バイオリンの話(4年目終了)

こんにちは、じゅんです。
おっさんがバイオリンを習い始めてどうなるのかという実験と、トレーニングを受ける側をもう一度やることで自分が人に何かを教える時(xR関連とかオンライン移行とか)の参考にしようみたいな感じでレッスン受講を続けています。当面の目標はゲーム音楽を弾く事です(前回と同じ前振り)。

前回は、アイリッシュライブでの演奏参加の話がほとんどだったので、今回は一年前との差分を中心に書いてみる事にします。

課題曲

中級編テキストの、「アメージング・グレース」、「遥かなる影」、「ワルツ・フォー・デビイ」、「アイネ・クライネ・ナハトムジーク第2楽章」を終えて、今は「カノン」の基礎に取り組んでいるところです。

3年目より増えた技術的な内容

 一番大きな変化は3rdポジションがアメージンググレースから徐々に導入され始めている事です。曲目がすすむにつれて、1stポジションから3rdポジションへの切り替えポイントが、2ループ目直前、数フレーズ単位での切り替わり、小節途中での切り替えという風に細かくなっています。今やってるカノンでは、続く4分音符の途中からという感じでポジションを瞬間移動させる必要が出ています。休符をください。
 弦の押さえるところが高くなったという事は、弓の下での弦は1stの時より低くなりますので、より正確な右ひじ位置合わせが無いと隣の弦を引きずります。やればやるほど難しい楽器ですねバイオリン。。

 曲がワルツだったりジャズだったりになった事もあり、音符の種類でバリエーションが付いていたリズムに関してもより複雑なものが増えてきました。そのほかにはシレっと3連符が登場したりして、楽譜の中の音符の数がミッチミチになってる状態も増えました。全体的に忙しいです。

 ボウイング面では、移弦を含むスラー付き8分音符4個セットとかに苦しめられています。ワルツだと3個セットとかなんですが、次の小節ごとにダウンとアップが入れ替わる感じになるところをよく間違えていました。あとは、細かい操作と大きな操作のセットになっている部分などの弓の開始位置や弓の残し方などに工夫が必要な感じになっています。音の抑揚なども右手の力の感覚で行うので、この1年は右手の操作の方に難しさを感じている1年になりました。

2回の人前での演奏デビュー

 私のバイオリンの先生が開催しているアイリッシュライブの、11月の”Islay Autumn"、4月の"Islay Spring"のアンコール曲が視聴者参加型企画になりました。リズム部隊としてレッスン生6,7名が一緒に演奏する中に混ざって弾いてきました。アイリッシュ音楽なのでガチャガチャ弾いていいですよと言われていても、実際に弾く時は大変緊張するもので、すごく音が割れるとかをなるべく避けたい(目立つから)と思いながら毎回必死に弾いています。
 曲がりなりにもお客さんのいるライブでの演奏なので、これで人前に出て弾いたことがあると言えるようになりました。演奏するにあたり、その数週間前からのレッスンの時間を使ってアイリッシュ曲の楽譜のチェックをして本番に臨んでいます。アイリッシュってシンプルなフレーズを数回繰り返して次のフレーズをまた繰り返して全体をまるごと繰り返す…みたいな構成になっていて、今自分がどこを何回目で弾いてるのか分からないとフレーズを間違ってしまうみたいな事になってしまいます。なので、私はメロディもセットで全部憶えてそのなかのリズムという風にアウトプットしていました。
 HoloLensを頭にかぶって演奏していますが、余りに怪しいので、景観の邪魔にならないように物陰で弾いています。他人の視線が気になるとかの余裕はなく、本人は楽譜を凝視して必死に進行を守っているので大丈夫です(何が)。変な事をしてるからこそなおさら大きく間違えられない、みたいな枷を自ら課してると思ってください。バンドのパーカッション担当の方がVR興味あるらしくて、このふざけたスタイルを笑って許してくれるので気が楽です。
 この体験を経ると、普段のレッスンであまり意識してこなかった観点での練習にもなっているので、とても良かったです。1音1音を丁寧に弾こう(じゃないと割れて恥ずかしい)、テンポを守るために他の楽器の音を聴こう(じゃないと迷子になる)、それでも事故ったらごめんなさいと開き直る(そうでもないと怖くて弾けない)、みたいな感じです。結果的には、レギュラーの課題曲の演奏にも正のフィードバックがかかっていて、ライブ終了後に練習すると、前よりうまく弾けるようになっていたりします。まあ初心者だから何やってもうまくなるんですけどね。

機材とかソフトとか

3年目終了の時にも書いてありますが、練習するための譜面台を買いました。あとすり減ったKUNの肩当てに代わり、ボンムジカの肩当てに変更しまして。オーディオインタフェースYAMAHA AG-03に組み合わせるためのマイクCX-500を買ってみましたが、オンラインで合奏する機会がまだ無いので、これは活躍してはいません。
あとは、音源を各パートに分解してくれるソフトのHit'n'Mix がHit'n'Mix RipXにバージョンアップした事をきっかけにこちらも購入しました(これも活躍の機会はまだない)。ほんのちょっとアウトプット欲が出てきているのかなと思いました。

譜面台

肩当て

CX-500

Hit'n'Mix Infinity 4.7

練習とか

 きわめて普通にやっています。課題曲の調のスケール(ドレミファソラシドの往復みたいなやつ)をやって、宿題に出されたパートを気が向いた時に集中的にやって、各曲の合奏の練習が増えてきたらスマホアプリ使って通し練習くらいです。その時に出来ないところを見つけておいてレッスンの時に報告して直すとかです。猛練習とかは一切しません。
 曲が複雑になって行っているのに、練習時間自体はどんどん減っていて、大丈夫なんだろうかと思っていますが、できないものはできないのでアドバイスをもらう時に集中するようにしています。
 練習は全然しない代わりに、レッスン受講直後のメモ書きは相変わらず重点的にやる事を継続しています。会場を一歩出た瞬間から忘れ始めるので、ヤマハのロビーに留まって習ったこと指摘されたことはテキストにすべて書き込みます。書き込みの過程で自分の脳に定着する感じがあるので、これは全員やった方がいいとすら思っています。見渡す限りでは、この時間帯でレッスン受けてる受講生では私以外やっていないようです。

 3rdポジションが入ってきたことによって、また指の置き方の間隔とかが狂い始めている感覚があるので、3rdのスケールと1stのスケールを繰り返してなじませていけばいいのかなと思っていたりします。反応の速くて誤表示の無いチューナーが欲しいです。今のやつだとちょっとまごついてるので分かりにくい。
 3rdのポジションの移弦の練習を重点的にやれば、1stで隣の弦の音をひっかける確率は下がりそうな予感があります。

 時々Youtube音源のゲームBGMとかをバックに流して耳コピで追っかけるみたいなことを試します。音程をおいかけるだけなら案外出来るようになってたりするので、地道な練習の積み重ねが大事だと気づきます。なおすぐ忘れるのでレパートリー化には至りませんw「おっ意外と弾ける」と思って自己満足を得るだけの時間です。

 いつまでに○○を絶対弾く!とかの技術的目標はあえて掲げないようにしています。現実とのギャップに打ちのめされて弾くのがイヤになってしまったら本末転倒なので、あくまで自然な積み上げでここまで出来たというのをふやしていくマインドを維持します。

ハードルの低いアウトプット機会が成長を促すのはどこも同じ

 運営しているXRミーティングでもエンジニアさん達のライトニングトークをサポートしている私ですが、彼らも二回目以降のトーク登壇はとてもスムーズになっていて良くなっています。
 今回、先生に頂いた演奏機会もまさにこれで、サポートの下、ある程度ミスしてもなんとかなる機会にまじめにやる事で、技能の面でも改善がみられました。
 減点法な感じに晒される事があれば、次回以降の挑戦に恐怖感を持ってしまってその後の成長は見込めないのですが、今回のように、最低限これはできればいいというライン(すごい低い)に上積みしていける形であれば各自のレベルに応じてそれぞれが課題を作って何かを達成することが出来るんじゃないでしょうか。

展望

 オンライン演奏はまだほとんど手付かずなので、なにかしら機会を見つけて試してみたいと思っています。テキストが上級編に入るまであと半年くらいはかかりそうなので、その後くらいになんかできればと思っています。
ハードルの低い集まりがそれこそあればいいんですけどもね。

 あとは買ったまま放置状態になってるMIDIギターがあるのでこれをなんとか活かしたいです。例によってまったく弾き方わからないので、誰かに習うとかしないといけないです。

以上です。
(2022/4/21 3298字 120 min)

おまけ

4年使った弓の先端のチップが何もしてないのに壊れたの図。17日の本番の前に絶望感がすごい。

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