神田潤一

衆議院議員総選挙青森2区に自民党から、大島理森衆議院議長の後継として立候補し当選(現在1期目)。青森県立八戸高校、東京大学経済学部卒業。米国イェール大学大学院修了。日本銀行、金融庁、マネーフォワード執行役員などを歴任。(写真は八戸市の種差海岸です)

神田潤一

衆議院議員総選挙青森2区に自民党から、大島理森衆議院議長の後継として立候補し当選(現在1期目)。青森県立八戸高校、東京大学経済学部卒業。米国イェール大学大学院修了。日本銀行、金融庁、マネーフォワード執行役員などを歴任。(写真は八戸市の種差海岸です)

    最近の記事

    青森県知事選挙、立憲民主党も「自主投票」の意味合い

     今朝の新聞(東奥日報・デーリー東北)に、立憲民主党が県知事選挙における独自候補の擁立を諦め、「自主投票」とすることを決定した、という記事が載っていました。  ご存知の通り、自由民主党の青森県連も今月上旬、県知事選挙を「自主投票」とすることを決定していますが、当然のことながら、自由民主党と立憲民主党の「自主投票」の意味合いは全く異なります。 1.自由民主党の「自主投票」の意味合い  今回の青森県知事選挙は、5期・20年間にわたって務めてこられた三村申吾知事が退任されることが

      • わが家のタンタン教(デーリー東北「私見創見(2020年7月14日)」より)

        (この記事は、2020年7月14日のデーリー東北「私見創見」に掲載いただいた「アマビエに祈りを込めて(わが家のタンタン教)」を若干手直ししたものです。)  最近、新型コロナウイルスの感染拡大防止を呼び掛ける「アマビエ」のイラストを目にした方も多いだろう。  江戸時代に海から突然現れ、疫病の予防を説いたとされる妖怪だ。  この話を聞いて、なんとなく実家の「タンタン」という置物のことを思い出した。  リビングの食器棚の上、立った時の胸くらいの高さに、30センチほどのしかめ面の老

        • 日本経済の活力を取り戻すために(冨山和彦さんの講演から)

           2月21日(火)の新しい資本主義実行本部・経済成長戦略委員会の会合では、経営共創基盤・IGPIグループ会長の冨山和彦さんから講演をいただいた。 その内容が「「ひざポン」(注)だったため、備忘録としてここに書いておきたい。  なお、ここに記載することは、概ね冨山和彦さんの講演の内容になりますが、一部私自身の考察が入っていることはご留意の上、ご容赦ください。 (注)ひざをポンと叩きたくなるようなこと、我が意を得たりの意。 1.日本経済の停滞の要因 現在は、「古い資本主義」の

          • 青森県知事選挙に関する現時点での私の考え

            今年6月4日に予定されている青森県知事選挙について、さまざまな報道がなされています。 こうした中、明日、自民党青森県連の市町村・職域支部長・幹事長・県議会議員等の会議において、県知事選挙の候補者選定に関する議論が行われる予定です。 明日の会議では、「さすが自民党だ」と言われるように、「自由で民主的な議論」が行われることが期待されますが、時間も限られており、会議の中で私の意見を詳しく述べることは難しいかもしれませんので、あらかじめここに書いておきたいと思います。 (写真は本日の

            (フィンランド視察3日目)フィンランドの「トラスト社会」

            4日間のフィンランド視察の3日目。 マリン首相に会ったり、NATO加盟申請に至った経緯やデジタル関係の取り組みの説明を受けたりしたが、なかでも夕方の日本人のスタートアップ関係者とのディスカッションは、この視察で感じたことの総ざらいのようなとても有益なミーティングになった。 その内容を端的に表しているのが、写真の「トラスト社会」というページである。 1.トラスト社会 冒頭の写真は、ヘルシンキの隣町・エスポー市のスタートアップ支援組織の清水真弓さんの説明資料の1ページである。

            (フィンランド視察2日目)地下シェルターで見たこの国の本気度

            二日目の1月12日(木)は、リー・アンデルソン教育文化大臣やマッティ・バウハネン国会議長を表敬訪問したり、プレ・スクール(小学校入学前の1年間の準備クラス)や国会議事堂などを見学したりしたが、最も印象に残っているのが地下シェルターだった。 まず、市内のあちこちにある地下鉄の入口のようなところから、エレベーターで地下約20メートルへ(電力が止まった時のために階段でも降りられる)。 降りてみると意外とポップな感じで、普段は子供の遊び場やグランドホッケー場(4面以上確保)、駐車場

            (フィンランド視察①)世界初の核燃料廃棄物最終処分場「オンカロ」へ

            フィンランド視察の初日、羽田からの飛行機が首都・ヘルシンキのヴァンター空港に到着したのが6:20。 そのままバスに乗り、3時間半かけて北西に向かった。 世界初の核燃料廃棄物の最終処分場である「オンカロ」の視察に向かうためだ。 フィンランドは日本と似て、石油や石炭といった化石燃料の少ない国である。 このため早くから風力・水力・バイオマスといった再生エネルギーと原子力エネルギーへの依存度の高いエネルギー政策をとってきた。 現在は、電力における原子力エネルギーへの依存度は35%に

            「努力のつみたて」(成人式に寄せて)

            (以下は、本日開催の八戸市・十和田市の成人式で述べた祝辞を再構成したものです) 新年、明けましておめでとうございます。 また本日、成人式を迎えた皆さんには、心からお祝いを申し上げます。 希望に満ち溢れた皆さんをみていると、私が皆さんと同じ二十歳だった頃のことを思い出します。 私が二十歳だった頃は、「箱根駅伝」を目指して毎日毎日練習に明け暮れていました。 中学・高校・大学と陸上競技の長距離に取り組んでいた私は、大学では箱根駅伝への出場を目指しました。 毎日厳しい練習を積み重

            激動の一年の振り返り(最終⑤) 「地方の重要性の再認識と政治の役割の重要性」

            (この記事は、「激動の一年の振り返り①」〜「同④」に続く内容です。①から続けてお読みいただくことをお勧めします) 4.地方の重要性の再認識 私が選出された衆議院青森2区は、八戸市と十和田市、三沢市、三戸郡、上北郡にまたがる13市町村が含まれる地域です。 私は、「この地域は日本の課題の縮図である」との認識を強めています。 ・防衛の要 この地域には、米軍三沢基地のほか、自衛隊の三沢基地と八戸基地、八戸海上保安部など、防衛上の重要拠点が立地しています。 東アジアでの安全保障上

            激動の一年の振り返り④「経済政策の大転換」

            (この記事は、「激動の一年の振り返り①」〜「同③」に続く内容です。①から続けてお読みいただくことをお勧めします) 3.経済政策の大転換 (1)過去30年の経済状況 日本経済は過去30年間、危機対応の連続でした。 1990年台初頭のバブル崩壊以降、1995年の阪神淡路大震災、90年代後半〜2000年台初頭には金融危機、やっと一段落して成長軌道に乗るかと思ったところで2008年のリーマンショック、その後も2011年の東日本大震災、2020年以降の新型コロナなど、数十年に一度の

            激動の一年の振り返り③ 国家安全保障戦略の見直し

            (この記事は、「激動の一年の振り返り①」及び「同②」に続く内容です。①から続けてお読みいただくことをお勧めします) 2.国家安全保障戦略の見直し (1)今年生まれた新たな状況と認識 ・ロシアとウクライナ、中国と台湾との類似性 ロシアとウクライナの構図は、中国と台湾との構図とかなり近いということが、よく指摘されています。 つまり、「同じ民族を欧米の傀儡政権による支配と弾圧から解放する」という侵攻のための口実が作られやすいということです。 こうした口実を根拠に侵攻を始めよう

            激動の一年の振り返り② グローバル化の終焉

            1.グローバル化の終焉 (1)これまでの30年間 1989年に「ベルリンの壁」、1991年にソビエト連邦が相次いで崩壊して以降、30年以上にわたって「グローバル化の時代」が続いてきたと言われています。 この間、主要国間の対立が(表向きは)解消し、国際的な経済活動の分業と貿易の拡大、各国間の経済的な結びつきが強化される状況が進展してきました。 日本においても、海外からの観光客によるインバウンド需要が拡大し、円高を背景に国内から海外へ生産体制をシフトさせ、海外からの安価な輸入

            激動の1年間の振り返り①

            あと1週間で激動だった2022年も終わりを告げようとしています。 今日から何度かにわたってこの一年を振り返りたいと思います。 なお、この内容は12月22日(木)に八戸市倫理法人会で行った講話の内容を基に再構成しています。 また、冒頭の写真は、ご当地タレントの王林さんが新幹線八戸駅開業20周年に合わせて一日駅長となった時のもので、内容とは一切関係ありませんが、激動だった1年間のうちのもっとも明るい写真の一つとして掲載させていただきました。 <激動だった1年間をざっと振り返り>

            日銀・黒田総裁の会見の「わかりにくさ」

            今日、日銀が金融政策決定会合において、これまでの長短金利操作の運用を一部見直すことを決定し、発表した。 ・長期金利の変動許容幅を±0.25%程度から±0.5%程度に拡大 ・長期国債の買入額を月間7.3兆円から9兆円に増額 などが主な内容だ。 市場はすぐに大きく反応し、為替レートは137円台前半から132円台後半へと4円以上円高方向に振れ、長期金利は0.25%から一時は0.46%まで0.2%以上上昇し、日経平均株価は600円以上値下がりした。 (写真は日経電子版より) 15:

            防衛費の財源の議論が「とりま」決着しました

            今日夕方の税制調査会・小委員会は、15時から17時15分まで続きました。 3日連続、自民党の国会議員100人以上が参加し、合計7時間以上にわたって続いた激論に終止符が打たれました。 結果を簡単にまとめると、以下のようになります。 ・防衛費の財源にある程度の枠組みを決め、それを税制大綱に書き込む ・一方で、増税の開始時期は「令和6年以降の適切な時期」と幅を持たせた ・さらに、最終決定は来年の税制の議論に持ち越した なお、「増税」の文脈でまとめれば、 ・法人税の免税金額を200

            「中途入社」と「父」と「駅伝」

            今日、「神田潤一衆議院議員を励ます会」を開催した。 東京で初となる政治資金パーティーだ。 会場には、私の青森2区の前任でご講演をいただいた大島理森前議長のほか、根本匠予算委員長、小倉將信内閣府特命大臣、小泉進次郎先生など、沢山の議員の方においで頂いた。 その会の最後、私がご挨拶させていただいた中に、「今、1期目の政治家として心がけていること」として3つことを挙げさせていただいた。 「中途入社」と「父」と「駅伝」である。 1.中途入社 私は前職で、23年間勤めた日銀を退職し