木野山キノ

コノヤマ キノ と読みます。 昭和生まれ平成育ちな令和のおかんです。 ショートショー…

木野山キノ

コノヤマ キノ と読みます。 昭和生まれ平成育ちな令和のおかんです。 ショートショートと読書感想文メインに、時々よもやま話。 ねこちゃんと忍者を愛するオタク。X(旧Twitter)では藤花という名前で、だいたいご飯かFGOの話してる。

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  • 週間ショートショートnote

    週間ショートショートnoteさんの企画に投稿した作品まとめたーよ。

最近の記事

【三重県古本市】ホンツヅキ三重2024レポ【6/14〜6/16開催】

今年も行って参りました、ホンツヅキ三重。 こちらは、三重県まちの古本屋さん協会(通称:まちふる協)主催の三重県最大のブックイベントです(まちふるZINEより抜粋)。今回で三回目となる三日間の古本市で、土日にはチャリティーオークションや襖解体ショー(今回は屏風編)等もあるとか。 まぁ、私は今日しか参加出来ないのですが! たまたま聞いたラジオで開催を知った第一回から足を運んではいるものの、毎回平日の初日しか行けないの、悲しい。 いっそ一週間くらい開催して……それか、年一と言わず

    • 【友情の総重量】ともだちこれくしょん #毎週ショートショートnote

      初めて手にした“友情の証”はプロフィール帳だった。 かつての女子小学生がこぞって書きあっていた、カラフルでファンシーな1枚の紙切れだ。名前や誕生日、好きな食べ物や将来の夢などの項目を書き込める。好意の基本が共感にある女子達には定番の一品だ。 「その次流行ったのが交換日記で〜、高校の時はメモとか手紙とか回してた」 「ルーズリーフをハートの形に折ったやつとかね。何でかわざわざ授業中にこっそりやってた」 学生時代のあるある話に花が咲く。 多くの女子高校生がリプトンのパックティー

      • 【雨を聴く】ベランダの話 #シロクマ文芸部【エッセイ】

        雨を聴くと夜のベランダを思い出す。 実家で暮らしていた頃、私の部屋は二階にあり布団を干す為のベランダが付いていた。 何せ田舎の閑散な住宅地である。見えるのは空と電線位だったけど、逆に言えば人の目も気にしなくて良い場所だった。近くのローカル線を走る電車の音が心地よく、寝苦しい夏の夜などはビニールシートを敷いて涼むのが好きだった。 ところで私の部屋には一つ欠点があった。ベランダに面した窓のカーテンレールが壊れていて、カーテンが閉められないのだ。 これはやんちゃ盛りな頃の飼い猫(

        • ようやく投稿数が30行ったワーイ

        【三重県古本市】ホンツヅキ三重2024レポ【6/14〜6/16開催】

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          12本

        記事

          【てるてる坊主の゙ラブレター】人生最後のラブレター #毎週ショートショートnote

          祖父が亡くなり帰省した。 「お帰りタケル」 「ただいまバァちゃん。なんか縮んだな」 「アンタ私を幾つだと思ってるンだい。もうひ孫も小学生なんだよ」 「姉ちゃんとこのカノちゃんか」 「ジイさんもひ孫のランドセル姿まで見れたンだ、満足そうな顔しとるから見てあげな」 そう言われて仏間に通された。 祖父は昔気質の典型的な昭和の男で、気難しい表情を浮かべている事が多かった。眉間のシワがないだけでも生前よりずっと心穏やかそうに見えて、少し笑ってしまった。 そして祖父の胸元に、いくつか

          【てるてる坊主の゙ラブレター】人生最後のラブレター #毎週ショートショートnote

          【実質2万円だが】車を乗り換えました【専属運転手の仕事付き】

          新卒時に購入し、十五年乗り続けたHONDAの軽自動車を乗り換えました。走行距離十二万キロ、地球3周分。思えば遠くへ来たもんだ。 ぶっちゃけ、車は「燃費と安全性さえ充分なら一生買い替えなくても構わん」というレベルで興味関心が薄かったので、ちょくちょく不調が出てきてもだましだまし運転してました。エンジン警告灯? 何それ、怖っ?? そんな私が新しく乗り始めた二代目は、HONDAのNワゴン。前よりちょっと車高が高ーい! CD聞けないの地味に辛ーい! なお、このCDが聞けないっての

          【実質2万円だが】車を乗り換えました【専属運転手の仕事付き】

          紫陽花貰ったワーイ(≧▽≦)

          紫陽花貰ったワーイ(≧▽≦)

          【祈願上手】神様に好かれたら

          神様に好かれる人間っているよね。 性根がまっすぐで日頃の行いが良いのか、たまたまそういう星の下に生まれたのかは知らないけれど。 例えば不思議と幸運が続くとか、九死に一生を得るとか。 「あとはそうだな、願い事が叶うとか」 眼鏡の奥の目を細めて男が笑う。 駅ビルの軒先から見上げる空は土砂降りで、だけども男のささやくような声はよく耳に届いた。 ワイシャツに灰色のスラックス姿、一見地味な男だった。印象に残らない、と言ってもよい。ぼんやりと考え事をしていた佐倉などは、いつから隣に立

          【祈願上手】神様に好かれたら

          貴方の斉藤一はどこから? 私はるろ剣!

          斉藤一をご存知ですか。 幕末の動乱期、京都の治安維持を目的に結成された浪士隊、新選組。その三番隊隊長を努めていた男です。 沖田総司や永倉新八と並び新選組でも最強と名高い剣豪で、歴史小説はもとより多くの漫画やゲームでも取り上げられています。 時にダークで危険な餓狼、時に憂いを帯びたクールビューティー、時に胡散臭く本性を見せない二重スパイ……。 明治維新以降も生き延びた斉藤ですが、名を変え、過去を語る事は無かったようで。彼を元に描かれたキャラクター達はあらゆる可能性に満ちています

          貴方の斉藤一はどこから? 私はるろ剣!

          【放課後ランプ】ランプの精はじめました #毎週ショートショートnote

          「最近変なバイト始めたんよ」 放課後の帰り道。制服のスカートをはためかせレミは言う。 「怪しいバイトじゃないよね?」 「うーん、妖しくはあるかも。バイトってランプの精なん」 ーーランプの精。 「遊園地のキャスト?」 「いやホンモノやで〜」 笑いながら告げられる言葉は歌うように軽やかで、でも冗談と呼ぶにはまっすぐだった。 「言うてバイトやし、ホンショクのヒト程すごいお願い叶えるんは無理。席替えで好きな人の隣にして〜とかそのくらい」 「結構すごくない?」 さっきから

          【放課後ランプ】ランプの精はじめました #毎週ショートショートnote

          乱読日記3〜昭和概念セレクト〜

          まず初めに、私は昭和62年生まれ36歳。物心ついた頃には平成になっていた世代で、昭和の記憶はありません。 私にとっての昭和とは、物語の中のものでした。ちびまる子ちゃん、サザエさん、トトロ。 実際に体験した訳でもないのに時々無性に懐かしくなる、集合無意識の如く刷り込まれた昭和概念。 2月の乱読日記はそういったラインナップ、題して昭和概念セレクトにてお送りします。 (11)きもの番長(松田恵美) まずは形から入っていきましょう。麗しいイラストによる着物のコーデ本です。 個人的に

          乱読日記3〜昭和概念セレクト〜

          毎週ショートショートnoteさんのタグ付け間違えてたー(⁠+⁠_⁠+⁠) 一応投稿自体は土曜日だったので編集したけど、やらかした感が酷い…

          毎週ショートショートnoteさんのタグ付け間違えてたー(⁠+⁠_⁠+⁠) 一応投稿自体は土曜日だったので編集したけど、やらかした感が酷い…

          オバケレインコート

          従兄弟のSくんから聞いた話。 Sくんの通う小学校には「オバケレインコート」という怪談がある。 それは天気予報が外れて雨が降った日の放課後、理科室の隣にある松の木の枝に引っ掛かっているらしい。 「基本的には白色か透明で、その時は自由に使って良いんだ。なんでか必要な人にぴったりのサイズなんだって。ーーでも色が付いてる時は止めておいた方が良い」 そっと打ち明けるSくんは真剣だった。いわく、色の付いたレインコートを着ると、その人の“死に方”が決まるのだと。 「赤いレインコートな

          オバケレインコート

          三日月ファストパス

          十六夜岬のクラゲの娘、三日月野原の桂男に恋をした。 「あんな色男に惚れるなんて、難儀なお嬢さんだコト」 これを不憫に思った満月町のうさぎどん、ご自慢の霊薬を分けて下さった。瑠璃の小瓶にしゃらしゃらと、さながら綺羅々光る金平糖。 「三日月が綺麗な風のない晩、波の狭間にこれを撒きなさい。そうすれば、恋しいお方に会えますよ」 「ありがとう、うさぎさん」 次の三日月までの幾日は、幾星霜と過ぎていく。なにせ相手は百戦錬磨の美丈夫で、翼ある渡り鳥ですら届かぬ光で。 それに比べてこの身は

          三日月ファストパス

          2024年も64日目か〜。 100日チャレンジなら3回も出来るじゃん

          2024年も64日目か〜。 100日チャレンジなら3回も出来るじゃん

          【行列の出来るリモコン】タピオカを魚卵と言い張る人種に察する能力なぞ期待するべからず

          人混みは好かない。特に団体行動しなきゃいけない時の乱雑さは一等不快だ。 だというのに、部活帰りの君はとびきりの笑顔で指を指す。 「なんかめっちゃ流行ってるんだって」 少し意外な事に、それは家電店の行列だった。 先輩や後輩がころころと笑って答える。 「あー、リモコンね」 リモコン? 魚卵汁の亜種? 「いやだから魚卵じゃないっつーの」 そういう名前の菓子か何かと思ったら、どうやら本当にリモコンらしい。先輩が利便性がどうの映えがどうのと説明してくれるけど、俺には良く解ら

          【行列の出来るリモコン】タピオカを魚卵と言い張る人種に察する能力なぞ期待するべからず