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【聞いてみた】スペイン人は”ドリブル塾”に賛成か?反対か? 【全国のドリブラー必見】

「ドリブル塾のようなスクールはバルセロナにもありますか?」

このような質問を本当に頻繁に受けます。今回の記事ではこちらの質問に対して自分の見解も含め、スペイン人指導者はどのように考えるのか?もしくは、少し話を広げてバルセロナにおける「サッカースクール」の価値やポジショニングについてまで発信していきます。

また最後には、ドリブル塾と因んでいわゆる「ドリブラー」タイプの選手に対して知っておいてほしい重要なポイントはまで触れていきますので是非最後までご購読ください。

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サッカースクールの本当の在り方と価値

まず結論から話そうと思います。正しい回答としては「ドリブル塾」という名前のもと行っているスクールはバルセロナには存在しない」というところです。

で、一度ドリブル塾というワードから離れて「サッカースクール」という目線で話をしていきますがこれ自体はバルセロナの中でも存在はします。ただ実は、これに関してもここ数年で一気に増加したというのが正しいです。

時は遡りますが、自分がバルセロナに来た9.10年前というのはほぼほぼサッカースクールというものはなく、流行ってもいませんでした。しかし、転機となったのがコロナウイルスです。普段、僕の発信を見ていただいている方はお分かりだと思いますが、バルセロナにおいて育成年代の指導者一本で生活をしていくことなんてバルサの指導者ですら難しいのが事実です。

そんな中でコロナウイルスの影響で、より経済的にも苦しくなったスペイン人の指導者たちが少しビジネス的な目線でも始めたのがこのサッカースクールでした。そこから現在に至るまで、一気にスクール数がバルセロナでも増加した傾向にあります。

じゃあバルセロナの子供はスクールで何してる?

では実際にこちらのスクールではどのようなことが展開されているのか?についても少し触れていきます。これは日本でもそうだと思いますが、もちろんスクールに通う選手は普段は自分が所属するクラブのTRがある中で、やはり集団アクションもしくは週末のリーグ戦への準備のようなTRでは補えないような、個人/グループ戦術アクションやコーディネーションの部分をこちらのスクールでも中心に取り組んではいます。

もしくは最近多い傾向としては、個人でフィジカルトレーナーを契約して事務施設に通いながらTRを行うような選手も増えてきました。現在のトップのフットボールの傾向から見てもよりフィジカル的要素の重要性が増す中で、保護者が率先をしてこのような行いに”投資”をしている選手はバルセロナでも多いです。

また自分も実際にバルセロナで自分のサッカスクールをスペイン人の子供達に開催しているわけですが、これは自分のスクールのみに限らないことではありますが1つの特徴として「ポジション別に少人数グループを形成して行う」があります。左SB、右SBの選手、FWの選手やGKの選手と各ポジションに求められるスキルというのは当たり前に異なってくる中でそれぞれの選手のニーズに合わせたセッションをオーガナイズすることが重要となるわけです。

※動画は右サイドバックグループのセッション動画↓

このような背景を説明した上で、個人的にはサッカースクールには大賛成というのが意見です。やはり週に多くても3日、何ならバルセロナの育成年代だと一日1時間しかないようなTR時間の中でやはりそれだけでは補えないパーツは発生します。それらのパーツを改善するためのある意味で投資を行うことは重要です。

※最近提携をした現地バルセロナのサッカーアカデミー。2月に行ったバルセロナ指導者プログラムではスクール視察に訪れました。

※ただ本音を言うと、バルセロナにも内容と指導者の質が伴わない雑なサッカースクールも多数存在します。

”ドリブル塾”に対する個人とスペイン人の見解

ここから本題でもある、ドリブル塾への見解を少し述べていきます。前提に自分自身、ドリブル塾というものの現場を見たこともありませんのでそもそもの理解が誤っているとご指摘いただきたいのですが、名前にもある通りにいわゆるドリブルといったテクニックアクションのみにフォーカスをしたTRを実施しているスクールという認識でいます。

結論は「1つのオプションとしてはアリかな」というところです。これは自分の意見でもあり、よく自分が尊敬するスペイン人指導者とも会話をする中でやはり日本人プレーヤーに対するボールを扱う技術のスキルやコーディネーションの部分が優れていることを指摘される中で「どうやったら三笘のようなプレーヤーが出現してくるのか?」と自分に対して問いてくるわけです。

その度に、ドリブル塾といった表現はしませんが「テクニックアクションにフォーカスしてスクールは多くあるよ」と返答するわけです。その延長で、個に特化して選手に行き詰まりを感じているスペインの現場において同じような部類のスクールを1つ行ってみても面白いんじゃないか?と話をすることは多々あります。

ただ間違ってはいけないのが…

やはり土台には普段所属しているクラブのトレーニングを優先する中で、そのクラブの指導者にリスペクトを払い信頼をしながら日々のトレーニングに励むこと。これはベースです。

そこに追加して、スペインの子供を観察していても同じですがIPADの画面を開いて子供の好きなネイマールのフェイント集を見る、クリロナのセレブレーションを真似する、このような工程は全然ありです。子供の好きなドリブルに特化したスクールに通うこと。これもありです。

ただ、フットボールというスポーツ。それだけでは完成するスポーツでもない中でやはりクラブ・スクールの指導者、もしくは保護者の方が総合的にフットボールというスポーツに対する見方を持ち、バランスの取れた環境を選手に与えることが重要です。

ドリブラーがこの先失敗しないための重要ポイント

おそらく、ドリブル塾と言われるものに通われている選手というのは、ドリブルが得意な選手だったりこれからドリブルを自分の1つスキルにしたいと考えているような選手だと思いますが、最後にそんな”ドリブラー”を目指すような選手の方、もしくはドリブル塾/スクールで指導をされている方に1つ共有したいメッセージがあります。

ドリブラータイプの選手、いわゆる質的優位性(個の優位性)を兼ね備えているような選手というのは相手の視線(アテンション)を固定する磁石のようなパワーを持っていることを前提に理解する必要があります。ここを理解できないプレーヤーは将来絶対に後悔することになります。

ショートタッチでの細かなドリブルがどれだけ効果的で、どれだけ相手の視線をくいつかして、味方に有効なスペースを生み出すのか?

ドリブラータイプの選手ほどこのように味方に対してどのような利益を与えているのか?を理解する必要があり、とにかく抜くことだけで頭いっぱいのドリブラーはカテゴリーが上がるに連れて苦しむ傾向にあります。

このような概念を頭で理解するからこそ、自分の能力がより発揮されます。なので、何度も言いますが自分はテクニックアクションのみにフォーカスしたスクールに賛成ではありますが、それだけだと彼らのプレーの選択肢を縮小することにもつながるので、最後に触れたような考えを同時に低学年からしっかりと指導者は伝える、選手は理解してプレーすることが将来少しでもプレーに苦しまないことにつながります。


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