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そうだ,息子と京都へ行こう

1 修学旅行の延長戦

「修学旅行の”じゃない”場所」を巡りたい。
3月27日,28日京都へ。
息子のたっての希望で今回の旅の企画が実現しました。
高校受験第一志望校合格のお祝い,ということもありますが,日本史も寺社仏閣もはるかに僕よりも知識量が豊富な息子との男二人旅。息子がガイド役になってくれて,父である僕が一番楽しんでしまいました。
手前味噌ですが,僕の方が無知でも偉ぶらない息子。
彼は将来学芸員を目指しているのですが,向いていると改めて思いました。

息子は事前に「旅のしおり」を作成しました。


息子の「しおり」が本当に役に立ちました。

初日は大原。
三千院と寂光院がお目当てでしたが,途中に寄った宝泉院。

宝泉院の血天井

徳川十六神将である鳥居元忠が関ヶ原の合戦の前に繰り広げた伏見城での戦い。鳥居は迫りくる軍勢から家康を逃がすために,最後は自害という結果を迎えます。その供養の意味を込めて各寺に配られた伏見城の床。それが「血天井」として,宝泉院にもありました。
その衝撃たるや。
一気に戦国の世に引き戻された気がしました。
「どうなる家康」では鳥居を音尾琢真さんが熱演されていますが,三河武士団の絆を感じさせる熱演ぶり。『徳川十六神将』は江戸時代になっても皆生きていると思っていました。
関ケ原前に自害する,ということは確実に「どうなる~」でもそのシーンが放送されるのか…!
つらいな。
泣いちゃうだろうな。

ただの板張りの天井が語ってくれる。
資料は本物が命。

2 歴史を浴びる



平清盛の娘であり高倉天皇の后,そして壇ノ浦の戦いで哀しく入水した安徳天皇の生母である建礼門院徳子。
それと昨年の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で尾上松也さんが好演された後鳥羽上皇。
それぞれのお墓にも行ってきました。
当たり前ですが二人とも皇族。
現在も宮内庁が管理しています。
寂光院は徳子ゆかりの寺ですが,平成12年に心無い放火により多くを損傷してしまいました。平家一門が果てた壇ノ浦で,生き残った徳子の生き様と重なり,余計哀しい気持ちになりました。
夕暮れの景色もまたその気持ちを助長していました。

夜は京都旅行恒例のHORAI551の豚まん!

ビールが進みました!

2日目は広隆寺,建仁寺,東寺を満喫しました。
どれも歴史的意義の高いものばかりですが,小学校社会科ではそのゆかりを学ばないものばかりです。
当然資料にはなりません。
ですが,歴史の息づかいを感じることが確実に「日本史」を指導する上での糧となります。
何でもネットで資料を手にすることができる時代。
これはこれで大変素晴らしいことです。
ネットでのコミュニケーションが中心の「授業てらす」もそれぞれの事情に合わせて,最高の研修を受けることができる。娘の介護を抱える僕にとって,本当に有難いです。
ですが,対面セミナーに価値があるように,資料も「本物」と触れることでそこに「息を吹き込む」ことができます。

僕は大河ドラマや時代劇を見て日本史に興味を持つようになりました。
演じていた俳優さんで歴史上の人物を覚えました。
中井貴一さんの武田信玄や,宮崎あおいさんの天璋院篤姫や…。
役者さんたちが命を吹き込んでくれているからだと思います。

僕たち教師も,どれだけ血の通った授業をするのか。
「大河ドラマ」を見るような,躍動感あふれる授業ができるようになりたいです。
これからもネットに載ってるから…で済まさないように,できる限り足を運んで,「息吹き」「息づかい」を感じていきたいです。

3 さあ 行こう!

今日から新年度スタート!
現勤務校は7年目となるので,最後の1年。そして6年生担任。
いろいろな意味で集大成。

失敗すること,不安なこと…。
いっぱいあるんだろうな。

大丈夫。
僕には授業てらすが,
皆さんが
ついている…。

さあ,行こう!
                       ちんぺー_河根慎一

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