【#008】写真集『ONE SKY』制作ストーリー Vol.4 〈撮影アシスタント〉
【#007】制作ストーリー Vol.3ではミャンマー初渡航時のエピソードを記した。その撮影には息子をアシスタントとして同行させていた。小学2年から中学〜高校〜大学とサッカー一色の生活を続けてきた彼は大学4年生の夏に引退、初めて時間ができ長期の旅を体験させた。ミャンマー渡航の前月11月にはカンボジア伝統の森に撮影取材。続く12月からミャンマーへ。
成田空港ですべての資金を渡し行程表を確認しあい、以降の交通手配、食事手配、お金の支払い、撮影段取りの全てを任せた。私は彼がわからない時だけ少し補助する程度。現地では手術時の撮影段取りを看護師さん達と打ち合わせたり、撮影機材の準備や荷物持ち。厳しいくらい使った(笑)。そのおかげて私はひたすら撮影に集中することができた。
約1ヶ月の撮影取材旅行の間に、彼の将来のこと、これまでのサッカー人生のこと、今感じてる感覚のこと、日本のこと、世界のことなど様々なことを22歳になった彼とお酒を汲みかわしながら話した。
カンボジアの人里離れた伝統の森での森本喜久男さんの暮らしや歩んできた人生、アジア各国で医療活動を続ける吉岡医師と直接話ができたことは彼のこれからの人生の大切な経験になったと思う。
人並外れた偉業を続ける人からの影響は何事にも代えがたい。撮影旅を終えた彼はひと回り成長したと感じた。
荷物を持たせている間も彼には積極的に撮影をさせた。手術室にもカメラを持って入らせた。かなりショックを受けたみたいだけれど何時間も居てもらった。その時間の中で彼が何かを感じ捉えた写真を写真集に使った。
この記事の見出しの写真は写真集『いのちの樹〜Tree of Life〜』に掲載した彼の写真です。
そんな彼も今は30歳。カメラマンになることもなく会社に勤めプロジェクトを任され毎日朝から夜遅くまで元気いっぱいに働いている。
父は働いて働いて働きまくれと思っている。元気であればそれだけでいい。
写真集に添えられた吉岡秀人医師自身による書き下ろし文章には煌めく言霊が随所に溢れています。
写真とともに心に響く言霊を味わっていただきたいです。
ぜひ手にとって感じてください。
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