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サッカーで起こるケガについて

スポーツにはつきものであり、できれば回避したいケガについて。今回は記事にしていきます。

サッカーで起こりやすい様々な怪我。

実際に起きてから焦って対処するより、ある程度知っておいた上で落ち着いて治療から復帰までの流れをサポートできた方が良いですし、保護者の方々や選手達も把握しておきましょう🙆‍♂️


サッカーならではの怪我

サッカーは足でボールを扱うスポーツですから、下肢の怪我が多い事は容易に想像できますが、どのよな怪我が多いのか

怪我と一口に言っても、一回の衝撃で起こる外傷と慢性的なストレスや疲労の蓄積からくる障害があります。2つのパターンで見ていきましょう。

サッカーで起こりやすいスポーツ外傷
・足関節の捻挫
→足首を捻った際にくるぶしの下についている靱帯が伸びる、断裂する事で起こる。
ほとんどのケースで内側へ足首を捻り、外踝の下を損傷する。※全治数日から数週間
▶️サッカーでは球際、ジャンプの着地、切り返しの踏込み、相手タックルが足に入り避けられなかった場合などによく起こる


・剥離骨折(裂離骨折)※踵、踝、膝、股関節etc
腱や靱帯などが骨に付着する部分に急激な力が加わる事で骨が剥がれ落ちてしまうこと※全治1.2ヶ月
▶️相手タックルの外力、無理な姿勢で急激な力を加えたプレー

・ACL(前十字靱帯)損傷or断裂
膝の中にある靱帯が損傷する怪我※全治半年-1年
▶️サッカーの中では膝を捻った状態で踏み込んだり、着地の際に膝を捻る。踏み込んだ軸足に相手のタックルが入るなどによって起こる
※膝の内側や外側の靭帯を同時に損傷してしまう合併した怪我を負ってしまうケースもある

・ジョーンズ骨折(第五中足骨骨折)
足の指、小指の骨を骨折すること。一度の外力で骨折するケースもあり、サッカーではオーバーワークにより疲労骨折として受傷するケースも多い
※再発率が高く、手術療法が一般的
※全治1.2ヶ月
▶️足の甲に強い外力がかかる、トレーニングや試合のオーバーワーク

・脳震盪
頭を強くぶつけた際に起こる。即座にプレーを中止する必要があり、プレーを無理に続け、再度頭部をぶつけた場合は致死率が一気に跳ね上がる。
絶対にプレーを中止してください。
※JFAの、脳震盪に関する情報を添付しておきます。ご一読ください


サッカーで起こりやすいスポーツ障害

・シーバー病(踵骨骨端症)
10歳前後の成長期に多く見られ、踵の骨をアキレス腱が持続的に引っ張られる事でストレスがかかり、踵骨の血流が悪くなり骨軟骨炎を発症する
※成長の経過に伴って治るがプレーに痛みを伴い、復帰まで長期かかるケースが多い
▶️オーバーワーク、扁平足で高強度長時間のプレーが習慣になっている、ケアをしない生活が原因
※完治まで1.2年内に自然治癒

・オスグッドシュラッター病
10-15歳の成長期に多く、膝の下にある大腿四頭筋の付け根である脛骨粗面にある成長軟骨を剥離させてしまい、痛みや腫れが起こる
▶️競技の性質上キックやジャンプの繰り返しによりサッカーでは起こりやすい代表的なスポーツ障害
※完治まで半年というケースから、1.2年と完全復帰まで長期に渡るケースも多い

・足底筋膜炎 
かかとの痛みの原因として、最も頻度の高いもの。つま先から踵(かかと)まで足の裏を縦に走っている足底腱膜という分厚い膜があり、その膜が踵にくっつくところ(付着部)の炎症
▶️ 扁平足やハイアーチ、ランニングや体重増加、プレーのオーバーワークなど
※難治性の場合は年単位かかるケースもある

・アキレス腱炎
ふくらはぎと踵をつなぎ、つま先立ちをする際に役割を発揮する下腿三頭筋の腱であるアキレス腱に炎症を起こすこと
▶️走る、跳ぶなどの反復動作、シューズのズレ、ふくらはぎの硬さなど
※完治に1.2ヶ月から1年以上かかるケースもある

・シンスプリント
運動時・運動後に脛骨中央(スネ)の遠位1/3の内側後方を中心に縦長に広い範囲で痛みがおこる過労性障害で過労性脛骨骨膜炎とも呼ばれる
▶️ 繰り返しのランニングやジャンプを過度に行なった場合に起こる
※完治まで1-3ヶ月程度

・腰椎分離症
腰椎に圧力がかかり骨折すること。骨が未発達である成長期の子どもが、スポーツの練習などで繰り返し腰に負担をかけることで発症する例が多い。腰、尻、太ももの痛みやしびれで、腰を反らせたときに痛みが増すことが特徴の一つです。痛みの発生原因は、分離した箇所に新しく作られる骨が、神経にぶつかるため
▶️身体の前後屈や腰の捻り、ジャンプからの着地を繰り返す事で起こる
※完治まで、早期発見治療で3ヶ月・進行期で半年

以上、代表的なサッカーに多いスポーツ外傷、障害をいくつか紹介させて頂きました。

スポーツと怪我は常に隣り合わせ。
代表的な怪我を知り、万が一の際に備えて知っておくべきです。

痛みがある中で、無理してプレーを続けてしまうとスポーツ障害が重症化したり、痛い部位を庇って別の部分を痛めてしまう場合があります。

違和感や痛みがあれば、治療機関を受診しましょう。

無理は禁物。目先の楽しみより、将来を大切に。


怪我を防ぐために

強くしなやかな身体・動き、柔軟性を高める事で怪我をしにくい身体を作ることができます。

予防方法を抑えておきましょう🙆‍♂️

●ウォーミングアップ
急に試合をしたり、初めから全力で動くのは怪我の危険性が高まります🙅‍♂️
ストップやターンの動作の時にバランスが崩れるなど身体が安定しないなかでプレーすると、膝や足関節などに負担がかかり、下肢の疲労性のケガ、捻挫や靱帯損傷を発症させる可能性が高くなる
体幹やバランス、動きの確認など、身体の動きや可動域を広げて怪我をしないよう予防しましょう

●ストレッチ、ムービングプレパレーション
身体を効率よく動かす基礎的な能力が不十分であると、ケガの発生に影響を与えます🥲
筋の柔軟性、関節の可動性をベースとした身体の機能性を高めることが重要。
ボールの前にサッカーを行うカラダが動くように

●クールダウン
サッカーの後、身体の状態をそのままにしていませんか?運動後や疲労が蓄積していたり、酷使した部分の筋肉が硬くなっています。
軽いジョギングやストレッチ、アイシングなど、疲労をほぐしケアする必要があります
※筋膜リリースも有効

●スポーツテーピング
怪我の再発を予防する方法として、テーピングを行うという方法もあります。ギプスのように強固に関節を固めるのではなく、プレーに支障を来さない範囲で、無理な力が加わっても、捻挫(ねんざ)を起こすような関節の動きを制限するものです
※サポーターを着用する方法も

●規則正しい生活
疲労の蓄積や疲れの持ち越しは、怪我のもと🙅‍♂️
早寝早起き、しっかりと食事を摂り、疲労回復から目を背けない事で健康かつ怪我をしにくい身体を維持することが何より重要です

当たり前の事が抜けてしまい、気付かないうちに疲労が溜まる・筋肉が硬くなり柔軟性がなく可動域が狭い動きになる⤵️😢
地味で面倒な事をきちんと続けられる選手が怪我をしにくい選手と言えます🙆‍♂️


まとめ

これまで上手な選手や将来が期待されていた選手も沢山見てきましたが、その倍以上、怪我が原因となり離脱していた期間があり、トップに辿り着けず失速してしまったケースも沢山見てきました。

この記事を読んで頂いた選手や保護者の方、一人でも多く怪我に対する知識や予防の意識を高め健やかなサッカーライフを送って頂ければと思います。


〜この記事をきっかけにオフザピッチが変わる選手がいますように〜

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