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土木学会誌2023年3月号 特集-こころ弾む次世代建設現場

毎月1日は弊会の会誌である「土木学会誌」の発行日です。
2023年3月号特集は 「こころ弾む次世代建設現場」。以下、特集目次をご案内します。

本特集で、新たなことにどんどんチャレンジしていくんだという建設業界の姿勢・気概を感じていただき、未来の建設業に期待感を抱いてもらえましたら。

土木学会誌2023年3月号表紙(表紙写真:山崎エリナ)

日本の建設業で大きな問題となっているのが「人手不足」である。高齢化や若年層の減少は国内産業全体の問題であり、建設現場の人手不足は簡単には解消さ れません。一人当たりの生産性を向上させ、建設現場が魅力的な職場であることを広く理解してもらうことが重要です。2015年12月、国土交通省が「i-Construction」を発表し、変革が始まりました。以来、各社がさまざまな技術を試行的に導入し、生産性向上のための新技術を独自に開発することに取り組んできました。まだ7年しか経っていませんが、その努力は着実に実を結び、建設現場の様子は大きく変わりました。土木学会誌2023年3月号では、2つの座談会と8つの記事から、建設現場での新しい取り組みや技術開発について特集を組みました。この特集を通じて、常に新しいことに挑戦し続ける建設業界の姿勢や気概を感じていただき、建設業界の未来に期待していただければと思います。

A major problem in Japan’s construction industry is the shortage of workers. The aging population and the declining number of young people are problems for the entire domestic industry, so the shortage of workers at  construction sites can’t be easily resolved. It is important to improve per-person productivity and to have people widely understand that construction sites are attractive workplaces. In December 2015, the Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism announced "i-Construction," and the change began. Since then, companies have attempted to introduce various technologies on trial and have worked to develop new technologies to improve productivity on their own. Although it has only been seven years, the efforts have steadily paid off, and the situation on construction sites has changed signifi cantly. In the March 2023 issue of the JSCE Magazine, we featured new approaches and technological developments at construction sites from two round-table discussions and eight articles. Through this feature, we would like the readers to feel the attitude and spirit of the construction industry, which is constantly taking on new challenges, and to have expectations for the future of the industry.

ABSTRACT- JSCE Magazine Vol.108 No.3 March 2023

特集-こころ弾む次世代建設現場 目次

座談会|現場の生産性と労働環境 30年の軌跡を振り返る
 -今こそ好機、ICTで現場を変える-
 
建山 和由(立命館大学総合科学技術研究機構教授、
        i-Construction推進コンソーシアム企画委員会委員)
 鬟谷 亮太((株)熊谷組 土木事業本部橋梁イノベーション事業部長)
 鎌田 淳司(JFEエンジニアリング(株)社会インフラ本部改築事業部長)
 深松  努((株)深松組 代表取締役社長)
 司会 西村 俊亮(土木学会誌編集委員)
    古賀 健一(土木学会誌編集委員会 副委員長)

施工の最適化による「建設工場」を目指して
 
坂梨 利男(鹿島建設(株)土木管理本部生産性向上グループ長)

次世代型の現場運営を目指して
 長塚 真美(清水建設(株)関西支店
       新名神高速道路梶原トンネル建設所工事主任)

MR技術を活用した施工現場における生産性向上に関する取り組み
 中靜 真吾(小柳建設(株)専務取締役COO)

最先端技術で建設DXに挑む
 野呂 佑希(燈(株)代表取締役CEO、東京大学工学部 学生)

座談会|次世代の建設現場を描く
 -技術革新の起点であり続ける現場へ-
 全  邦釘(東京大学大学院工学系研究科総合研究機構特任准教授)
 五閑 淳司(鹿島建設(株) 土木管理本部統括技師長)
 濱島 彩織(前田建設工業(株)土木技術部ICT推進グループ主任)
 尾上 枝理((株)IHIインフラシステム 建設部計画第1グループ)
 新井 恭子((一社)建設ディレクター協会 理事長)
 聞き手 七里  蒼(中央大学、土木学会誌編集委員)
     赤星 泉澄(横浜国立大学
 司会 西村 俊亮(土木学会誌編集委員)
    田邊 麻由子(土木学会誌編集委員)

3Dプリンティングとの出会いと建設イノベーションへの挑戦
 木ノ村 幸士(大成建設(株)技術センター
         社会基盤技術研究部主任研究員)

PCa部材製造工場での生産性向上へ向けた取り組み
 -鉄筋供給・配置・結束作業の自動化-
 岡本 菜里(三井住友建設(株)
        土木本部土木技術部構造技術グループ主任)

海外(スウェーデン)の取り組み
 -地下掘削現場における自動化を目指して-
 佐々木 晶(エピロックジャパン(株)
       土木鉱山事業部アフターサービス部長)

油圧駆動の建設重機の高度な遠隔操作の実現に向けて
 江沢 迪和((株)大林組 技術本部技術研究所生産技術研究部主任)

編集後記「現場の力」


論説・オピニオン

土木学会誌では毎号、土木技術者はもとより多彩な方々の見解・見識を『論説・オピニオン』として掲載しています。
『論説・オピニオン』では、土木に関わる多様な考え・判断を紹介し、議論を重ねる契機とすることを目的に、社会に対する土木技術者の責務として、社会基盤整備のあり方・重要性、国際社会における我が国の貢献、地球環境・地域環境保全に対する土木技術者の役割、公共事業をめぐる社会問題など土木を取り巻く広範な問題をタイムリーに取り上げています。
2023年3月号掲載の論説・オピニオンは土木学会noteでも公開しています。
こちらもぜひ、ご一読ください。


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