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中学入試の作戦会議 扉のページ

こんにちは、中学受験ウォッチです。note上で「○○中学入試の作戦会議」というタイトルで、入試問題を徹底的に分析し志望校対策するための詳しい情報を発信していますが、ここではその導入として背景情報や対象読者など、共通した内容をお伝えさせていただきます。期待値が合っていることは購読の上で重要だと思っているので、どういう方向けにどういう想いで書いているのか、ご一読いだければ幸いです。

なお、現在の公開している記事は次の通りです。

これらは個別の学校の入試対策まで踏み込んだ内容なので、本当に必要な人だけに届けるべきとの思いもあり有料記事にさせていただいています。対象にマッチする方、価値を感じていただける方にご購読いただければと思っています。

我が家の背景情報

まずは背景情報として我が家の話に触れておきます。

学習スタイルはざっくり言うと、今なら四谷大塚の進学くらぶがほぼ近いです。家で動画授業を受け週テストを受けるというスタイルで6年生も乗り切りました。

本番入試は渋幕・海城・栄東Aに合格をいただき、栄東 東大特待入試には不合格でした。渋幕は80%判定に達したことは一度もなく、最終の合判サピックスオープンでは20%判定を叩き出したので、その結果からすれば逆転合格と言えるでしょう。逆に栄東は80%判定だったので逆転不合格とも言えます。このように、最終的に偏差値と合否結果がリンクしていないことこそが志望校対策の成果だったと考えています。

ちなみに渋幕の志望校対策講座は取らず、過去問メインであとは市販本中心で対策しました。塾の志望校対策講座にも子供のモチベーションを上げるなどのメリットはあり否定しませんが、実際のテキストを見ればやっている問題自体にそこまでの特別感はなく、結局は演習量勝負になっていて、実体以上に大きく見えてしまっていると私は感じています。

親の関わりについて思うこと

親が受験勉強には関わらない方がいいとか言われることは多いですが、塾と本人任せだけで難関校へ合格というのは、現代の中学受験ではもはやファンタジーと言っていいのではないでしょうか。内容が高度かつ膨大になりすぎた結果、1週間単位で区切っても子供のキャパシティを超える内容が詰め込まれ、(一部の先取り組以外は)親など外部のサポートなしには成り立たなくなってきています。

そこで思うのは、結局親の関与(もしくは高額な課金)が必要になるのであれば、受験期だけでも子供に関わる時間を増やし本気で受験に向き合ってみるのも、悪くない選択じゃないかいうことです。せっかく中学受験という能力開発のチャンスに踏み込んで時間もコストもかけるなら、自らが主体的に動くことで得られるものを大きくしてはどうでしょう。子育ては関わった分だけ自分にも返ってくるものだと私は思います。

幸いなことに、最近では中学受験の失敗例を取り上げた本も多数出ているので、やったらマズいことは学習することができます。子供の反応は千差万別なので、頭で考えたことを実践するのは簡単ではないですが、もし子供に暴言を吐いてしまったなら深く反省し次に活かせばいいでしょう。そういう経験の積み重ねから、子供との関わり方を学んで親自身が成長していけばいいと思います。

また、知れば知るほど、塾というものが(中学校もですが)、虚像とは言いませんが必要以上に大きく見えている気がしています。突き詰めていけば、受験は入試問題で合格点を超えることがすべてです。偏差値やクラス分けなどは極論すれば雑音です。しかもその一次情報である入試問題も入手可能なので、それを自ら把握することもできます。であれば、必要以上に膨れ上がってしまった妄想に踊らされず、こちら側に主導権を取り戻してはいかがでしょうか。

受験が近づいてくると多くの人が不安に襲われると思います。この不安は成績の上下に関係なく、80%判定が出ても収まるものでもなく、その不安がピークに達することで講座やコマ数の追加に走ることになる人が多いと聞きます。人は正体のわからないものに遭遇すると不安になるので、ここでの不安はまさにそれと同質のもの、つまり何をどこまでやったら合格に至るのかがイメージできないことによる不安と言えます。

この不安を解消できる唯一の方法は、正体を知ること、つまり入試問題を見て内容とレベル感を確認し、子供の現状との距離感を把握すること、これしかないと思います。完全な把握は難しくとも、少しでも自分がその感覚を持っているかどうかで、精神的な安定度合いは全然違ってくると思います。

現代の中学受験は親が伴走せざるを得ない受験になっているので、それならば、誰かの作ったレールの上で不安を抱えたまま走らされるのではなく、自ら悩み考え、子供と一緒に作り上げる受験にしたらどうだろう、そんな思いからこのシリーズ記事の提供に至った次第です。

対象読者の想定

一応、こちらで対象と想定している方をお伝えしておきます。基本的に次から挙げる2点の両方に当てはまる方となります。

1. 想定する偏差値範囲

対象の学校の80偏差値に対して、持ち偏差値がマイナス7・8くらいからプラス2くらいまで、合否判定で言うと30%〜80%に入る学力帯が一応の目安です。これは志望校対策によって合否が大きく影響される範囲、つまり勝負の範囲がこの辺りという考えからになります。

過去に50%判定が合否ラインという記事(50%偏差値表の使い方)を書いたので参考にしていただければと思いますが、普通に分布すれば、50%判定を中心に合格・不合格がひしめき合っているのがこの辺りのラインです。別に80%に達しなければ合格できないわけでもないし、逆に80%だから安泰というわけでもありません。(ちなみに20%判定は0%の可能性も含んでいるので基準としては使えません)

直前期の6年生を念頭に対策を書いた部分も多いですが、入試問題の傾向を早めに掴んで長期的に取り組めるならそれに越したことはないので、特に学年は関係なく見ていただくこともできるかと思います。

2. 親子で一緒に作戦を考える

上でも書いた通り、基本的には親御さんも一緒に考えサポートしていくことを前提にしています。通塾のありなしは特に関係ありませんが、講座を詰め込みすぎて隙間時間がない場合はあまり意味がないかもしれません。

ご提供するのは入試自体や入試問題の詳細な分析と、それを元にした作戦の立て方や対策案などです。お子さんの状況に合わせて対応策を考えていく材料にしていただくことを想定しています。

親自身でのサポートと言うと勘違いされやすいのですが、親御さん自身が難問を解いて教える必要はないと思っています(私自身も無理でした)。過去問については可能なら一緒に解いてほしいと思いますが、それは教えるためではなく内容を把握し共感し作戦を考えるためです。解けなかった問題は、親子で一緒に解説を見て議論したり、算数なら有償・無償含め解説動画がネットにあるのでそれを利用すれば良いでしょう。(解説を見ても分からない問題は、どうせできるようにならないので捨て問で良いと思います)

一緒に伴走することの最大のメリットは、子供のやっている内容やいまの状況、目標との差などを正しく理解できることです。理解ができると次の一手も打ちやすくなります。また精神的な面でも、一緒に走っている人がいると感じることで親も子供もだいぶ安定します。もちろん本番が近づけば不安や焦りは出てきますが、闇雲に走らされている人よりだいぶマシだと思います。

勉強は塾や家庭教師に任せ親はお金を稼いでくるのが役割、という説も一理ありますし否定もできませんが、それはあくまで受験産業側から見たひとつの考えにすぎないと私は思います。親が手を出したら失敗すると言うのは言い過ぎだし、逆に塾や家庭教師を信用しすぎて失敗したというケースも目にしますね。(後者の場合、単に親が自分の責任を放棄したかっただけとも思えます。

親の自分も未熟だと認識して、一緒に親としても成長していこうという姿勢で伴走すれば良いのではと思います。そういう方にぜひ読んで取り組んでいただきたいです。

過去問が最高の教材

過去問演習自体を否定する人はいないと思いますが、過去問の重要性に対する見方は面白いくらい二分されていると思います。一方は過去問こそが最重要、もう一方は二度と出ない問題だから力試し的にやればOKという論です。

私自身のスタンスは前者で、大きく傾向が変わらない限りは何年分でも遡っていいと思っています。二度と出ない問題という意味では塾テキストなどの演習教材も同様で、難関校でそのまま出るということはまずありません。たまに問題が的中!みたいな宣伝も見ますが、膨大にある学校・問題の中で何問か的中問題があったところで、そこに賭けるというのはコストメリットが合わないというのが個人的な感想です(あくまで個人の感覚です)。

ただ、過去問だけ繰り返していればOKかと言えば、そうではないというのが経験からわかりました。基本的には、問題の解き筋となる考え方や知識を幅広く身に付けるというのが本筋にあって、そこは様々な問題演習を通して総合的な学力を高めることが必要です。その上で、学校の出題の癖というか好む方向性があるので、自分の頭・思考方法をその学校に合わせていくのが志望校対策であると理解しました。ということで、どちらが良いという二元論ではなく、過去問も総合演習も両方必要という中庸なところに落ち着いた感じです。

ただし学校に合わせるという意味では、過去問以上に学校に寄った問題はないというか、それが学校の出題そのものなので、これ以上の演習教材はないと私は考えています。塾の志望校対策講座の教材は、ただ漫然と演習をやるよりはおそらく良いでしょうが、あくまで頻出分野や出題形式を合わせた問題集であって実際の問題とは違うものなので、エリアを絞って底上げするための演習教材と捉えた方がよいと思います。

ということで直前期の志望校対策について、次の3点に整理して考えるとわかりやすくなると思います。
1. 出題形式や問題の傾向を分析・把握する
2. 学力の底上げをする
3. 思考方法を学校に合わせていく
これを実行内容にあてはめると、過去問演習が3になり志望校対策講座は1と2にあたります。子供自身が実行するのは2と3となりますが、その前提として、その学習をいかに効果的に行なっていくかを考える材料が1になります。

この作戦会議シリーズでは、1に相当する詳細な分析内容を掲載し、2・3での実際の演習へと繋げていくための材料をご提供しています。データを色々な切り口から見て分析したり、実際の問題から見えてきたものを挙げたりしながら、作戦を考えるためのお手伝いとなる情報を掲載しています。

子供に深く関わることのできるラストチャンスとも言えるのが中学受験だと思いますが、せっかくなら親子で自ら考え試行し、実りある経験にしてみるのも良い選択ではないでしょうか。ここの記事での分析や我が家の事例などはそのガイドに使えると思います。

私としては、合格の可能性アップに向けて自ら出来ることはやり尽くしたい、と考える方に向けて情報提供したいと思っています。親子でベストを尽くしたと思える受験にぜひしてほしいという気持ちから、記事をお届けします。

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