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「納税額が低いと選挙権ナシ?」「高学歴なら複数投票OK?」超有名思想家が下した結論とは

 みなさんにとっての自由🗽とは何でしょうか?

自由とは、人間が自分の意志や判断に基づいて行動できる状態のことです。

 しかし、自由には限界や条件があるのでしょうか?自由にはどのような内容や価値があるのでしょうか?これらの問いに答えるために、19世紀イギリスの思想家J・S・ミルが提唱した自由論について考えてみましょう。

 ミルは、自由の理論と実践について深く考察し、民主主義や自由主義の基礎を築きました。ミルの自由論は、現代の自由や政治にも大きな影響を与えています。ミルの自由論について、以下のように紹介します。

  • ミルが提唱した自由の定義と原則

  • ミルが提唱した自由の具体的な内容

  • ミルが提唱した自由の効果と意義

 この文章は、ミルの自由論についてのエッセイやレポートの序論として使えるでしょう。ミルの自由論についてもっと詳しく知りたい方は、以下のリンクを参考にしてください。

  • [【ミルの『自由論』とは】要約から学術的議論までわかりやすく解説|リベラルアーツガイド]

  • [【JSミルの思想と哲学】功利主義、経済学、政治学の要点をわかりやすく解説|リベラルアーツガイド]

  • [ジョン・スチュアート・ミル - Wikipedia]


ダイヤモンドオンラインの記事より

関口正司:九州大学名誉教授
ライフ・社会ニュースな本
2023.11.20 13:00

与野党ともに次の総選挙の準備を進めている昨今、19世紀イギリスの思想家J・S・ミルが提唱した選挙制度の精神が光を放ち始めた。『自由論』で他者や社会を害しない範囲での幸福追求を論じたミルは、『代議制統治論』で他者への権力行使につながる投票行動を重視し、当時としても新奇な提言をおこなっている。「1票の格差」など問題山積の日本の選挙の指針となるか。本稿は、関口正司『J・S・ミル 自由を探求した思想家』(中央公論新社)の一部を抜粋・編集したものです。

ダイヤモンドオンライン記事より引用

✅多数派による専制を避けるには
ヘア式投票制で死票を最小限に


 ジョン・スチュアート・ミル(1806~1873)は、非常に多様なテーマに関心を寄せたイギリス人の思想家だった。著作の範囲は、政治や行政や法律から、経済や社会、歴史や文学、道徳(倫理)や哲学などにまでおよんでいる。成熟期のミルの著作として『自由論』はよく知られているが、『代議制統治論』もまた代表的な1冊である。

『代議制統治論』は1861年4月に公刊された。全部で18章からなる大著で、選挙制度や議会、中央の行政、地方自治、インド統治など、当時のイギリスの政治体制全般にかかわる多様なテーマが取り上げられている。

 代表者を選出する選挙人の資格という問題についてミルが行っている議論の中で、特に具体的な制度にかかわる提言を読むと、多くの読者が違和感を抱くかもしれない。

 ミルによれば、代表民主政の正しい理解とは、国民の全員が等しく代表され、そのようにして選ばれた代表者たちによって国民全員が統治される、ということである。ところが、国民の中の多数者だけが代表されれば少数者が代表される機会が確保されなくてもよい、という誤った代表民主政のとらえ方が世の中では横行している。

 この誤ったとらえ方では、(1)代表を実質的に選んでいる多数者や選ばれた代表者たちの知的レベルの低さ、(2)多数者による(代表をつうじた)排他的な階級利益(邪悪な利益)の追求という、2つの深刻な弊害は手つかずのまま放置されてしまう。

 これらの弊害を防止するためには、あるいは可能な限り軽減するためには、代表民主政の正しい理解に即した制度、つまり平等の原則にもとづいた制度を導入する必要がある。

 平等の原則からミルが強く推奨しているのは、ヘア式投票制である。これは、少数者の代表を応分に確保するために死票をできるだけ減らす工夫をした投票制度である。

続きは下記へ。


この記事の要約は以下のようになります。


✅条件付き選挙権とは?

  • この記事は、選挙権に制限を設けるべきかどうかという問題について、歴史的な事例や超有名思想家の見解を紹介しています。

  • 歴史的には、選挙権は納税額や身分や学識や宗教や性別や人種などによって制限されていた例が多くあります。日本では、1925年に男子普通選挙権が認められるまで、納税額によって選挙権が制限されていました。

  • 超有名思想家の中には、選挙権に制限を設けることを肯定する者もいました。例えば、プラトンは哲人王の支配を主張し、一般市民には政治的な判断力がないと考えました。アリストテレスは、財産や教養のある者にだけ参政権を与えるべきだと主張しました。ヘーゲルは、国家の理性に従う者にだけ参政権を認めるべきだと述べました。

  • しかし、選挙権に制限を設けることは、民主主義の原則に反するという批判もあります。例えば、ジョン・ロックは、人間は自然法によって平等な権利を持つと考え、政府は人民の同意に基づいて成立すると主張しました。ジャン=ジャック・ルソーは、一般意志によって国家を統治することを提唱し、すべての市民に参政権を与えるべきだと述べました。ジョン・スチュアート・ミルは、選挙権は人間の尊厳の表現であり、教育や知識の水準によって差別することは不当だと論じました。

  • 以上のように、選挙権に制限を設けるべきかどうかという問題は、歴史的にも現代的にも議論の余地があります。選挙権は、政治的な権利だけでなく、社会的な平等や個人的な自由や人間の尊厳とも関わっています。選挙権に制限を設けることの是非は、私たちの価値観や理想像にも影響されるでしょう。

✅J・S・ミルが提唱した選挙制度の精神とは?

 19世紀イギリスの思想家J・S・ミルが提唱した選挙制度の精神とは、以下のように説明できます。

  • ミルは、『自由論』や『代議制政府』などの著作で、民主主義の理論と実践について深く考察しました。ミルは、民主主義の目的は、人々の自由と幸福を最大化することであると考えました。

  • また、民主主義の原則に基づいて、選挙制度についてもいくつかの提案をしました。ミルは、すべての成人に普通選挙権を認めるべきだと主張しました。ミルは、選挙権は人間の尊厳の表現であり、教育や知識の水準によって差別することは不当だと論じました。

  • しかし、ミルは、選挙権に制限を設けることも否定しませんでした。ミルは、知性や教養の高い者には、複数の投票権を与えるべきだと提案しました。ミルは、これによって、社会全体の利益を代表するような賢明な政治家が選ばれると考えました。

  • 以上のように、ミルが提唱した選挙制度の精神は、個人の自由と社会の利益のバランスをとることでした。ミルは、選挙制度は、人々の知性や人間性を向上させる教育的な効果も持つと考えました。ミルは、民主主義は、人々の参加と教育によって発展すると信じていました。

✅J・S・ミルが提唱した自由とは何か?

 J・S・ミルが提唱した自由とは、国家の権力に対する個人の自由です。ミルは、『自由論』という著作で、自由の理論と実践について深く考察しました。ミルは、自由の目的は、人々の自由と幸福を最大化することであると考えました。

 さらに、自由の定義として、他者の効用を低下させない範囲で利益追求できると述べました。これは、ミルの唱えた功利主義の原理に従っています。ミルは、自由の限界として、他人に迷惑をかける犯罪は社会によって制限されるべきであると主張しました。

 そして、彼は、自由に制限を設けることの危険性についても警告しました。ミルは、多数派の圧政や少数派の無視という問題を指摘しました。ミルは、危害原理という概念を提唱しました。危害原理とは、自己防衛のためには、自由を制限することは正当化されるが、他者の効用を下げない限り、権力の行使は正当ではないという原則です。

 自由の具体的な内容として、言論の自由と行為の自由を挙げました。ミルは、言論の自由は、真理の発見や判断力の向上に貢献すると考えました。ミルは、行為の自由は、個性や多様性の尊重によって社会の利益が増進すると考えました。

 以上が、J・S・ミルが提唱した自由についての要約です。ミルの自由論は、現代の自由主義や民主主義にも大きな影響を与えています。ミルの自由論についてもっと詳しく知りたい方は、以下のリンクを参考にしてください。

  • 【要約】J.S.ミル「自由論」とは?わかりやすく簡単に解説 - Keny

  • 【J・Sミル】「自由論」わかりやすく解説│Web大学 アカデミア

  • ミル『自由論』を箇条書きで要約する | Philosophy Guides

  • 自由論 (ミル) - Wikipedia

 J.S.ミルが提唱した理論や思想は他にもあります。例えば、以下のようなものが挙げられます。

  • 女性の権利論

    • ミルは、女性の社会的・政治的・経済的・教育的な権利を主張し、男女平等を訴えました。ミルは、女性の権利拡大は社会全体の利益になると考えました。ミルは、妻であるハリエット・テイラー・ミルと共に、『女性の隷属』という著作を発表しました。

  • 宗教と自由

    • ミルは、宗教的な信念や教義に対しても自由な批判や疑問を持つことを肯定しました。ミルは、宗教的な権威に服従することは人間の自由や知性を阻害すると考えました。ミルは、『自然についての三つの論考』という著作で、宗教と自由の関係について論じました。

  • 社会主義と自由

    • ミルは、資本主義の欠陥や不正義を指摘し、社会主義の理想に共感しました。ミルは、社会主義は個人の自由や多様性を尊重することができると考えました。ミルは、『経済学原理』の第7巻で、社会主義と自由の関係について述べました 。

 以上が私の調べたJ.S.ミルが提唱した理論や思想の一部です。ミルは、哲学・経済学・政治学の分野において多くの貢献をしました。ミルの理論や思想についてもっと詳しく知りたい方は、以下のリンクを参考にしてください。

  • 【JSミルの思想と哲学】功利主義、経済学、政治学の要点をわかりやすく解説|リベラルアーツガイド

  • 【ミルの『自由論』とは】要約から学術的議論までわかりやすく解説|リベラルアーツガイド

  • ジョン・スチュアート・ミル - Wikipedia

  • 功利主義論 - Wikipedia.

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 いかがでしたでしょうか。

「功利主義」のミルについては、世界史の授業で触れられていました。

「自由」について考える上で今一度、彼の思想に触れるチャンスかも知れません。

 彼は思想学、政治哲学、そして経済学を学ぶ上での重要人物です。

知っておいて、損はないかと思います。


最後まで、お読み下さり、ありがとうございました。よかったらスキ、フォローよろしくお願いします😉

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