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「美女と野獣」とエマ・ワトソンと平等の話

エマ・ワトソンがベルを演じた意味

2日連続で「美女と野獣」ネタです。
だって本当に良かったんだもん。

今回の主演はハリーポッターでおなじみのエマ・ワトソンでした。
でも、なんでエマ・ワトソンだったのかをちょっと考えてみたんです。

今回エマ・ワトソンは初ミュージカル映画だった

元々、エマ・ワトソンは歌やダンスが得意な女優ではありません。
今回が初ミュージカル映画というくらいなので、そこまで歌やダンスをウリにもしていません。
Youtubeにあるインタビューやニュース動画を見るに、3ヶ月前から猛特訓してあのレベルに持っていったそうです。

▼インタビュー動画
https://youtu.be/AsZaQIqIynM?t=327

エマ・ワトソンよりも歌もダンスもうまい女優はたくさんいます。
実際ブロードウェイ行くと、もう恐ろしいほど歌も踊りもうまい美女がたくさんいました。

エマ・ワトソンとベル、3つの共通点

つまり、歌や踊りのうまさではない、"何か"があるはずです。
私なりにエマ・ワトソンとベルには共通点が3つあると考えています。

1:キレイ
…すいませんw
でも正直、エマ・ワトソンの最近のキレイさはちょっと異常だなと。
実際、2011年には「世界で最も美しい顔の女性」に選ばれています。
その美しさがあるからこそ、みんなが持つディズニープリンセスのイメージに負けなかったのかなと思います。
▼参考:Wikipedia「最も美しい顔」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%80%E3%82%82%E7%BE%8E%E3%81%97%E3%81%84%E9%A1%94

2:本が好き
エマ・ワトソンは本好きで有名です。
実際に、エマ・ワトソンは自分で読んだお気に入りの本を町に隠し、SNSのフォロワーに探してもらうという変わった活動をしています。
▼エマ・ワトソン、選挙が終わったニューヨークの地下鉄に本を隠す
http://www.huffingtonpost.jp/2016/11/10/emma-watson-hides-maya-angelou-books-nyc-subway_n_12892292.html

 3:人を『見た目』で判断しない 
エマ・ワトソンはUN Womenの親善大使を務め、男女平等の活動をしています。
国連でのスピーチはネットでも話題になりました。
つまり「見た目」や「男女」のような「先天的な特徴」で判断することに対して反対であるというスタンスを取っている、と捉えられます。
▼エマ・ワトソン、国連で男女平等を訴えてネット上で脅迫されるhttp://www.huffingtonpost.jp/2014/09/24/4chan-trolls-threaten-to-release-nude-photos_n_5871930.html

エマ・ワトソンにより強くなった「メッセージ」

特に3つ目の共通点「人を『見た目』で判断しない」に、今回のキャスティングの妙が有るのではないかと私は考えています。

「美女と野獣」は、「人は見た目で判断してはいけない」以上の意味を、エマ・ワトソンがベルを演じることで生みだしたい……そういう意図があった上でのキャスティングだったのではないでしょうか。
つまり男女平等の活動をしているエマ・ワトソンに演じてもらうことで、「見た目」を「男女」や「生まれ」のような「先天的な特徴」の比喩にしようとしたのではないか、ということです。

今回、美女と野獣の中で黒人が一定数いることが気になっていました。
時代的に、当時のフランスで黒人が貴族の家臣として仕えることは無かったはずです。
しかしこれも、先天的なものに惑わされず、すべての人に対して平等に、本質的な部分を見て接していくことが重要であるというメッセージを物語を通じて伝えようとしていたのでは、と考えると合点がいきます。

「美女と野獣」は、物語の文脈と女優の文脈が重なり、「メッセージ」がさらに強くなるという非常に稀有な作品になった…そんな風に私は感じました。

いつか子供が大きくなったら、この作品を子供に見せ、平等について一緒に考えるきっかけにしようと思います。

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