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内的キャリアと外的キャリアの関係

「内的キャリア」「外的キャリア」と聞いて理解できるのは、キャリアについて学ばれている方だと思います。学ぶとまではいかなくても、キャリアについて興味を持ってネットでコラムなどを読んだりされている方は目にしたことがあるかもしれません。しかし、一般の人に「外的キャリアってどう思う?」などと訊いても「なにそれ?」と返されるなんてことになりそうです。

そもそも「内的キャリア」「外的キャリア」とは?

上記の少し前のコラム職場がゆるいと会社辞めるってよ<後編>で触れていたように

  • 内的キャリア(仕事や課題に取り組むこと自体で得られる成長・やりがい、働くことの意義)

  • 外的キャリア(給料や昇給、昇進・昇格といった金銭・地位のような具体的な報酬)

となります。「キャリア」と言うと「外的キャリア」のイメージを持っている人が多いかもしれませんね。
しかし、上の意味を知っても「あー、なるほどー」という感じですよね。次に思うのが「で?それがどうしたの?」という感じですよね。そこでもう少し詳しく書いてみます。

内的キャリアは平たく言えば「働きがい、生きがい」なのですが、これは個人の価値観に関わる問題です。人から教わったり示唆されたりするものではなく、自分で考えて答えを出すものです。
もう一方の外的キャリアは上記に補足すると「具体的な職種や職業、役割、業務分野など報酬につながるもの」となります。

さて、あなたは、「内的キャリアと外的キャリアのどちらを大事にしますか?」

なんだか、究極の選択みたいですね。
「お給料なんていくらでもいい、とにかく自分のやりがいを大事にしたい!」という方もいれば、あるいは、「とにかく稼ぎたい!」という方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、多くの方は、「やりがいも大事にしたいけど、仕事に見合った収入は得たい」という考えの方が多いのではないでしょうか。加えて、昨今は、バブルの頃までの24時間戦う労働者の意識とは変わってきて「仕事ばっかりでプライベートな時間が無いのは嫌だなぁ」という方が増えているように思います。

どっちか、ではなく、どっちも

内的キャリアと外的キャリアは、どっちかではなく、合わせて考えるものと言われます。外的キャリアは外からの影響を受けやすいものです。「せっかくこの部署で活かそうと頑張って資格を取ったのに異動になってしまった」などは組織に属している以上あり得ることです。「外的キャリア」にばかり囚われていると、その部署での役割を果たすことができなくなったら、資格を取ったことが無駄と思え、モチベーションも下がり、転職の2文字が頭をよぎったりします。

しかし、内的キャリアを自覚していると、異動となった部署でのやりがいを新たに見つけたり、一見無駄と思われた前部署での資格や知識を活かす方法は無いかとか、資格を取った成功体験を自信にして前向きに異動を捉えられるのではないでしょうか。

でも、内的キャリアは字が表す通り、自分の内側の奥底にあるため、周囲から見えないだけでなく、自分でも自分の内面に向き合わないと気付けないものです。(そこに気付くお手伝いをするのもキャリアコンサルタントの役目です)そして、内的キャリア自覚の深まりは、前述のように異動などによって仕事の内容や環境が変わったとしても、そこにやりがいを見つけることができるので外的キャリアの選択肢(幅)は広がっていくと言われます。

あなたにとっての内的キャリアは何ですか?

※参考/引用書籍
キャリア開発24の扉 組織・仕事・人・心を考える必携ガイド

本岩美香
国家検定 キャリアコンサルティング技能士2級

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