2ゴールポスト

ハワイで駅伝走ってみたら、最高のチームビルディングだった?

毎年3月にハワイ・オアフ島で行われる「ホノルルフェスティバル」のイベントの1つとして2013年にはじまった「ホノルル・レインボー駅伝」。みなさん「ホノルルマラソン」はご存知だとおもいますが、ハワイに駅伝があったなんて知っていた方は少ないのではないでしょうか?

そこでかつてこの過酷なレースを経験した私が、その感想を余すところなくお伝えしましょう。その結末は実に予想外。なんと涙、涙の感動物語?

ホノルル・レインボー駅伝とは

駅伝幕

「駅伝」は日本で生まれ、すでに約100年の歴史を持つ陸上競技。近年では「Ekiden」として、国際的にも広く知られ、古くは日本書紀にも記載されている日本発の「カルチャー」です。

ホノルルフェスティバルの一環として2013年からはじまった「ホノルル・レインボー駅伝」は、日本やハワイはもちろん、それ以外の国からも多くのチームが参加し、着実に地域に根付いた人気のイベントになりつつあります。今回は、年度末の海外研修旅行で、この駅伝を活用して管理職同士の絆の強化に成功した事例を紹介します(というか弊社の例なんですけどね・・・笑)

なんでわざわざハワイで駅伝やねん?

ダイアモンドヘッド

ハワイって言ったらほら、シェラトンワイキキのオーシャンフロントの部屋に泊まって、ダイアモンドヘッド眺めながら真っ昼間からルームサービスのワインとか飲んじゃって、のんびりリラックスするところじゃないの?

はい、それが普通の感覚です。

しかししかししかし、今回のツアーはそんな甘っちょろいもんじゃなかったんですよ。
なんてったって血を吐くような厳しい管理職研修ですからね。

平均年齢約50歳のミドル~シニア世代が、基本全員駅伝出場必須!
普段マラソンはおろか、500メートル先のお得意様までタクシー使っちゃうようなおぢさんも含めてですよ!

<事前インタビュー>
●参加者Aさん(48歳) 「なんでわざわざハワイで駅伝やねん?やってられんわ」
●参加者Bさん(54歳) 「俺、生きて帰れる?倒れたら誰かレスキュー来てくれるの?この駅伝?」

朝のカピオラニ公園で、有無を言わせずスタートラインへ。

いよいよ駅伝当日。
ホテルの朝食会場から夜明け前のビーチを望むと、プールサイドに不吉な赤い色。

やだなー、これからはじまる血を吐くような厳しい試練を暗示してんじゃんかよー。

朝食会場

マラソン姿にびしっとキメた人も、それなりの格好の人も、みんなぞろぞろ集まるのはスタート地点のカピオラニ公園。

今回参加するのは1チーム5名×6チーム、計30名。
もちろんうちの会社にそんなに元駅伝選手がいるわけではありません。
何度も言いますが、走るのはほとんどがふつーのおじさん(体力的にはふつー以下も多数)。

ただ1チームだけ1軍として本気モードのチームが編成されていて、前年はシニアの部(平均年齢50歳以上)で優勝!
1軍メンバーの予想タイムを聞くと山道を含む5.4キロを24分前後と、みんなかなり早いです。

ちなみにこのときのうちのボスは1軍でした。

いざ出陣

ただしそれ以外は「えー、パイセンホントに駅伝なんか走れるんっすか?」っていう感じのメンバーがほとんど。

僕はこのとき初参加だったのですが、2回目、3回目のツワモノおじさんもたくさん。
しかしなぜか今まで全員が完走しているそうで(一部ゴール後病院送りになった人はいたようですが)たぶんそれなら僕も大丈夫、と自分に言い聞かせます。

スタート

そして午前9時、いよいよ第1走者スタート!

1人の走行距離は約5.4キロ。
カピオラニ公園からダイヤモンドヘッドの中腹まで行って、折り返してまたここまで帰ってくるのです。ひぇー。

たすき渡し

僕はこの時は第3走者。
上の写真が第1走者から第2走者へのタスキの受け渡しのシーン。
このかなりゆるーい感じがいいですね。

そんでもって次は僕の番なのにウォーミングアップもせず、戻ってきたランナーをちゃかしたり写真撮ってたり、ナメてました完璧に、ハイ。
しかしそのことに気づいたのは、タスキを受け取って走り始めてからだったのでした。。。

絶景だけど関係ねぇ!恐怖のダイアモンドヘッドロードへ

タスキを受け取って、その他大勢チームの第3走者としていざスタート!

昔から長距離は意外と早く、箱根駅伝とまではいかないものの、小学校の駅伝大会の補欠くらいには選ばれていたこともあったので(笑)、少なくとも完走は余裕かなあと思っていたのです。
だから本当はカメラでもぶら下げながら、沿道の景色でも写してこようかな、と思っていたのですが、さすがにそんな人はいなかったので、残念ながら写真はありません。


カピオラニ公園内の芝生の上のでこぼこした即席コースを快調に飛ばし、カラカウア通りに出たとたん、なんだか両側のふくらはぎに張りが・・・

あら、なんかこれやばい?
無理したら途中で足つっちゃうかも?

そんなわけで無理しない程度のスピードに緩めて、カラカウア通りからダイヤモンドヘッドロードに入るとやがてながーい上り坂に。


まあコースを見て覚悟はしてたので、ここは無駄な抵抗はせず少し歩きます。
(パイセン曰く)「いいか、上りは無理するな。そのかわり下りになったら惰性で全速力で戻ってくればいい!」

ハイ、パイセン!アドバイスあざーす!

ようやく長い上り坂を終え、平坦になった少し先の折り返し地点から、遅れを挽回すべく全速力で走ろうと思ったのですが、あら?今度はなんか頭がフラフラするよ・・・

眺望

写真提供:ハワイ州観光局 ※イメージ 


どうやらこのあたりは素晴らしい眺めの帰り道だったようですが、正直、そんな余裕はなく、やばいぞ、足がつる前に熱中症か?と不安になる始末。

仕方なくさらにしばらくの間歩いて頭を落ち着け、下り坂が始まったところからようやく走り始めます。

途中で現地の人やボランティアが拍手したりポンポン振って応援してくれるので、その時だけ愛想笑いして手を上げたりしながらも帰りは一応全速力で走って、なんとかゴォォォォォォォォール!

感動のフィナーレ!いや、これマジで。

メダル

ゴールでもらった完走メダルも結構感動したんだけど、そのあとがまったく予想外でした。

自分が走ってめちゃくちゃつらかったのがわかったので、チームメイトがヘロヘロになりながら戻ってくるのを見ると意味もなく感動!

ゴール

アンカーの最年長のセンパイが戻ってくるのをみんなで今か今かと待ち構えて、ゴールに倒れ込んだ瞬間、誰ともなくみんなで拍手&握手の嵐。ちょっとウルウル。

いや、これ素晴らしいチームビルディング!

ちなみにタイムですが、一応予想よりは5分くらい早かったです。下りで結構頑張ったんだと思います。
でももしもう一回走るのであれば、もうちょっとちゃんと練習してあと5分くらいはタイムを縮めたいな・・・
(そしてその翌年、ちゃんと5分タイムを縮めました!なかなかやるじゃん、俺)

「ホノルル・レインボー駅伝」魅力のポイント

2ゴールポスト

「ホノルル・レインボー駅伝」はハワイの爽やかな青空の下で行われるフレンドリーな大会のため、楽しみながら気軽に参加できるのがポイントですが、日頃運動不足の体には思ったよりもハードワーク。
その分、走り終わったあとの達成感や、チーム全員でたすきをつなぐ、という一体感は格別。終わってみれば想像以上の感動で、全員が仲間だ、と再認識した最高のチームビルディングになりました。

魅力ポイント

そんなわけで、みなさんも仲間同士でぜひチャレンジしてみてください!




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