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私のクメール語勉強法

言葉はその国の大きな文化の一つである。
「郷に入っては郷に従え」という言葉もあるが、
その国の言葉を勉強することは、
その国の人を理解することに繋がると思っている。

逆もまた然り。クメール語を話せる外国人には、
クメール人もまた、こちらを強く理解しようとしてくれる。
つなたい日本語を話す外国人に、親近感が沸くのと同じである。


さて。カンボジアの公用語は、クメール語である。
国民のほぼ90%がクメール語を話すため、カンボジアでは
ほぼ毎日クメール語を話している。

というわけで。カンボジアに来て1年と3か月。
私なりのクメール語勉強法をここにまとめておきたい。

用意するものは
・カンボジアの国語の教科書 
(超初級:1年生、初級:2年生、中級:3~4年生、上級:5・6年生それ以上~)
・ノート
・筆記用具
・スマホ
以上。

私はカンボジアに来て1年目は、「2年生」
2年目は「3年生」の教科書を使っている。


<勉強の仕方>
①まずは教科書の本文をノートに写す
②ひとまず音を聞きながら読んでみる
③読めない・意味の分からない言葉に〇
④③の言葉をグーグル・クメール語辞書で意味調べ
⑤YOUTUBEで言葉の音を確認しながら、何度か読む
⑥すらすら読めるようになったらクメール人に発音チェック

というのを1タームで行っている。
ちなみに、①~⑥までは、約45分ほどかかる。

これを夜19時~20時ごろの間にできるだけ毎日
行っている。

勉強するそれぞれの工程で、
いくつかポイントがあるので、
それも書いておきたい。

①本文を写す
写したノートの字をクメール人に見てもらうといい。クメール人が書く字と、外国人が書く字は、どうやら大きな違いがあるらしい。クメール語は文字の高さをそろえることが何よりも重要である(笑)私は何度か、お習字教室のように、先生にノートを見せて、書き方指導をしてもらった。
このおかげで来る前と、来た後では、書き方がかなり変わった。


来る前に勉強していた時
現在の文字。高さをそろえることがきれいに書くコツ。

文章が書けたら、
②③ひとまず読んで、分からない言葉に〇
初級の人はYOUTUBEで検索して、音を聞くだけでもいいと思う。その際に、分からない言葉をチェック。

④意味調べ
これが一番の山場である。
クメール語をスマホに打つのが一苦労だからだ。
そこで私はいつも、グーグル翻訳の「手書き文字を自動判定で活字化する」機能を使っている。

ペンのマークをクリック
手書きモードで活字に変えてくれる


文字を書けば、なんと自動でクメール語を読み取ってくれるのだ。
これはかなり便利!!
クメール語のキーボードもあるのだが、小さくてかなり打ちにくく、私にはかなりストレス(苦笑)
ちなみに、そのためかクメール人は、連絡を取り合う時にテキストを打つことをほぼせず、ボイスメッセージが主流である。
こうなれば、クメール人の仲間入りである。

速いからか、カンボジアではボイスでやり取りするのが普通。

話をクメール語の勉強法に戻す(笑)
グーグル翻訳だが、この正答率も100%ではなく、70~80%ぐらいしかない(自分調べ)
ため、ググっても「?」になった言葉が多々ある。。
そんな時はクメール人が使っている電子辞書アプリវចនានុក្រមខ្មែរ(ワッチャナーヌックロームクマエ)を活用。
それがこちら。

ちなみに彼は名を「チュオンナート」といい、カンボジア語の
辞書を作ったことでとても有名なお坊さんです。

グーグル翻訳で文字をここにコピペすれば、
それを含む文字の説明が出てくる。

下にあるのがカンボジアのキーボード。私にとっては非常に使いにくい(苦笑)ので、
ほぼ手書きからコピペしている。

単語の説明の文章を全文コピペし、グーグル翻訳に再投入。。
それでなんとか、言葉を理解することができる。


「チョムロン」というのが、コピー。
ពុកはឪពុក(父親)の省略語だと分かる。他の意味も出てくるので、それも勉強になる。


また、それでもまだ理解できない言葉は、
もう直接クメール人に聞く。

⑤意味調べが終わったら、YOUTUBEで、該当の学年と学課番号を「クメール数字」で入力。
例えば、3年生の第10課なら、「៣ ១០」と打ち込む。
と、その部分の教科書を音読してくれている動画が出てくる。


YOUTUBEの良いところは、何度も聞けたり、速さを変えられたりするところである。聞き取りにくい単語は何度も聞いて確認。
リスニング→シャドーイング(追うように読む)→一緒に読む
まで行けたら、次は速度を上げる。
動画は小学生のために作られたものなので、読んでくれる先生のスピードはかなりゆっくりである。
慣れてきたら、1.5~2倍速ぐらいで読めると、日常会話ぐらいのスピードになるので、より力が付く。


⑥最後はクメール人の発音チェック
これも意外と重要。
というのも、クメール語はかなり繊細な発音が求められる。
មន‌(モン)មុង(モン)など、カタカナで書けば同じだが、
前者は「前」後者は「蚊帳」という意味である。
ន‌は舌を上顎につけて「ン」と発音、
ងは、鼻濁音と言われるもので、「ンゴー」と鼻にかけるように言う「ン」である。
このように発音を少しでも間違えば、意味が違ってくるし、
通じないことも多い。。。(こっちは言ってるつもりなんだが、、マジで聞き取ってもらえず、泣きそうになる時がある)
というか、こんな繊細な音の違いを聞き分け、言い分けるクメール人たちに感服する。

というわけで、YOUTUBEでこのような細かい発声を聞き分けるには限界があるので、クメール人に直接教えてもらう。
私は大抵、大家さんか、家の下にあるカフェの店長のチャンターに教えてもらっている。

これで最後にもう一度全文を音読して、OKをもらい、
タームは終了。
がんばった!

これといって復習もせず、どんどん次に進んでいる。(笑)
本当は暗唱などまでいけたらよいのだが。
そこまですると嫌になりそうなので、やめておく。


ちなみに、現地の児童は、さらにここから単語の定着のため、
テストなどでは、聴書(ちょうしょ)をしている。
先生が読んだ単語を聞いて、書く・文章を聞いて書く。
など、耳で聞いた音から、文字を書くことをしている。

これを一度、塾のようなところで子供達と共に、挑戦してみたが、
10点中の2点しか合わず、隣の3年生の男の子に「スースー(がんばれ)」と励まされた。
精神的にやられそうだったので、そこまでは行けていない(笑)
それができたら、もうクメール語習得はカンペキだろう。

でも私はそこまでは求めていないし、自分の思いを書けて、話せたら十分と思っている。

なんでもそうだが、何かをする前に、自分がどのレベルまで行きたいのかをはっきりと決めておくことが大事。

あとは、人と比べない。
人は人、自分は自分のペースがある。

他人と比べることで「自分もまけていられない!」と思えるならいいが、
あの人はあんなにできているのに、自分はだめだ…と思うぐらいなら、昨日の自分と今日の自分を比べる方が断然いい。
焦らずコツコツ‥が一番の早道。

幸いだったのは、グーグル翻訳と、
YOUTUBEがあること。
コロナで「教科書のオンライン授業」の動画が増えていたこと。

それもなかった一昔前は、相当大変だっただろう・・。本当に尊敬する…。

というわけで、ここまで!

千里の道も一歩から!!

少しでも参考になれば嬉しいです。


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