漂流教室 No.15 「テストからゴリラへ(なんのことやら?)」
漂流教室 No.15
「テストからゴリラへ(なんのことやら?)」
地域の中堅どころの進学校に勤めております。
今年は、1年生の古典と3年生の現代文を担当。
さて、昨日と今日は国公立大学の2次試験。
共通テストの結果で、A判定からE判定までさまざまなご託宣を受けてからの2次試験だけれど、生徒のみんなには最善を尽くして欲しいなあ。
共通テスト。
おととしまでは「センター試験」で、大昔は「共通一次試験」でしたね。
私が受けたのは共通一次。
名前は変われど、長らく続いております。
3年生は冬場を迎えてからはずっと演習ばっかりでした。
テストの演習なんていうのは、じっくりとまとまった文章を読むわけじゃないから味気ないモノと思われがちです。
まあ、実際そうですね。
「問」に答えることが目標となるから、
「ここ、おもしろいなあ」と、引っ掛かっているわけにはいかん。
興味関心を余所において「問」に向き合わねば。
でも、おもしろいこともないではない。
未見の文章や未読の小説の一節を読めるし、
それどころか知らなかった作家の作品を知ることが出来る。
1年生や2年生の問題集の演習なんかも同様です。
たかが私ひとりのアンテナに引っかかるモノは数が限られる。
アンテナは大きい方がよろしい。
私にとって、入試の過去問や問題集、それに教科書は読書用アンテナでもあります。
小川洋子、原田マハ、浅田次郎、立花隆、河合雅雄、内田樹、鷲田清一などなどの方々の著作のいくつかは、こうやってアンテナに引っ掛かったものです。
お名前は知っているし、何冊かの本も読んではいても、
なにせみなさん多作だから全部はチェックし切れん。
また、有名な作家の小品なんかも教えてもらえる。
アンテナはあらまほしきかな。
で、最近アンテナに引っ掛かったのは、山際寿一さん。
以前からご高名は存じ上げてはいたものの、
ゴリラからさまざまなことを学ぶ山際さんはすごいなあ。
山際さんの本を読んでいるとゴリラ(サル)はほとんどヒトですな。
いくつかの点ではヒトよりもヒトかもしれん。
以前、立花隆さんの『サル学の現在』を読んでいたく感動し、河合雅雄さんの著作集を買い込んで、ローレンツやドーキンスを座右に置いていた時期がありました。
またまた、私に「生き物ブーム」がやってきたようです。
ということで、バッタを倒しにアフリカに行った人や、恐竜を語る鳥類学者の本を読み、残念な生き物を眺めている私です。
マイブームを持つって楽しいですね。
ところで、大学入試のことって一般の方々はほとんどご存じないようです。
近々、「漂流教室」のネタにしましょうかね。
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