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女子会と先輩

ウチの職場にも女子会がある。
今はコロナで休止中だけど。

以前、後輩が今日、女子会があると言うので『楽しんできて』と伝えたら、
「19時に〇〇なんですけど場所、分かります?」
そこで、“ あ、俺、メンバーなんだ ”と気付かされた。女子会じゃないの?と確認したが、
「レギュラーだし、むしろ何で呼ばれないと思ってたんですか?」
と言われた。女性の割合が8割の職場で嫌われることに比べれば遥かに良いけど、男として女子会レギュラーはどうなんだろうと考えさせられた。

その女子会のメンバーの一人に年下の先輩がいる。
仕事もできるしキレイな人。瞳がすごくキレイで目を見て話してると瞳の美しさに見惚れる。なんで彼氏がいないのか不思議な人。

ある女子会の日。開催場所がその先輩の最寄り駅だった。
先輩のオススメのお店で呑んだ後、カラオケに行くことに。お店があったのは駅北口。カラオケは南口。駅の改札前を通ってカラオケに向かってる最中、

「じゃあ、私、帰るね。またねー」

最寄り駅のはずの先輩が改札を通って構内に入っていった。
「え?」と思ってると、酔ってると気付き、会社に向かうホームに歩く先輩を止めるため改札を通り声をかけると、
「えー、もう私、帰るから」
と止まらない。腕を掴むと、

「止めてください!そんなつもりで来たんじゃありません!

先輩は大声で叫んでホームに行こうとする。
そこは乗換駅。金曜日の22時過ぎ。人がすごく多い。周りの人達がこちらをガン見してくる。
『皆、あっちで待ってますから』
そう言っても、「離して」「止めてください」を連呼してホームへ行こうとする。
「どうしました?」
女性の駅員さんに声を掛けられ不審者を見るような感じで見られた。駅員さんに改札のとこの同僚を指差して『あそこに同僚が…』と言いかけたら、

こちらを見て爆笑してる姿とスマホを向けて撮影してる同僚の姿が見えた。

先輩が完全に酔っ払ってたのと同僚たちを確認した駅員さんは察してくれて先輩を誘導して改札まで連れていくのを手伝ってくれた。
駅員さんにお礼を言った時、明らかに半笑いだった。

同僚たちに助けろよと抗議すると、
「面白かったです」
と、ちぐはぐな回答が返ってきた。
その後、行ったカラオケで先輩は何事もなかったかのようにご機嫌にハナミズキを歌っていた。

週明けの月曜、先輩は有休。
何があったのか後輩たちが参加できなかった同僚たちに動画と写メを見せて教えていた。
「大変だったね」
と、笑われた。

翌日の火曜日の朝、出勤した先輩に挨拶した後、

『金曜のこと、覚えてます?』
「……覚えてないと言えば嘘になります」

じゃあ、謝れよ。と思いつつ、彼氏が出来ない理由が何とくなく分かった気がした。

ジュースが飲みたいです('ω')ノ