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青野くんに触りたいから死にたいの作者椎名うみ先生の分析がものすごかった件

通勤時にpodcastを聞くのが習慣化しつつあります、ずんです。

いつ頃からpodcastを聴き始めたのかは記憶にありませんが、今や一躍有名になったCOTEN  RADIOの初回(吉田松陰)の放送もほぼタイムリーに聞いているので、それなりの年月が経ってる感じです。

(話はそれますが、おすすめのpodcast番組)
・COTEN RADIO
・ゆる言語学ラジオ
・マンガのラジオ
・ GREEN IMPACT
・マメトーク

おすすめ番組の中でも漫画好きに刺さるであろう「マンガのラジオ」を聴いていたら、めちゃくちゃ密度の高い放送が聞けたので概要とリンク先をシェアしておきます。

それが、この回


本番組は日本放送のアナウンサー吉田さんが、毎回、漫画に関わる人をゲストに、制作に関わるあれこれをインタビューしていくという形式のもの。

問題の回は、自分も存じ上げませんでした「青野くんに触りたいから死にたい」の作者の椎名うみ先生。
podcastなのでお顔は拝見できませんでしたが、吉田さんいわく「ギャルっぽい」そうな。
で、その1、2の話を聴いていても、”この人大丈夫か?”(失礼)という感じの変わり者。接客のバイトにとことん適性がなかったそうで、怒られまくりだったとか。
機械音痴で録画もできないくらいのぶっ飛び具合。
オタクになりたい、とテレビらんのひらがな4文字のアニメっぽい作品を見つけてはインプットするという、もっと手段があろうに・・とも思ってしまいますが、変わり者多数の漫画界、ここはご愛嬌でしょうか。

で、本題。
この椎名先生、漫画の売れる売れないに生活がかかっていることもあり、これまでの作品をインプットしまくります。
で、そのインプットが漫画家目線で面白く、
「どうやったら漫画が面白くなり、物語をクローズできるか」
というメタ視点を持って見ていたようです。

それで、面白い・売れている漫画には後世の黄金比のようなものが存在することに気づきます。
俗にいう起承転結では解像度が粗すぎるようで椎名先生はざっくり6種に分けていたそう。

1 材料を揃える:クライマックスで全部使い切ったかをチェックする
2 後戻りできない展開:封印を解く、坂道を転がり出す

1〜2は少ないページでやると面白さが増す

3 上昇:主人公にストレスが溜まる段階。クライマックスと同等の頁数。
     失敗する、全てを失う、等
4 クライマックス:主人公が変化。
5 下降
6 オチ 

5、6は短くてよく、丸く収めるもの。

面白い漫画は、これらの比率(ページ数)があるレンジに入っているという法則を導き出したそう。
ちなみに、ご本人曰く完璧にその割合を守っている作品の一つがハチワンダイバーで、割合を崩している(ごっちゃにしてる)けど面白い稀有な作品が暗殺教室、だとか。

自分を含めた多くの方は、それぞれの作品の独自性やキャラクターに魅せられている部分が多いかと思いますが、このようなメタ的な視点で漫画を分析できるというのは、これまで自分が想像もしてなかったです。
漫画の楽しみ方の切り口が増えそうな予感。

クリエイターの方はもちろん、読者にも学びの多い番組でした。
ぜひお聞きください。
にしてもすごい・・・。

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