見出し画像

ゆる言語学ラジオ

というpodcast(YouTube)番組にハマり出した。
言語学、なんて理系の自分にとってはとっつきにくい分野だし、特に言語に熱い思い入れがないし・・・という感じであったが、podcast awardで受賞していた事もあって何の気なしにし聞いてみると、

面白っ!

となりました・・・笑

なんとなくですが、自分はCOTEN RADIOもですけど、アカデミックなことをわかりやすく解説してくれる系番組を好む傾向にありまして・・・ヨビノリたくみさんの番組が楽しいと思っているの当てはまってたり。

特に面白かったのが、辞書を作った男、見坊豪紀さんの回。

この方がまたぶっ飛びまくってて面白い。
見坊さん、と聞くと、誰?となりそうだが、高校時代に三省堂国語辞典にお世話になった人も少なくないかと。これを作った人、といった方が分かりやすいかもですね。

三浦しをんさんの「舟を編む」という小説なり映画をご覧になった方もいるかと思いますが、辞書を作る、とは半端ない労力がかかる作業。
どこまで実際を描いているのかはわからない(調べろよ)ですが、用例カードなるものを持ち歩き、それに収集した用例を記録するという地味で膨大な作業があるそう。見坊先生もそれをやっておられたそうですが・・・

50年で145万事例

を集められたそう。
簡単に算数すると、1年間で3万事例を集めたことになります。
毎日100事例(休みゼロとして)になります。
もはや人間業ではない領域な気がします。。

番組内でもエピソードが紹介されていましたが、
・家族旅行にいけば大量の用例カードを持っていったり
・結婚式で記念撮影したら、目の前のビールの説明書きを読んでる姿で収まったり
※見坊先生をご存知の方曰く「あ、目の前に文字を置いちゃダメですよ」(?)的なコメントだったとか・・・笑
それくらい、魅力的(変人?)な方だったそう。

ちなみに、当初は1年で辞書を作ってくださいという無理を承知のお願いに対し、依頼から1年3ヶ月程経ってから「すみません、遅れました」と見坊先生が現れたそう。誰も1年で完成するなんて思っておらず、なんでこの人は謝ってるんだろう的な雰囲気が流れた、とか。

辞書、というと特に自分らを含めて紙の辞書が推奨されてきた時代の人間にとっては重くてあまり良い思い出がありませんが・・国語辞典一つとってもこんなに労力をかけて作られており、たくさんのドラマがある。
それを知るだけで、なんか、次回から用例や言葉を調べるときのワクワク感が上がる気がしますね。

読書猿さんの勧めもあって、今「辞書を読む」という世間一般には常軌を逸したと認識される所業をしております。
これが、意外と面白い。
阿吽の呼吸、の阿吽ってサンスクリット語から来てるんだ、とか
圧巻って、科挙の試験で一番出来の良い答案を一番上にした(他の答案を圧する)から来てるんだ、とか
知らなくても良いことなのでしょうが、知識が増えると、日常も少し楽しくなりそうですね。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?