見出し画像

雨上がりの公園の緑と光を楽しむ|X100F|Cinestill800tRecipe

今年の5月末に城山公園を散歩した時の写真です。


⒈雨上がりの公園に行ってみる

城山公園のお堀の散歩道にて

雨上がり、曇り空の時はカメラとお散歩すると楽しいタイミングです。この日は写真を撮る気分ではなかったけれど、外に出た方がいいなと思って公園まできました。曇りの日の緑をいつもと違うテイストで撮ってみようと思い、前の記事で使用したCinestill800tレシピを使いました。緑にに水滴とかついていたらいいな、ぐらいの気持ちです。レシピの元ネタはFujiXweekly.comです。

⒉葉っぱの緑が少し青寄りに

城山公園のお堀の散歩道にて

落ち着いたトーンとこのレシピは相性がいい気がします。もちろん、私の限られた見識と知識、目で見えている色と光と影の具合を元にしているのは前提ですが。曇りの日はお日さまの光が雲で遮られたり、雲によっては強い光を柔らかくしてくれて、ハイライトが弱め、シャドウはその分濃く、目に映ります。しかも、散歩していたここは、場所的に公園の周りをぐるっと囲むお堀の内側にある、少し小高い遊歩道。背の高い木々が割とあって、より一層ハイライトが遮られています。

城山公園のお堀の散歩道にて

だからと言って光が全くないわけではなく、カメラのファインダーで光に集中して探してみると、見つけられます。晴れの日のハイライトからシャドウの幅は大きいので区別がつきやすい、いやむしろハイライト側に寄ってしまいますが、曇りの日でしかも日陰の場所にくると全体的に光としてはシャドウ側に寄っています。その中で光を見つけ、そこでまたよりハイライトとシャドウに区別しながら目の前に注意を配り、いいなと思った瞬間をカメラがしっかりと記録してくれる、その体験も写真の楽しみの一つでしょうか。

⒊暗めの緑の中に白を見つける

城山公園のお堀の散歩道にて

辺りに注意しながら歩いていると、白のお花を見つけました(お花だと思うのですが、違ったらすいません)。↑空に向かって撮ってみると、木の間から曇りですが確かに光が注がれているのが分かります。白に黄色が少し混ざっていて、背景の暗めの緑と相まって、少しかわいく見えます。

城山公園のお堀の散歩道にて

白いお花を上から見てみると、ハート?星?ではないですが、かわいい形に見えました。背景になっている緑に少し水滴がついているのも全体の雰囲気を演出してくれていて、白とお花部分全体の形を際立たせているようでした。

⒋少しずつ空が明るくなってくる

城山公園のお堀の散歩道にて

歩き始めた時は曇っていましたが、少しずつ日が出てきました。ここまで、暗めの散歩道をシャドウ側に存在する光に注意していたので、ちょっと光の表現がここから変わってきます。↑ハイライト側に向けて撮るとシャドウ側がだいぶ濃い感じです。もう一度レシピの設定を振り返ります。

PRO Neg. Std
Dynamic Range: DR200
Highlight: +3 (+2 when there is a bright light source in the image)
Shadow: +1
Color: -1
Noise Reduction: -3
Sharpening: +1
Grain Effect: Strong
White Balance: 3200K(→自分好みに3700Kに設定)
ISO: Auto up to ISO 6400
Exposure Compensation: 0 to +1/3 (typically)

FujiXweekly.com

すると、シャドウトーンが+1となっています。なので、シャドウが濃く、ハイライトも強く出る設定です。詳細は下記の富士フィルムのサイトをご覧ください。

この設定の特性を分かって撮影すると、より、目の前の光と影の情景を楽しめそうです。

城山公園のお堀の散歩道にて

⒌徐々に出てきた日の光

このレシピはシャドウ側の暗めなところを撮ってもいいし、ハイライトをしっかり入れてシャドウ側との差が際立つとまた違う雰囲気がでていいなと思います。

城山公園のお堀の散歩道にて

少し歩いて行くと徐々に日の光が出てきました。木の間から見えたハイライトを入れてみました。↑の写真を撮る頃には日が入ってこなかった散歩道全体の光の具合が変わってきたようです。もちろん、私がハイライト側を撮ろうとしているのもあるのですが。ヒストグラムをみると分かりやすいです。

Lightroom Mobileのヒストグラム

だいぶ、シャドウ側に寄っていた全体の光がハイライトを見つけて、変わってきました。そうすると、歩いているのもあって、心も少し明るくなってきました。

城山公園のお堀の散歩道にて

葉っぱに降り注ぐ、日の光を探してみました。こういう場面は、X100FのF2のフォーカスの柔らかさ、光が優しく入ってくる感じが、写真全体の雰囲気も演出してくれます。城山公園には所々、つばきが植えてあります。ほぼ終わりの時期ですが咲いているのを見つけました。

城山公園のお堀の散歩道にて

空に向かって35mmの画角を精一杯使ってみました。ハイライトとシャドウの差異を意識しながら、つばきの色が印象的になるように。WBを3700Kにしている為、つばきの赤に青が少し混じって、赤よりピンク、少し紫に近い色になっていつもと違う雰囲気になりました。

⒍また少し暗くなる散歩道

また少し歩いていくと、日の光がまた遮られて、暗くなってきました。それでも届いてくる光に気を配ってみました。

城山公園のお堀の散歩道にて

大きな木の幹、これは松だと思います。松の幹の皮の柄と苔、そこに微かな光を受けている葉っぱ。しっとりした写真が撮れました。

城山公園のお堀の散歩道にて

↑だいぶ日の光が入ってきておらず、その分シャドウ側の表現が濃い写真が撮れました。こういう落ち着いた雰囲気が、実は好きです。落ち着くからでしょうか、緑が濃く見えて、それが気持ちいい気分です。

⒎散歩を始めた地点に戻ってくる

この日の散歩を始めたところに戻ってきました。

城山公園のお堀の散歩道にて

歩き始めた時には遮られていた光が、この時間帯になるとだいぶ出てきました。ちょうど、西から東に向かって歩いていたので、西側に戻ってきたので西陽が出てきました。曇り空ではあるので、晴れた日に松山の街でよく見る、オレンジ色やピンク色の西日ではないですが、曇っていた分、強く感じます。

城山公園のお堀の散歩道にて

西陽に照らされて輝いている葉っぱが気持ちよさそうです。

城山公園のお堀の散歩道にて

なんでもない葉っぱですが、西日を背にして、その形がかわいいです。シャドウ側もしっかり濃くなっています。写真の上半分は明るくなってきたハイライト側の世界、下半分はシャドウ側の世界、その真ん中で光を受けてしっかり生きている葉っぱ。
少し心が暗くなって散歩しにきた自分が、歩いて日の光も浴びて気持ちが良くなったのを象徴しているでしょうか。いい写真体験とお散歩でした。
noteのおかげで、この日の写真も撮ったまま、寝かしてしまっていましたがやっと整理できました。
拙い文章にお付き合いいただき、ありがとうございます。



この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?