20200920 モリゼミクローズドゼミ

20200920 モリゼミ クローズドゼミ 

この日は4か国ごとのグループディスカッションを行いました。

我がエストニアチームでは、市役所をハックする!season2メンバーのアクセンチュアの丹野さんをお迎えして、デジタルの実装に向かって、何ができる?何から始められる?をテーマに議論しました。

エストニアが建国から、国の進むべき方針をデジタルに掛けて、それが現在地としてどうなっているかが、この研究で見えてきたことだと思います。主題は「エストニアの国家戦略とは何だったのか、私たちはそこから何を学べるのか」でした。仮説→検証から分かったことは、以下のことでした。①国家の生き残りをデジタルに賭けた。30~40代の若い政治家やリーダーが台頭し、政府の主導もあったが、市民も共にデジタルを受け入れ活用し始めた。②エストニアのデジタルは世界の2周先を進んでいる。デジタル化が進み、仕事が効率的にできるため、余暇を過ごす時間や余裕を持った生活を取り入れている。③公共と市民の関係が近い。日本なら市長に会う感覚で、政府の首脳と会える。公共と市民が良い関係性を築いている。国民が政治家を使う感覚を持っている。

エストニア研究から見えてきたポイントをいくつか。財産は「人材」。女性のCEOを多く輩出。企業進出が活性化。クリエイティブを学ぶ教育。EUで学力が首位。自分の国を自分で作る起業家精神。政治や公共の共創。幸福を追究できる国。

市役所の職員として考えると、エストニアの社会を参考に、市役所の中の業務改善をしよう!と発想してしまう。既存の仕事の在り方を変えるには、法律や条例を変えたり、そもそも法を変える必要がある、それは小さく変えるではなく、大きく変えなくてはということになってしまうこと。市役所の仕事を変えること、それは市役所の中の仕事を変えることに終始してしまい、市役所の外に住んでいる市民の声を拾えているか?が課題として存在する。

出てきた意見をいくつか。市役所の困りごと(アナログ)を見つけると面白いのでは?アウトルックを入れるだけでもかなり改善されるのでは?市役所より市民寄りの何かを考えた方がよくない?課題の抽出が先で市民が何を望んでいるのか?市民が住みたいまちを考えてそこにITがどう役立つかイベントする?子育て中のお母さんのLINEグループができるだけでも実情得られるかも?

エストニアのデジタルから学んだことを、日本でどう実装していけるか?アイデアはたくさんあると思う。市役所の職員として取り組めることもあれば、このモリゼミのように官民様々なレイヤーから斬り込める切り口を探すこともできるはず。エストニアではシビックテック活動がどのように実施されているか、そこはまだ調べられていないけれど、Code for xx、Civic tech xx、の活動のように展開していけたらとも。

エストニアチームでは、また侃侃諤諤の議論が続くことになると思いますが、エストニアのデジタルから学んだ、日本のDXやITを小さく変えていけたらと思います。

日本のデジタルを変えていく、起点になれたらと思うので、今回の議論をきっかけに、もっともっと、実装について知恵を出して、集合知目指して行きましょう。

黒澤明監督の映画「生きる」の渡辺市民課長が、死を悟り仕事に目覚めて、難題だった公園整備を完成させて、最期自分が作った公園のブランコで「命短し恋せよ乙女」と歌いながら死んでいく、名場面が浮かびました。渡辺市民課長のIT版みたいな公務員になりたいな。

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