プロジェクト・ヘイル・メアリー
昨年の夏に購入して積読状態だったのを今更ながら着手。
kindle版で読んだので、ページを捲る手が止まらずではなく、次ページへの物理ボタンの連打になるが、右手親指の動きが止まらず(kindle oasis )
上下巻でかなりのボリューム(700頁以上)で映画化されるそうなので、本を読むのが苦手な方は無理せずと・・という気もしますが、宇宙モノSF好きは外せない1冊。
ネタバレすると本書の魅力が9割減となるので内容には触れずとしておきますが、地球以外にも知的生命体っているの?という疑問を一度でも持ったことのある方には間違いなく刺さるはずです。
オデッセイという映画も高評価で自分も鑑賞しましたが、それに負けず劣らずの魅力のある作品。
にしても、こんな広大なストーリー、そして細部にわたる緻密な描写。
一体、著者のアンディ・ウィーアーさんの頭脳はどんななってんじゃい?という感じです。ちょっとでも科学の素養がある人なり齧ったことがある人は、なんかおかしくね?という描写があると一気に熱が冷めてしまうのですが、本書はそれが一切ありませんでした(といっても、自分も偉そうに科学の素養がある、と言い切れるほど優秀でもないのですが)。でも高校化学レベルの知識があれば理解できる内容かと。可視光線、波長、原子あたりの知識を少し持ち合わせてないと厳しいかもですが・・・
Dr.STONEを読んだ時にも思いましたが、本書を読むと間違いなく
「科学者ってすげー」
となります。
純粋に教科書に載っている内容や日常の現象の解像度を上げるような解説も魅力的で、子供達に興味を持ってもらうのには非常に良い材料だと思います。本作のような良質SFも、科学の凄さを感じる一助になるなぁと思ったり。
読書猿さんのおすすめだかで、こんな書籍も販売されております↑
高校時代に熱というのは分子運動の激しさの指標だという内容を教えてもらっていこう、世界が変わって見えました。本質を理解していれば、気温が上がるとはどういうことかに加え、なぜ山の上では水が沸騰する温度が平地より低くなるか?とか、ポテトチップスの袋がパンパンになるのか?ということも、予測できるし理解もできる。
そうやっていろんな知識を積み重ねていくと、日常の解像度が上がっていく。
勉強と言われると苦行なイメージが付き纏いがちですが、高校レベルの科目なんか、ちゃんと勉強すると世の中の事象に対する理解が深まるという点で、有益ですよね。
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