保健室から vol.24 「おとなⅡ」
前回の続きです。
7月26日に配信しました。
半年前のモノですが、今でも通用しちゃいそうです。
それはそれで悲しい・・・
保健室から vol.24
「おとな」Ⅱ
さて、ワクチン接種が無事すんで、体には抗体ができたとします。
もうこれでコロナウイルスには感染しない。
うっとうしいマスクともさようなら。
会食ウエルカム。
どんと来いカラオケ。
ではないんです、残念ながら。
たしかに、抗体が体に侵入したウイルスを見つけると体の免疫反応が発動する。
でも、侵入したすべてのウイルスをブロックし、たったひとつの細胞にもとりつかせない、なんてことはあり得ない。
ワクチンは何ものにも打ち勝つ最強アイテムではないんです。
感染リスクがゼロになるわけではない。
ワクチンの効果とは、感染しても重症化を抑えることです。
ウイルスが入ってくれば多少は増殖する。そうすれば呼気や飛沫にはウイルスが存在する。そいつを吸い込んだり触った人には感染させちゃう。
現在流行りつつあるデルタ株や、拡大が恐れられているラムダ株にはどれだけの感染抑制効果があるのかも、まだわからない。
まだまだ、油断は禁物。
さて、「おとなしい」という言葉がある。語源は「大人し」、大人っぽいという意味です。
大人は子どもと違って、「騒がない」、「思慮分別がある」。
高校生はもう「おとな」です。
実際のところ、おとなだって無分別な方がいるけど、マネしないように。
それから、とにかくマスクを嫌がる○○大臣もいるけど、マネしないように。
高校生を相手にしていますから、
わざわざ悪ぶって格好付けようとする気持ちがわからないではない。
高校時代の私にもそんなところがなかったわけではない。
でも、いい年をした大人がわざと片耳にマスクをかけてみたり、
「あんたら新聞記者だからわかるだろう?いつまでマスクしなけりゃならないんだ?」
とからんでみたり、
こんな格好の付け方はいただけない。
あんな老人にはなるまい。