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#3『逆算』を使いこなせば、誰もが普通に「戦略家」になれる

戦略的な思考って何だろう

「戦略的に考える」「戦略的な思考が必要だ」とか格好良く言う人がいます
でも、その本人に「戦略的ってなんのこと」「何が違うの」「それで差が出るの」と真顔で聞いたら、答えに窮するかもしれません

「戦略」のように誰もが知っている言葉をビッグワードと言いますが、ビッグワードであるがゆえに、誰もが同じ定義で使っているとは限らないのです
そんな状態では、議論をしても噛み合いません
「これで良いですか」と見せても「僕が言っている戦略的とは少し違う」と返される可能性があります

そこで「概念」で理解して思考の仕方を探るのではなく、「型」に嵌めて「戦略的な思考」をできるようにします

誰でも戦略的な思考ができる

誰がやっても戦略的な思考が出来るようにするためには、ふたつの「型」を組み合わせて使います
ひとつは『逆算』であり、もうひとつが『目標創造』です
まずは、いろいろな知識の実践化に適用できる『逆算』から説明します

『逆算』でMust Doを炙り出す

例えば、3年後の目標をAと置きます
それを達成するために、2年後にどこに到達せねばならないか、1年後はどうかと、目標から逆算して、中間の到達点を決めるのです

そして、中間の到達点を達成するために「これとこれだけやれば到達できる」「これができない限り達成できない」というMust Doを見極めます
「やった方が良い」程度の施策は削ぎ落とし、Must Doの施策に集中し、必達を目指します

「必達」というのは「達成できそうにない兆候を掴めば、即座に、あらゆる手段を講じて、達成するまで行動を起こし続ける」ことを指します
それを約束することが「コミットメント」です

「積み上げ」では「成り行き」に陥る

一方、現状から出発して、目標を目指すのが「積み上げ」です
3年後にAを目指すのは同じですが、まずは現状から翌年の目標に向かうために「できることをすべてやる」が基本です

企業で言えば、各部門が個別に施策を立て、目標達成に向けて尽力します
結果が出たところで、それを踏まえ翌年の目標を立てて(或いは修正して)、次へと歩みを進めます

「できることに集中し、その時の状況を踏まえ、次の一手を取る」方式です
次々と翌年の目標を達成できれば良いのですが、未達が続くと右肩下がりになり、Aに達することができません

翌年に「未達分を取り返すべく」目標を立てても、「各部ともできることはやった」はずなので、未達の原因を特定できません
そのため、有効な対策を打てずにどんどん目標が右肩下がりになり、Aの達成が遠ざかる状態、これを「成り行き」と言います

具体的に何が違ってくるのか

概念的に「逆算」と「積み上げ」の違いを説明しましたが、「結局、同じ結果になるのではないか」と思った方もいるかもしれないので、次回は例え話を使って説明します

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