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ドリブラーが最大限の能力を発揮するために理解必須な3つのコンセプト徹底解説。


あなたが指導するチームにも必ず1人は、いわゆるドリブラータイプと言われるようなプレーヤーが存在すると思います。

ドリブラータイプ=質的優位性(個の優位性)を兼ね備えている選手といった見方もできると思いますが、このようなタイプの選手が目の前の敵を抜くことだけに必死になってしまうようだと少し危険です。

またせっかくドリブラータイプのような選手をチーム内に抱えているのに、このようなタイプの選手がチームにもたらすポジティブな要素を選手自身もしくは指導者が理解していないことから、集団としてうまく機能していないようなチームを多く見かけます。

特に日本の現場ではドリブル塾というような文化が根付きつつあると聞きますが、そのような時代だからこそドリブラータイプが混乱を起こさないためにも、彼らが理解すべきことを整理する必要があり、指導者は伝え続ける必要があります。

ということで今回の記事ではドリブラータイプの選手が失敗しないために理解すべき3つのコンセプトについて解説していきます。

カテゴリーに関係なく、重要なコンセプトとなるのでぜひ最後までご購読ください。

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【この記事を書いてる人】

ドリブラー=磁石のパワーを持つ

まず初めに、ドリブラータイプの選手が頭の中で理解するべきことがあります。

質的優位性(個の優位性)を兼ね備えているような選手というのは相手の視線(アテンション)を固定する磁石のようなパワーを持っている

当たり前に、個の優位性を持つプレーヤーに対して相手選手はその分警戒を高め、チームとして彼にアテンションを持ちます。その分、人が動員されれば、フリースペース/フリーマンが生成されます

つまりドリブラータイプの選手が、細かなショートタッチで行うドリブルがどれだけ効果的なもので、どれだけ相手の視線を自分に対して食い付かして、味方に有効なスペースを生み出すのか?ここをまずは理解する必要があるわけです。

なので冒頭にも話したように、とにかく目の前の敵を抜くことだけで頭いっぱいのドリブラーは、カテゴリーが上がるに連れて苦しむ傾向にあり、将来必ず後悔することになります。

ドリブラーが理解必須な3つのコンセプトとゾーンの話

ここまでの前提を踏まえて、タイトルにもある通りドリブラータイプの選手に是非理解してほしい3つのコンセプトを順番に説明していきます。

またコンセプト紹介に入る前に、以下の図に記されているゾーンを整理する必要があります。

※こちらのゾーン名に関しては以下のセンタリングの記事内にて詳しく説明しています。

特にこの後紹介していくコンセプト内では”引き出しゾーン”が頻繁に登場します。記事内ではこちらを共通言語として紹介していきます。

コンセプト①引き出しゾーンまで運ぶドリブル+マイナスパス 

それでは1つ目のコンセプトから。先ほど登場した引き出しゾーンのより深い位置までボールを運び複数の相手選手の視線を固定する+守備ラインを後方深い位置まで後退させます。

その後、センタリングに進むのではなく一度ボールをストップさせて斜め後ろにマイナスのパスを行いこのドリブルの効果によってフリーになったプレーヤーがフィニッシュを行うというコンセプト。

この最後のバックパスをより流動的にスムーズに行うためには逆足のプレーヤーをサイドに配置することも1つ重要なポイントですね。

例2

こちらの1点目のシーンもすごくわかりやすいです↓


コンセプト② WG+オーバラップしたインテリオールの2vs1


2つ目のコンセプトは、ドリブラーの細かなタッチとチームメイトのオーバラップを活かして2vs1のシュチュエーションを引き出しゾーンで生成するコンセプトです。

コンセプト名ではインテリールのオーバラップと特定のポジションをつけてますが、オーバラップするのがサイドバックでも可能です。

ただ、 相手のマークを混乱させる際にレーンを大きく跨いだオーバラップの方が効果がある のでインテリオールと書いてます。

質的優位のある味方に対しての1vs1の状況を生成するために敢えてオーバーラップをしないという選択もありますが、1つのバリエーションしか持てないと、相手も対応に慣れてきます。フィニッシュゾーンにおける複数のフィニッシュパターンをチームとして所有することはマストです。

例2

例3

レーンをまたぐ大幅なオーバラップは効果大です

コンセプト③ ゴール前キックフェイント+フリーマン生成


最後3つ目のコンセプトは、ゴール前で行うキックフェイントを利用しながらフリーマンを生成するコンセプトです。

相手はゴール前での守備においてゴールを守るという優先目的を達成するために、中央のスペースを守ります。つまりゴールエリア付近正面で行うキックフェイントというのは、中央レーンに相手をより誘発する効果がありその中央に寄った相手の脇にスペースが生まれます。

相手の脇のスペースにフリーマンが生まれる

ゴール前のシチュエーションにおいて頭を冷静に保つことは難しいことかもしれませんが、事前にこのようなコンセプトを頭に持っておくと瞬発的にアクションとして出ることは多いです。

ということで今回はドリブラータイプの選手に理解してほしい3つのコンセプトについて紹介ましたが、このようにしてドリブラーが持つ特性を活かしたコンセプトを整理することは重要です。

特に”抜く技術”に特化した選手が多い日本人プレーヤーが、これらのコンセプトを追加で理解できるようになるとかなり可能性が広がるようにも感じます。


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