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今年の募集の前に読んでおいてほしいことを書きます その2

さて、先ほどの記事

の続きです。

先ほどの記事では、受験するしないに関わらず国語の学習方法を生徒さんの脳の個性に合わせて提案するという方法をご紹介しました。

今回の記事はやってはいけないN G行動についてお話ししていこうかなと思います。

NG1 非科学的な考え方をしてしまう


受験勉強をするときにやはり気になってしまうのは「点数、偏差値」ですよね。

一回一回のテストの母集団は違っているし、テストの内容も違います。

それなのに次のテストで点数が出た、偏差値が出たというと、その数字を見て「前回に比べて上がった、下がった」という評価をするのは非科学的な行動です。

また「今回の成績はいいんです」とか、「先生、成績が悪くなってしまいました」という感想をお持ちの生徒さんや、親御さんがたくさんいます。ほぼ全員かというぐらい多数のご家庭がそういう言動をなさると思います。

この考え方の問題点はなんだかわかりますか?

そう。「いい点数」とか「悪い点数」のいい悪いの基準などないのに騒いじゃうことです。

ますはそれをやめるということが大前提です。


N G2 情報と情動を切り離せない


また、なぜ「いい点数だと褒め、悪い点数だと叱る」のでしょうか?そしてそれが仮によくないことだと分かっていても、ついつい繰り返してしまうのはなぜなのでしょう?

わかっていると思いますが、現状を維持する方が自分にとって心地いいからです。問題を冷静に解決することをせず、感情に任せて荒れ狂う方が自分にとってふさわしいと考えているからです。

その考えから脱却して、お子さんと一緒に変化していかなければならないのです。そのためには上記のような非科学的な行動をとらないための知識を得て、そしてそれを行動に落とし込む必要があります。

事実を受け止め(情報を集め)、情動(感情)と切り離すことが必要です。

その練習として、まずは自分でする独り言、人に話しかけるときの言葉に気をつけましょう。

「いい点数、悪い点数」などの評価、「あの子よりできた、できない」という無意味な比較をしそうになったら意識してそれをやめるようにしてみてください。

そして「これは非科学的な物言いで、情報と情動を切り離せていない」ときちんと思ったり、口に出して自分にきちんと意識しましょう。

これは成績の話だけでなく「本は読んでもいいけれど、漫画はだめ」などの「非科学的ないい悪い基準のあるもの」に全て応用出来ます。

※入試にはもう漫画を教養として出題する学校が出ています。ものすごく昔に開成がだしてからしばらくは出ていませんでしたが、最近漫画のとあるページの内容を出題していた学校がありました。時代はどんどん変わっていきます。謎の基準を設けるより、次にどう動くかを考える方が建設的ですね。


NG3 子供に情報をシェアしない、子供のことを子供に決めさせない


次は、お子さんに何も決めさせないという行動について。

子供だからという理由で、お子さんのやるべきことを先に決めてお子さんの意思を確認しないことや、私たちがお子さんに「伝えてください」とお願いしていることをシェアしないというのは、お子さんが情報を得て思考して答えを出すという重要な行動の訓練の機会を奪っています。

受験生の必殺技「知らない、ママに聞いて」を繰り出すお子さん達は、自分で持ち物を管理しない、いつどういうスケジュールが入っているかわからない、今日何を勉強するのかわからないので、結果どの中学に入りたいか?その後どんな人生を送りたいか?を私たちに説明できません。

仮に説明できたとしても「偏差値の高い学校に入学すればいいことがある」という程度の認識しか持っておらず、自分の人生がどのぐらい長く続き、その時間をどのように使うかということには思いが至りません。また、人生が終わるまで自分で自由に考え、行動する時間などないと考えているお子さんもいます。

中学受験は小学校の勉強よりも複雑なことを読んだり書いたりしながら進めていくわけですが、それなのにそのために必要な情報を得て思考するという機会を奪うようなことをしてはいけません。

世界が目まぐるしく変化する時代。情報を探し、思考するという過程を経ずに乗り切れるでしょうか?

そのために親御さんができることはどんなことでしょうか。

「かわいそうだから」「何もできないから」とお膳立てをしてしまったら、彼らはどうなってしまうのでしょう?

この記事を読んで、自分を変えてみようと考えてくださるご家庭と一緒に学習していきたいと思っています。

まだ、続きますが今日はこの辺で。


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