眺めていました。

いい加減暑さで頭がくらくらしてきたところで、土手から引き上げて、自宅へと戻りました。時刻は9時半を回っていました。

私は恐る恐るスマホの画面を点けました。すると、退職代行業者からラインの返信が届いていました。

「先ほど、○○会社の人事部担当の方に連絡を取らせていただき、お客様の退職は問題なく受理されました」

私は目を丸くしました。こんなにもあっさりと退職ができたことに、実感が湧かなかったのです。

私は、自分で頼んでおきながら、しばらくその状況が呑み込めず、念のため「ご対応ありがとうござます。ただ確認しておきたいのですが、私は今日からは、もう出勤しなくてもよろしいのでしょうか?」と業者に送ってみました。

返信はすぐにきました。

「はい、その認識で間違いありません。お客様の今後の活躍を私どもも応援させていただきます」と、スマイルフェイスの絵文字が添えられたテキストがスマホの画面に映し出されました。

そこで、やっと自分は退職できたのだと知りました。その瞬間、私の目は涙で潤みました。

やっと、解放された…そう思うと、胸がいっぱいになりました。


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