読書録97 TAIGA著「お前、誰だよ!TAIGA晩成」
TAIGAさんは、不思議な人である。
「売れてない芸人」という事で売れつつあるのだけれど、芸歴の長さの割に、スレた所やヤケクソな感じが全くなく、瑞々しさと熱さがある。
彼を慕うオードリー若林を描いたドラマではないけれど「未だ情熱が溢れている」
昨今、錚々たる後輩達に呼ばれてTVで見ることも多くなったが、「人としての器」の大きさを垣間見せつつ、後輩達のお膳立てでゴールのシュチュエーションのパスをもらいながら、空振ってしまうような所があり、でもそれがとてつもなく魅力的だったりするのだ。
後輩にイジられて輝き、大事な所で間違ったり噛んだりしながらも魅せられてしまうTAIGAさんの書いた本作は、びっくりするほど読みやすく、伝わりやすく、更にとても面白い!
意外と言ったら失礼だけれど、文才も素晴らしい事に読んでいてうれしくなってしまった。
お笑いは「人」でやるとも言うが、「人」であり「忍」であり「仁」の人。
三国志の劉備玄徳は、関羽、張飛、趙雲といった猛将達に人柄を慕われ、自身もそれなりに名が売れながら、独立に至らず髀肉の嘆をかこっていたが、47歳にして諸葛亮を得て、その後、皇帝にまで登り詰める。
TAIGAさんも、オードリー、ぺこぱ、カズレーザーと、芸人界の猛将達から慕われ、年齢もまさに47歳。彼の芸能界での天下取りも「こっから始まるんだ」と、信じてやまないし、及ばずながら応援し続けていきたい。
本当に楽しい本でした!
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