見出し画像

オリンピックESPORTSシリーズについて思ったことを書く

はじめに

どうも、兼業でプロゲーマーをやらせていただいているBです。ゲーム歴は1歳から初めて28年、SFCから始まりLoLやVALORANT,スト5等と昨今”e-sports”と呼ばれているタイトルをメインに遊ばせてもらっているプレイヤーです。要はゲームオタクです。

3/1に下記サイト,OLYMPICK ESPORTS SERIES

https://olympics.com/ja/esports/olympic-esports-series/#esports

というサイトを発見しました。これが公開されたのがいつなのかは把握していませんが、たまたまSNSで見つけたのでこれについて思ったことを書こうかと。

ザックリとした大会概要

選ばれた競技(タイトル名)…ゲームについて

•アーチェリー(Tic Tac Bow)…スマホゲーム
• サイクリング(Zwift)…実際に設置されたサイクルを漕ぐと、画面に反映される系のゲーム
• セーリング(Virtual Regatta)…スマホゲーム
• ダンス (Just Dance)…コンシューマゲーム、PS2のEYETOYPLAYみたいな感じ
• チェス(Chess.com)…チェスのブラウザオンラインゲーム
• テコンドー(Virtual Taekwondo)…不明、コンシューマっぽい
• テニス(Tennis Clash)…スマホゲーム
• モータースポーツ(Gran Turismo)…皆さんご存じGT
• 野球(WBSC eBASEBALLパワフルプロ野球)…皆さんご存じパワプロ

上記記載した9タイトルでオリンピックと同様の形をe-sportsタイトルでも行うらしい。3/1から予選が始まり、6/22~25にかけて決勝大会を行うそうです。一部タイトルを除き、予選は全世界オープンで行われ、選ばれた選手がシンガポールの決勝大会に出れるとのこと。その一部タイトルというのがテコンドーとサイクリングで、以下レギュレーションらしい。

テコンドー(Virtual Taekwondo)は、現役および将来有望な16名のテコンドー招待選手がシンガポールで開催される決勝に出場します。

サイクリング(Zwift)では、招待制の自転車競技シリーズ「Zwiftグランプリ」と「2023年UCIサイクリングeスポーツ世界選手権」の上位16名(女子8名、男子8名)のバーチャルサイクリストが、シンガポールでのファイナルズで男女混合という新しい独自のレース形式で競い合います。

https://olympics.com/ja/esports/olympic-esports-series/#

参加資格等はロケーションの制限はあるものの、テコンドーとサイクリング以外の競技については特になく、アマチュアプロ関係なく参加可能とのこと。

これら概要を見て思ったゲームオタクの率直な感想

え?これがESPORTSなんですか?です。
世間のあまりゲームを知らない人達の一般的認知におけるe-sportsというのは分かりませんが、僕らゲームをやってるプレイヤーからするe-sportsと呼ばれるタイトルは、「League of Legends」,「VALORANT」,「DOTA2」,「CS:GO」,「APEX」や「FORTNITE」とかそこらへんだと思ってました。


2021第三期のe-sportstierlistと呼ばれるモノ

上記画像は所謂大会や試合がよく見られているゲームタイトルみたいな感じなのですが、これらのゲームが一つも入ってないことがまず気になりました。おそらくいろんな制限、例えば課金がある程度必要なゲームである、だったり、何等かの基準に引っ掛かってタイトルとして選べないとかそういう理由があるのかとは思いますが、これらのタイトルを選ばずに、あまり耳に入れたことのないゲームたち(パワプロとGTは違いますが)が「EPSORTS」として扱われていることに違和感を感じました。また、テコンドーやサイクリングに関してはそもそもオープン大会ではなく、選ばれし選手のみが参加可能というところにも違和感を感じました。身体的優劣が付きにくいのがゲームの魅力でもあるので、それこそテコンドーなんかは実際のテコンドーの選手よりもアマチュアのゲーマーが勝った!みたいな方が盛り上がるんじゃね?と素人ながら思ってしまいました。

このタイトルをESPORTSとして取り扱う場合のリスクについて

シンプルに、これらのタイトルをオリンピックワールドカップゲームの世界大会と同じ熱量で見る人がいるのかという点が気になりました。例えばLoLの世界大会、「WCS」なんかは、2021年は下記統計が取れています。

合計プラットフォーム34
18言語/19放送局

決勝視聴時間232,638,870時間
全体視聴時間1,084,991,999時間
決勝最大同時視聴者数73,860,742人
決勝平均視聴者数30,604,255人

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000329.000024470.html

参考元

決勝の試合でピーク時は74,000,000もの人が見ているそうです。すげぇ

また、本家オリンピックというと、最近行われた2022年の冬季北京オリンピックは世界視聴者数でいうと2,000,000,000人が大会を見ていたそうです。
リアルな数字を持ちだしましたが、何を言いたいのかというと、これと同じ盛り上がりが上記9タイトルで獲得できるのですか?というのが言いたいワケです。

いっぱしのゲーマーがなぜ盛り上がりを期待しているのかというと、盛り上がることによって新規ユーザーや、あまりゲームに触れてこなかった一般の方が、目に触れる機会が生まれると思っていて、結果としてさっき記載したWCSだったり、他の大会の競技を見てくれる総人口が増えるということを期待しているのですが、大変申し訳ないですがこれらのタイトルでは現状そこまでの集客が出来るとは思えないと感じています。

ESPORTSでオリンピックやります!

このオリンピックを見た総観客数は合計1万人でした!

オリンピックは20億人とか見てるのにESPORTSは1万人かよ!盛り上がってないな!

と一般の方が思ってしまうこと自体が最悪なんですが、現状そうなりそうな予感しかしないというのが個人的な感想です。

気になってる点

このオリンピックを開催しようとしている団体が「どう動いた結果これらのタイトルが選ばれたのか」という点が気になりました。
例えばオリンピックの団体がe-sportsのタイトルを取り扱っている企業に対して、許諾やら権利周りの話をした上で、使用することを拒否されてしまったので今回はタイトルとして選ぶことが出来ませんでした、だったり、何等かのアクションがあった上で選ばれなかったというのが透明化していればこちらも納得ではあるのですが、そのような記載は見つけることが出来ませんでした。また、選ばれたこれらのタイトルがなぜ選ばれたのか。という点の記載もないため、何らかの利権関係が働いているのではないかという邪推が出来てしまう点も良くないのかなと。ちゃんと各社と会話した上でタイトルを選んでいるのか?というのが分からない点が気になってます。

おわりに

とりあえず思ったことをつらつらと書いてみました。同じ意見の人がいるかは分かりませんが、出来るだけ数字ベースで感想を書いてみたつもりです。
皆さんはこれらのタイトルがオリンピックとして選ばれたことについてどう思いましたでしょうか?Twitterでもコメント欄でも良いのでコメントいただけると幸いです。

おわり

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?