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螢舞う音信川に久遠の光

今朝は白い太陽が登り
ゆるく冷えた黒南風が
街並みをグレーに染めている

昨夜訪れた白玉のように美しい
御客様は日が昇る前 
宿をあとに帰宅の途につくという

国道316号沿い音信川は流れ
両岸に栄えるは湯本温泉

その昔 湯本温泉のお茶屋で働く娘が
恋しいお方へ恋文を音信川へ流し
音信を待ったという

音信(おとずれ いんしん おんしん)

手紙や便りという意味をもつ言の葉で
古の音信とは風を聴き
匂うが如に知るような
そのようなものだったのではないか

時を超え届く久遠の光とは

人はこの世を去るとき
思いや願い祈りや憂い
さまざまな思いを残しながら

愛する人を思う時もなき間に
去らねばならぬ時もあるはず

思いの光がふわりふわりと舞う

耳を澄ませ 匂うが如思いを受けながら 
今日を生き 生きてこそ 
受け継ぐ命があるのだと思う 

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湯本温泉(山口県長門市)
音信川はゲンジボタル発生地
6月〜7月中頃 
涼しげな光の乱舞が見られる

温泉街から少し外れたところに
1881年創業の名宿「大谷山荘」がある

安倍晋三元首相とプーチン大統領が
日ロ首脳会談を行った場所でもある

8つの泉源をもち 湯量も豊富
アルカリ性の単純泉 27〜46度
神経痛 胃腸病に効能があり 

安倍元首相もこの温泉は疲れがとれると紹介したといわれる

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音信川
https://oidemase-yamaguchi.jp/y-osanpo/koi/nagato_yumoto_koi

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