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嫉妬の原因

皆さんは自分にはないものをもって輝いている人々をみて、嫉妬心に駆られた経験が少なくともあるはずだ。しかしながら、その嫉妬心というものは物事の見方を変えると違って映るかもしれない。

人は何故嫉妬心に駆られるのか。私はこれを「自らに決して手に入らないもの」で得をしていて「自分自身の心が弱っているとき」であると結論づけた。

人は努力して手に入るものに対しては勤勉に努力しようと思うことができるように思う。ただ、何らかの特権により、自らではいくら頑張ってもどうしようもない状態になったときに妬みの感情を抱く。

また、通常なら軽く受け流せる出来事においても、何らかの問題で自らの心が弱っているときには、心の捌け口として、スケープゴートを探すようになる。

上記2つの要素が合わさることにより、他人を無理やりにでも引き摺り下ろしてやろうという、スパイト行動を行うようになる。

結果、他者を引き摺り下ろすことで快感を覚えるようになり、その感情をシャーデンフロイデという。

私は、現在の日本社会では個人ではなく社会的なレベルで以上のような状況が起きているように思う。

このプロセスは一種の虐待と似ている。親から子への適切な愛を受けられなかった人々が、我が子をも虐待してしまうように、自らのやりたいことができないので、それができている人々を引き摺り下ろして心の平穏を得る。

基本的に平穏は得られるが、これは健全な方法ではない。世の中の頑張っている人々すべてを引き摺り下ろすのにも根気が必要だろう。結局のところ、他者と自分を比較しないことが重要なのである。

では、どのようにしてそのような状態を作り出せば良いのだろうか。まずは心のゆとりをつくって、物事をじっくり見つめ直す時間をつくることである。

とはいっても現代の日本社会は労働への拘束時間が長く、長期的な休みも取りづらい。このように社会全体が負の抑圧スパイラルによってどんどん圧縮されているように思う。

皆さんは風船に空気を入れすぎるとどのようになるのかご存知のはずである。ただ、日本人はその内向的な性格から破裂はさせない。そこで、抑圧されたストレスを解消するためのスケープゴートを探し始めるのだ。このようにして、上記の「スパイト行動」と「シャーデンフロイデ」は、話の軸に結びついていく。

私としては、これはもう何らかの行政あるいは外部機関によって強制力をもって社会への措置を施してもらうしかないと考える。日本社会全体が自制の効かない状態なのだ。

私はただ願う、これらの現象による犠牲者がこれ以上増えないようにと。