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読書録130 髙橋安幸著「暗躍の球史 根本陸夫が動いた時代」

著者の「伝説の野球選手に会いに行く」シリーズとか、「根本陸夫伝 プロ野球のすべてを知っていた男」は、愛読していて、特に「根本陸夫伝」は文庫化記念のイベントに参加し、著者の髙橋氏や「根本一家」の「必殺仕事人」大田卓司さんにお会いできたりと思い入れが強い。

本作は、待ちに待った待望の続編で、前作が「人間根本陸夫」を深掘りするような作品だったのと比べると、やや視点を俯瞰にして「組織人 根本陸夫」に注目しているように感じた。

西武時代に根本氏の更に裏で暗躍したとされるプリンスホテル支配人「幅敏宏氏」が印象深くて、この方についても、もう少し深掘りしてほしいなぁと感じた。

「根本一家」勢揃いといった感じだった前作に比べると、割とビジネスライクな付き合いだったり、距離がある人選でのインタビューがメインだったのだけれど、何故か「私と根本陸夫」な雰囲気ができあがってくるのが不思議だったな。これも根本氏の人徳の為せる業か?

ちょっと意外だったのは「栗山英樹」氏、「根本流編成術」と「三原流戦術」を継承してるっていう事実で、個人的に「根本陸夫氏と三原脩氏」は、昭和野球人では二大憧れの名将なので、WBCに於ける栗山英樹監督の編成から実戦に至る水際だった采配ぶりに合点がいったし、栗山氏を深掘りしたくなったな。

続編あればまた読みたいし、イベントもあれば参加したいですな。本当に面白かった!

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