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40年前に描いた未来予想を紐解いてみる

こんにちは。JPR広報部の那須です。
12月1日は、JPRの創業記念日。51年前の今日1971年12月1日に、私たちJPRの仕事が始まりました。

 ここに1982年から1985年頃に書かれた文章が残っています。タイトルは『JPR 1999年』。創業から約10年の視点から、未来のJPRの姿を描いた、経営計画というよりは夢のノートのようなものです。
 今日は、40年前の未来予想が現在どのぐらい実現できたか、紐解いてみたいと思います。

日本パレットレンタル株式会社、通称JPRの“レンタル用木製パレットの保有枚数は、5000万枚を超えた。(中略)これらのパレットが、日本中に散らばり日本の隅々迄荷物を載せて送られている。つまり、一地点より荷主の送り先と一緒に日本中のあらゆる所に送られることになる。

40年前の未来予想 その① パレットの保有枚数

 この文章が書かれた1982年頃のJPRのパレット保有枚数は50万枚規模。2022年現在保有枚数はおよそ1000万枚です。当時木製だった主力のパレットは現在ではプラスチック製へと変わりました。
 当時のレンタルサービスは、「デポで借りてデポで返す」が基本でした。1990年頃から始まった『共同回収』のしくみによって、「デポで借りてお得意先にパレット出荷する」利用が可能になったことで、輸送型のパレットの利用が飛躍的に増えていくことになります。これにつれてパレットの保有枚数も増加していきましたが、夢の5000万枚までには到達していません。

(トラックは)係員の誘導で所定の場所に駐車して、プラスチック製のカードを係員に渡し、パレットの借り出し枚数を告げる。係員はカードをコンピューターの端末に挿入し、貸出枚数のボタンを押す。ボタンを押すと16枚ずつに積み重ねられたパレットがクレーンで降ろされてくる。(中略)トラックは、倉庫の出口に向かって徐行する。この徐行区間内にパレットの桁の切り口面に貼付されているパレットの標識を読み取るカメラが左右に据え付けられており、徐行していくパレットを一瞬のうちに読み取り、貸し出したパレットの番号と借主がコンピューターに入力される。

40年前の未来予想 その➁ パレットデポ

 パレットのオーダーはオンラインで行われるようになりました。パレットの識別は数量での管理をベースにしつつ画像ではなくRFIDタグによる個体認識が行われています。画像認識技術は、当時想定していたシーンとは異なりますが、プラスチックパレットの選別作業においてカメラの画像をAIが判定する技術の導入が進められています。

小口枚数の返還パレット回収車を定期運行させている。一貫パレで送られてくる企業の中には、数枚ずつの空パレット返還が必要になるからである。ただ、この回収車は一地域に大体3日に1回位の割合でしか回収に行けないため、空パレットが邪魔な荷主に苦情を言われることが多い。頻繁に回収車を運行すると経費が嵩んでしまいレンタル料にはねかえってしまう。

40年前の未来予想 その③ 回収

 当時は、お客さまが利用後のパレットをJPRに返却に行くという形が基本でした。そのような中でもリレー方式の一貫パレチゼーションの普及を見通し、着地に滞留するパレットの回収が課題になっていくことを予測していました。1990年以降にJPRが主な卸売業、小売業等のセンターから空パレットをルート回収する『共同回収』のしくみが考え出されます。この仕組みはこんにちでも一貫パレチゼーションを促進する役割を果たしています。

パレット化のメリットを描いた当時のイラスト

 いかがでしたでしょうか。実現したこと、まだ道半ばのことがありました。こちらは当時使用していたイラストです。使っている技術は大きく様変わりしましたが、お客さまに提供する価値の根本的なところに変わりはありません。今回は40年前に書かれた未来予想を紐解いてみました。

最後までお読みくださりありがとうございました。