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【お菓子のおはなし #10】バウムピース

ユーハイムのお菓子づくりは 「< /0(スラッシュゼロ)>のお菓子をつくる」こと。

お店や、商品で伝えきれないお菓子の熱い思いをこちらでご紹介します。

< /0(スラッシュゼロ)とは>:食品表示の「原材料名」に食品添加物を表す「/(スラッシュ)」以降がないこと。

ユーハイムの看板商品「バウムクーヘン」

新鮮な卵と砂糖、小麦粉に、丁寧に練り上げた国産低水分バターを合わせ、一層ずつ専用オーブンで焼きあげました。乳化剤や膨張剤は使わずに素材の力と職人の技術を活かして仕上げるバウムクーヘンは、豊かな香りとまろやかな口どけが自慢の逸品です。

そんなバウムクーヘンを、もっと気軽に楽しんでいただきたいという想いから誕生したのが「バウムピース」です。

小さいけど、しっかり厚みがあります

ユーハイムでは、いろいろなバウムクーヘンを取り扱っています。

オーソドックスな丸いものや、扇形に切り分けたものなどがありますが、バウムピースはユーハイムに今まで無かった「指でつまんで、ひとくちで食べられる」ことが特長です。

さらに、まわりのホワイトチョコレートコーチングも付いていません。

これは、自慢のバウムクーヘン生地の味わいをもっと楽しんでいただきたいという想いと、手で気軽に召し上がっていただきたいという願いがあったからです。
(… チョコレートコーチング好きのお客様、申し訳ございません!)

そんなバウムピースの美味しさの秘密を、バウムクーヘンができるまでの工程をたどりながら、徹底的なこだわりとともにご説明いたします。

※こちらの記事は、ユーハイムのベーシックなバウムクーヘンの説明になります。かたちや食感、味の異なるバウムクーヘンは一部工程が異なりますので、ご了承ください。
</0(スラッシュゼロ>や職人が1層1層丁寧に焼きあげるなど、美味しさの基本となるこだわりは、どのバウムクーヘンも共通しています。)


①こだわりは材料から

バウムクーヘンの主な材料は、
小麦粉・砂糖・バター・卵。

シンプルな材料で作られているお菓子だからこそ、
材料選びにもこだわっています。

バター

今では希少なクリーム撹拌機“バターチャーン”を使ってつくる伝統製法の美味しいバター。
職人の腕と手間をかけて丁寧に練り上げたバターのため、より香りが豊かです。

特に「バター」にこだわっており、国産の低水分バターを100%使用。
ドイツ基準(※)にならい、マーガリンやショートニングなどの油脂は全く使っていません。

(※ドイツ基準・・・バウムクーヘンをはじめとしたドイツ菓子には製造・品質等を定めたガイドラインがあり、 そこで以下のようなレシピが定められています。①油脂は必ずバターを使うこと。 ②膨張剤を使わないこと。③小麦粉・砂糖・バター・卵の基本比率を1:1:1:2とすること。)

バニラビーンズ

また、やさしい甘さと香りに欠かせないのが「バニラビーンズ」
バウムクーヘンの生地に見られる黒い小さな粒は、香料ではなく天然のバニラビーンズ。とても希少で高価ですが、この薫りは何にも代えられません。

バターやバニラビーンズを使うことで、香料では醸し出せない甘い香りが広がります。

②まろやかなくちどけのための生地づくり「別立て法」

ユーハイムでは、化学的な反応によってガスを発生させるベーキングパウダーなどの膨張剤に頼らず、卵を卵白と卵黄に分けて別々に泡立てる「別立て法」で、生地を作っています。

まろやかでくちどけのよいバウムクーヘンを
つくるためには欠かせない工程です。

卵白を泡立てると生まれる気泡が小麦粉とバターの生地に空気をたっぷりと含ませ、その空気が加熱されることで膨らみます。
ユーハイムのバウムクーヘンには小さな穴がいくつかありますが、この穴は焼ける際に卵白(メレンゲ)の気泡部分が穴となって残ったものです。

また、卵黄の乳化作用(※)を使うことで、乳化剤に頼らず、なめらかな生地づくりができます。

※乳化作用・・・水分(卵白など)と油分(バター)を分離せずうまく混ぜ合わせること。

③職人が片時も離れず焼きあげる。

生地の泡が消えないうちに、オーブンで生地を焼きます。

温めた芯棒に一層一層生地をかけ、
熱いオーブンの前で職人が片時も離れず、
直火でゆっくり回転させながら形がくずれないように、
綺麗な焼色を均一につけていきます。

その日の気温や湿度による生地の状態を見ながら焼きあげるため、美味しいバウムクーヘンには経験豊富な職人技が不可欠です。

仕上がりの年輪を均一にするために
時々パッティングをして気泡を抜きます。

素材の力を使ったお菓子のため、どうしても年輪が乱れてしまいますが、年輪が不揃いであるからこそ、味に変化が生まれ美味しさが深まります。


それから、美味しいバウムクーヘンを焼きあげるには、職人技以外にも2つのポイントがあります。

木の芯棒

ひとつは、「木の芯棒」で焼きあげること。

1本1本丁寧に、紙を巻きます。

金属製の芯棒と比べるとじんわり熱が伝わるので、1層目(バウムクーヘンの中心部分)が、他の外側の層と同じような焼き具合になり、お菓子全体がしっとりとします。

1層目をしっかり焼かないと、生地が芯棒から落ちてしまうことがあります。ただし焼きすぎると少しパサついた食感になってしまいます。
木の芯棒をうまく使いこなすことが、職人の腕の見せ所です。

専用オーブン

もうひとつは、「専用オーブン」
バウムクーヘンを焼きあげる機械は、自社で開発したオリジナルオーブンです。

社内には機械技術者がおり、オーブンも自前で作っています。

レシピに合わせたオーブンと、それを毎日メンテナンスできる機械技術者がいるからこその、おいしさです。

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