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『描いて覚える欧文書体』にトライ! ゲリラオフ会レポート

今回は2018年7月11日(水)に行なわれた櫻田サロンの第一回ゲリラオフ会のレポートをお届けします。

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櫻田さんの一言で開催が決まったゲリラオフ会


「映画のエンドロールは最後まで見る派ですか?」

欧文書体を描きながら、何気ない話に花が咲く。

「私は映画が終わったら一目散に席を立ちますよ。真っ先に、一人でそそくさと」

「え、なんだかもったいない。私は最後まで無言で見るかな・・・現実に戻るのがとにかくさみしいから・・・」

「自分のタイミングで席を立てる人は、きっと決断が上手なんですよ。起業に向いているのかも」

そんなことを話しながら、みんなが思い思いの欧文書体を描く。

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櫻田さんとサロンのメンバーが代官山に集まった7月の夜。『描いて覚える欧文書体 How to draw type and influence people』の大きなワークブックが今夜の参加証だ。


今回のオフ会は、櫻田さんのこちらの一言からゲリラ的に始まった。

教える側・教わる側という形でなく、サロンオーナーの櫻田さんも一緒に欧文書体のワークにトライする会。

この本には、とにかくたくさんの書体のワークが載っている。写経しながら書体の「声」を聞くワークになった。


イニシャルを組み合わせて描くモノグラム。



解説によると「書体は語る」という。それだけでなく、書体は香りも味も感じさせる。その機微を、描くことで感じられる。



さらに、イメージを膨らませてから描くとそういう雰囲気の書体が描けるという。

そうか。書体って、厳密にデザインされたものと思っていたけれど、自由に作ることもできるんだ。

既成概念が一つ取り払われた。


「そういえば自己紹介は・・・?」

初めてお会いする方がほとんどだから、少しだけ不安になって問いかける。

「自己紹介は、とりあえず描いてからにしましょうか」

櫻田さんの一言で、ワークが始まる。

「全員で同じことをするのが苦手で・・・」

櫻田さんがそうおっしゃるので、共通テーマはない。


Wをひっくり返してもMにはならない


キュッキュッキュッとペンが鳴り、無言の時間が流れる。

「あっこれfzxxだけどlkpxxだし」

時おり、誰かがひとり言を漏らす。美術部の夏合宿ってこんな感じなのかな。

隣の人のワークを覗いてみる。自分にはない感性の書体が踊る。

そして、描いてみての気づきを共有する。

「Mが難しい」

そう話すのは、イニシャルがMMの水野めぐみさん。

「それ、わかる」とおっしゃる櫻田さん。曰く、Wをひっくり返してもMにはならないのだそう。WはVを二つくっつけたものだからMとは構造が違うのだと。

とはいえ素敵なMも。

「これは合格」

次回からは「合格」が出た人だけが、柴山(由香)さんと池田(実加)さんが作ってくれる美味しいご飯を食べられるルールにしましょうと決まる。櫻田サロンは、意外にスパルタサロン。

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「エンドロールで曲が切り替わるところを見るのが好きなんですよ」

映画談議が続く。

「曲が変わるところで、文字が流れるスピードも変わったりして・・・」

櫻田さんの細かすぎるこだわりが共有される。

「映画の感想って人と話しますか?」

櫻田さんはこんなことを言っていた。

「僕は無言。だけどアウトプットできるようにノートにはまとめる。アウトプットしないと何を見たのか人に伝えられないから」

今まで観た映画はすべて記録にとっているのだそう。そうか、だからノート術も深化するのだろう。

サロンオーナーは誰よりもストイックに、人に伝えるための技を日ごろから考え抜いている方だった。

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描いて、話して、あっという間に終わりの時間になった。

そういえば自己紹介はしないまま。

だけど、描いた欧文書体が自己紹介替わりになったのか、不思議とその場に馴染んだ。

話すのが苦手とおっしゃっていた櫻田さんも、ずっと話していた。周りが気になって描けないから、と描くのは途中でやめていた。

人よりうまく描こうとか、技を磨こうとかそういうことではなく、ひたすら欧文書体に浸った夏の夜の、合宿のようなひとときでした。


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櫻田サロンでは月一回の定期オフ会も行なわれています。過去のオフ会レポートはこちらからどうぞ。


櫻田潤の「図解・インフォグラフィック」
サロン現在、サロンは満員状態ですが、月末に空きが出ることがあります。また、少数ですが月初のタイミングで追加募集をする可能性もあります。
気になった方は、ぜひチェックしてみてください。

お問い合わせ:junsakurada.salon@gmail.com

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テキスト:山口晶子
編集:石川遼
写真:池田実加 山口晶子

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